AMORED CORE fourth end (4シリーズ非公認)   作:赤髪のTOMO

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Episode3 “加速する時代”

彼が傭兵として活動するようになって1年が経過した。彼の活躍も相まってコロニーは十分な資本力を身につけつつあり、豊かになっていった。そして、それは軍事面にでもある。

 

「AMS適正の検査を行いましょう。」

 

相棒が3人に話しかける。

 

「AMSってネクストを動かす操縦形式か、、そんなモノが必要なのか?」

 

戦友が話す。

 

「何でも、元は医療関係の技術だそうで、、確か義足や義手をつける際に使うモノのようです。」

 

「適正とは何なんです?」

 

彼女も興味があるようだ。

 

「機械と直接神経接続した際に自分の思うままに機械を動かせる自由度のようなモノを表す数値で、高ければ高いほどまるで自身の手足のように動かせ、低いと動きがおぼつかなくなったり、重大な精神負荷がかかったりします。」

「しかも、適正が無い人がネクストのような精神負荷の高いモノに乗れば、廃人になってしまうそうです。」

 

「後天的に身につける事は出来ないのか?」

 

「日々企業が研究していますが、困難だとされています。」

 

「検査をしよう。ネクストをアセンブルした所で、適正が無ければネクストを運用する所の話じゃないしな。」

 

彼が結論を出した。

 

 

 

【コロニー内の医療施設】

 

4人と戦友の仲間も合流してAMS適正の検査を受けにコロニー内にある唯一の医療施設を訪れた。

真っ白な白衣を着ていて、それの上からでも分かるくらいに痩せ細った医者と名乗る男に彼らは一人ずつ呼ばれた。

 

「まずは俺が行こう。」

 

彼が個室のドアを開ける。

そこには、新品ではあるが使い込まれている、多数の医療機器に囲まれた一つのベットと、部屋の隅に並んで立ち尽くす医療スタッフが数人いた。

彼らは皆足元を見続け、絶対にこちらに目を合わせようとしない。

彼、そして彼を呼んだ痩せ細った男も、スタッフ達を見て思わず目を背ける。

 

「何があったのですか?」

 

彼がその医者に尋ねる。

 

「今日も患者さんが一人、命を落とされましてね。国家解体戦争を生き抜いた元レイヴンの男性でした。彼は不運な事に横須賀の守備部隊を勤めていた様で、コジマ汚染による長い闘病生活を送っていましたが、先ほど安らかにお眠りになりました。」

 

「そうですか。ご冥福をお祈りします。」

 

彼少し頭を下げた。

 

「正直な所、コジマ汚染は我々でもよく分からん事が多く、怯えながら治療せざるを得ないのです。」

 

医者は息を呑んでから言った。

 

「それに、彼らは怖いのでしょうね、、、AMSが。」

 

「どうしてですか?適正を調べるだけではないのですか?」

 

「それは、、、そうなのですが。」

 

「適正の認められない者は検査だけであっても、非常に危険な状態になりやすいのです。」

 

「どんな事が起こるんだ?」

 

「基本には脳のむず痒さくらいで済みますが、最悪の場合は意識が飛んでしまう事もあります。幸いなことに、死亡した事例はありませんが。」

 

医者は体に貼り付ける為のパッドを用意していた。

 

「そうか。よろしく頼む。」

 

彼は今までの戦いよりかは幾分かマシだと思って、ベットに横になった。

 

 

 

全員が検査を終えた後、医者が驚いた顔で話し始めた。

 

「全員に、ネクストに問題なく乗れるだけの適正があると分りました。」

 

「これは驚異的です。これだけの数値を出せる人間が5人も揃っているとは、、、しかも隊長さんは頭ひとつ抜けて高い数値です。」

 

みんながそれぞれ顔を見合う。

戦友が口を開く。

「これで誰もが危険な立場になるという事だな、、、コジマで寿命を減らして、いつ終わるとも知れない戦いに出向いて、、、みんなが無茶をする。」

 

彼も話す。

 

「それでも、死なない為にみんなで助け合えるだろ?気持ちで負けていたら、戦いには勝てない。」

 

「そういう事じゃない、、、適正が必要なのは俺とあんただけでよかったんだ。あんたが“無事で良かった。”という言葉を言える相手がいなくなるぞ。」

 

