AMORED CORE fourth end (4シリーズ非公認)   作:赤髪のTOMO

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Episode5 “リンクス戦争”

その衝撃的なニュースはすぐさま全世界に広がった。企業間直接戦争「リンクス戦争」だ。

引き金になったのは、敵対するオーメルとアクアビットの両方と提携関係にあったGAがオーメル側に着くと声明を出した為だ。これを受けてGAEはアクアビットとの関係を継続する為に独立を宣言。GAは内部粛清「GAE襲撃」を「アナトリアの傭兵」に依頼し、これを他企業の犯行に見せかける為に「アナトリアの傭兵」を口封じしようとした。しかし、この行為は明るみに出てしまい、アクアビットが宣戦を布告。

これは大火災の如く他企業にも連鎖していき、ついに膨れ上がった緊張が爆発したのだ。

 

 

 

「ついに始まったか。」

彼はため息を付きながら、その場を後にした。

 

 

 

リンクス戦争はオーメル陣営の圧倒的優勢だった。

「アナトリアの傭兵」はAMS適性が致命的に低いながらも数々のオリジナルを撃破し、インテリオルをたった1人で押さえ込んでいた。この状況を恐れ、インテリオルは早々に戦線から離脱し中立を宣言した。

だがオーメル陣営はこの後企業間の暗黙の了解を破り、戦況は一点する事になる。

 

 

 

コロニー内が慌ただしくなる中、BRF室にはいつも通り連絡が届いていた。

 

《ミッションを依頼したい。》

 

《今回は珍しく、オーメル社からの依頼が来ている。丁寧に動画まで作ってくれた様だから、一度聞いてみてくれ。》

 

オーメル社の依頼動画に切り替わる。

メガネを掛けていそうな若い男の声だった。

 

《ミッションの内容を説明しましょう。》

 

《依頼主はローゼンタール社。目的は航行中の輸送艦の防衛と、敵新型MTの撃破となります。》

 

《敵機体の詳細は、不明ですが、恐らくレイレナード製の空戦特化機と思われます。》

 

《さらに、敵機の回収数に応じて報酬を上乗せいたします。》

 

《ミッションの内容は以上です。ローゼンタール社と繋がれる絶好の機会です。よい返事を期待しています。》

 

「ローゼンタールの依頼とは、、、人数不足が祟った訳か。」

 

「私も行きます。私のとっつきなら機体のパーツ回収も出来るかもしれない。」

 

彼に彼女はそう言う。

 

「分かった。」

 

彼は真剣な眼差しで彼女を見つめた。

 

 

 

そこは、氷山が多く存在する難所の一つだった。目標とする輸送艦は4隻の護衛艦に囲まれていた。

輸送艦から通信が入る。

 

《君達が例の傭兵だな。敵性反応を確認、攻撃に移ってくれ。》

 

「了解!」

 

《システム戦闘モード起動します。》

 

合成音声と共に、カメラアイが青白く輝く。相棒と彼女から通信が入る。

 

《目標は小型の様ですが、数が多い!何とか、守り切ってください。》

 

《行きましょう!》

 

彼もそれに応える。

 

「何度も言うけど、決して無理はしないでくれよ。」

 

彼は大きく息を吸って、ゆっくりと吐いた。

 

「良し。行くぞ!」

 

彼は素早くOBを起動した。

敵の機体は足がブースターと一体化した、流線形フレームで構成された軽量二脚だった。

 

「チッ!!思った以上に速いな!!」

 

《迎撃します!》

 

彼女はアサルトライフルの標準を敵に合わせる。

 

〈ドン!ドン!ドン!〉

 

幸いにも装甲は脆い。彼女は簡単にMTを排除した。

 

《ウワア!!頭が、、、燃える!!》

 

《え!?》

 

彼女は驚きを隠せない。

 

「まさか、有人機!?」

 

《あんな脆い機体に人を乗せるなんて。》

 

「数が多すぎる!!これを俺達でやれってのか!?」

 

彼はそう言いながらも、正確無比な射撃を繰り出す。

 

〈ドン!ドン!ドン!、、、ボアア!!〉

 