「そうだな、、、」

 

「、、、、、、」

 

今にも、ミッションで手に入ったパーツで新機体がネクスト専用の格納庫で組み立てられている。彼はそれを不安気に眺める事しかできなかった。

 

 

 

そんな中、あるニュースが話題になる。

反体制勢力のリーダーとも言うべき存在[マグリブ解放戦線]の英雄で最大のイレギュラーネクスト『バルバロイ』の撃破だ。

撃破した「アナトリアの傭兵」はパックスから注目を浴びる事となる数少ないネクスト傭兵の1人である。

 

「“伝説”伊達ではないか、、、」

 

彼はニュースを見て口にした。

 

相棒が話そうと彼の独り言に入ってきた。

 

「“アナトリアの傭兵”を知っているんですか?」

 

「お前も知っているはずだよ。戦い方を見れば分かる。あれは“伝説のレイヴン”だ。」

 

「彼は国家解体戦争でレイレナードのネクスト『オルレア』に撃破され死亡したと聞きましたけど、生きていたんですか?」

 

「その情報は不確定の噂も含まれているからね。それに彼はそんな簡単に死ぬような人間じゃないさ。」

「それよりも、激化するな。経済戦争が。」

 

2人はニュースを見ながら、今後の状況の変化を待つ事しかできなかった。

そして今にも格納庫では彼の新しい乗機(ネクスト)が組み終わろうとしていた。真っ赤な閃光のような機体が、、、




企業解説その2


GA(グローバル・アーマメンツ)

環太平洋域で最大の総合軍事企業。企業グループとしての規模と勢力は共に最大級で多くの産業や兵器開発に手を出している。しかし、ネクスト・コジマ技術の開発においては遅れをとっており、「老いた巨人」、「時代遅れの巨人」と揶揄されている。本社はアメリカ支部に置かれており、オーメルと提携関係にある。

【所属ネクスト】

No.10:機体名:プリミティブライト
リンクス名:メノ・ルー

GA最強のオリジナル。同社の切り札。大艦巨砲主義の象徴たる重二脚機体を操る彼女は真摯な根本主義者であり、戦いにまったく迷いがない。

No.32:機体名:トリアナ
リンクス名:エンリケ・エルカーノ

GAの専門機関が見出した、最初のリンクス。汎用型の中量二脚機体に多数のミサイルを搭載し、火力の密度で戦場を制圧する。

No.35:機体名:タイラント
リンクス名:ユナイト・モス

GAの焦りを象徴する、粗製リンクス。武器型腕部の使用を前提としても、そのAMS適性は十分でなく、ネクストとしてはほぼ最低レベルの戦力となる。

No.36:機体名:フィードバック
リンクス名:ローディー

ユナイト・モスと同様の、粗製リンクス。装甲と火力のみに頼った雑な戦闘スタイルでは、小隊規模のノーマルの相手がせいぜいだろう。しかし、隠された才能があるとの見方をする者も。


GAE(GAヨーロッパ)

GAのヨーロッパ支部。GAグループ内では比較的進んだコジマ開発技術を有しており、異端者とも呼ばれる。アクアビットと提携関係にある。


有澤重工

日本の重工業系総合企業。GAと提携関係にある。軍事車両やグレネード、タンク型脚部などに定評があり、グレネード市場を独占している。


クーガー

GAの子会社でロケットエンジンの開発に優れた技術を発揮する軍事企業。主にブースターを制作しているが、コジマ技術は低レベルである。


MSACインターナショナル

GAの子会社で電算機やセンサーなどの電子系分野の技術に秀でるハイテク企業。特にミサイルに関してはリーディングカンパニーと呼べる勢力を誇り、ミサイル市場を独占している。また電子レンジも売っているらしい。

【所属ネクスト】

No.22:機体名:カリオン
リンクス名:ミセス・テレジア

GAヨーロッパの専属オリジナル。同社独特のネクスト戦闘理論を体現する奇人であり、その四脚タイプの実験機体は、GA機と趣を異にする。

No.24:機体名: 車懸
リンクス名:ワカ

戦車乗りの過去を持つ、有澤重工のオリジナル。その機体は、リンクス最高クラスの物理装甲と、大軍をも壊滅させる、ぶ厚い火力を併せもっている。
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