MTがまた爆散する。それでも数は一向に減る気配はない。

 

《護衛艦が沈んだ。レイヴンは何をやってる。》

 

輸送艦のオペレーターの声は全く焦っている様には思えなかった。

 

《輸送艦の損傷が拡大しています!そちらの護衛を優先、、、!?》

 

相棒はレーダーの中に何かを見つけたらしい。

 

《輸送艦の中から新たな反応を確認!これは、、、ハイエンド!?》

 

輸送艦のハッチが開いた。

その時、赤と黒のツートンカラーで、右腕にプラズマライフル、左腕にレーザーブレード、右背部にミサイル、左背部にグレネードキャノンを装備した中量二脚が姿を表した。

その機体は瞬く間に周りにこびり付いたMTをあっという間に殲滅し、彼らのミッションは長くない間に終焉を迎えた。

相棒からの通信が入る。

 

《目標、作戦領域を通過。ミッション完了です。お疲れ様です。》

 

今度は輸送艦から再び通信が入る。

 

《ご苦労だった。君達も気をつけて帰還してくれ。》

 

「それよりも、さっきのACは何だ!?」

 

彼は怒鳴りつけるかの様に言った。

 

《、、、必要な事以外は知らないでいい。傭兵だろう?》

《、、、帰還してくれ。》

 

彼は真剣な顔で、その輸送艦の後ろ姿を見続けた。

 

 

 

「これが“ネクスト”、、、」

 

彼は組み立て終わった機体に胸を躍らせていた。

 

「でも、どう動かすんですかね、、、これ」

 

相棒が戦友と彼女と共にやって来た。

 

「さあね。何せこれに関してはみんな素人だ。、、、なら知っているヤツに聞きに行くか。」

 

「誰の所に行くんだ?有澤か?」

 

「いいや。もっとAMSに詳しいヤツに会いに行くのさ。」

 

彼は少し笑みを浮かべた。

 

「まさかオーメルとか?レイレナード?」

 

「オレ達は傭兵をやっている事すら知られていないが、一応オーメル陣営扱いだ。敵のど真ん中に行く訳じゃないよな?」

 

「そんな危なっかしい事はしないよ。でも、行ってからのお楽しみかな。」

「相棒。ここに連絡をとっておいてくれ。」

 

相棒は彼から一枚の紙を手渡され驚愕した。

 

「ここは!!!」




企業解説その4



イクバール

南アジア経済圏を拠点とする工業系総合企業。食糧問題をめぐってGAと対立している。また、歴史的経緯からオーメルと協力関係にある。


テクノクラート

ロシアの国有企業が母体となる軍事企業。ロケット兵器に高い専門性を発揮するが、斜陽企業である。

【所属ネクスト】

No.2:機体名:アートマン
リンクス名:サーダナ

逆関節タイプの機体を操るイクバールの魔術師。数学者であり、敬虔な宗教者でもある彼の戦闘スタイルは時に常軌を逸することも多く、それ故に非常に対処し難い。

No.17:機体名:リバードライブ
リンクス名:K.K

癖の強い物理ブレードを使いこなす、イクバールのオリジナル。桁外れの威力を誇るこの特殊武器は、PAすら容易に貫通する。レイヴン時代から同種の武器を使い続ける様は、まさに職人。

No.25:機体名:バガモール
リンクス名:ボリスビッチ

テクノクラートの中年リンクス。その戦いは、同社パーツと同じく、大味で精度に欠けるが、火力自体は高いため、慎重な対処が必要とされる。

No.26:機体名:ファイバーブロウ
リンクス名:ナジェージダ・ドロワ

国家解体戦争末期に参戦した、イクバールのオリジナル。AMS適性を武器型の腕部パーツで補う戦闘スタイルは、他社にも影響を与え、同種パーツ開発の契機となった。

No.28:機体名:キャリオンクロウ
リンクス名:シブ・アニル

イクバールの最精鋭、バーラット部隊から選抜されたリンクス。豊富な実戦経験を持つ生え抜きの軍人であり、熟練した、高い作戦遂行能力に定評がある。
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