AMORED CORE fourth end (4シリーズ非公認) 作:赤髪のTOMO
彼は自身のガレージにあるハンモックで、いつものように寝ていた。
〈ピピピ!ピーピーピー!、、、〉
隣に置いてあった通信機がうねりを上げて、音を出した。
「おーーい。依頼が来たぜ。」
「ん!?どんな依頼だ?」
ヘリの下から這い出た男が言った。
「リリアナが企業に襲われたらしい。今回の目標はリリアナの部隊の救助と敵の排除が内容だ。」
「分かった。すぐに準備しよう。」
彼らは再び立ち上がった。
空が厚い雲に覆われた不気味な天気だった。
彼らのヘリは、珍しくジャングルのような森林が生い茂った作戦区域に侵入したが、そこには敵どころか火の明かり一つ無かった。
「どういう事だ?誰もいないぞ。」
「そんな訳、、、もしかして、、、」
「もしかして、、、何だ?ウッ!!」
彼は何かを察知したがペアは気付かなかった。
突然ヘリが爆炎を上げて、降下し始めた。
「チイ!緊急着陸準備!何かに掴まれ!衝撃、来るぞ!」
ヘリは幸いにも安全に着陸する事が出来た。
「おい、大丈夫か?ヘリの再起動は出来るか?」
「何とか飛べはしそうだ。」
《ザアアアア、、、聞こえるかな〜?》
妙な通信が彼らに入る。
「てめえ、何者だ!?」
ジャングルの木々の隙間から出て来たのは4機のハイエンドノーマルだった。
《騙して、ごめんねえ。本当はリリアナも企業もいないんだ〜。でも、悪いけど、これも仕事なんだよね〜。》
《君達だって自分で分かってるっしょ?憎まれてるって。邪魔な傭兵は排除されるべきなんだよ!》
彼は眉を顰めた。
「ACを出す。格納庫を開けろ。それと、お前はすぐに逃げろ。いいな?」
「じゃあ、お前はどうするんだ?」
「俺の事は気にするな。分かったな。俺は今、とんでもなく腹が立ってるんだ。」
ペアの男は彼のただならぬ殺気を背後に感じ取った。
「、、、分かった。、、、そうしよう。」
彼はACに飛び込んで、起動させた。
〈システム戦闘モード起動します〉
体中の血液がぶくぶくと沸騰しているようだった。彼は目の前の扉が開くと、勢いよく飛び出した。
「ウオオーーー!」
《来たぞ!一斉に撃てえええ!》
彼に対して、行き場も無くなるような量の弾幕が張り巡られる。だが、彼は森林を盾にしながら巧みなブースト移動で距離を詰めていく。
《クソが!全機散開しろ!》
「フハハハ!、、、逃がすかよ!」
彼は動きのトロイ一機の重量機に目をつけ、森林を利用した一撃離脱戦法を仕掛ける。
〈ザン!〉
レーザーブレードが、木諸共敵の左腕部を切り裂く。
《クソ!クソ!何処に行きやがった!》
敵は完全に彼を見失っていた。
〈エネルギー残り30%〉
合成音声の声がコックピットに響く。
「うるさい!、、、フッ見つけた!ここだあ!」
彼は敵の背後に突撃してレーザーブレードをコアに突き刺して真っ二つに切り裂いた。
《やっぱりヤツはイカれてやがる。》
重量機の男はそう言い残して、深い眠りについた。
《怯むな!戦え!》
彼は追い詰められていた。
[081]特有の消費ENの多さが仇になってしまっていた。
残っている二機は中量逆関節と武器内蔵型腕部を搭載した軽量二脚だった。
逆関節は距離をとって狙撃をし、二脚はブンブンとブレードを所構わず振りまくっていた。
危機的な状況ではあったが、彼も黙ってはいなかった。
「フハハ!、、、そんな動きで俺に当てられるかあ!」
隙間を見て二脚の量腕部をブレードで切り落とした。装甲が融解して鮮やかなオレンジ色に輝いていた。
《クソ!やっぱり化け物だ!、、、殺さなきゃ、、、じゃないと、、、そうだ!俺が死ぬ前に殺せばいいんだ。殺す、殺す、コロス、コロス、コロスコロスコロスーーー!》
二脚はすぐに武器腕に切り替えて攻撃し続ける。
〈深刻なダメージを受けています。回避してください。〉
合成音声の指示とは反対に彼は逃げるつもりは無かった。
〈ガチャンガチャン、、、ズシン!〉
そして、遠くからもう一機の重量二脚が大型のレーザーキャノンを展開していた。
《かつて、存在していた国家の遺物、、、それがこのコジマキャノン!》
《フフフ!ヒャアハッハッハー!この一撃の元に葬り去ってやるううう!》
彼は背後の敵が大きな風穴を開けようとしているのを知らずに目の前の二機と交戦していた。
「(負ける、、、)フハハ、チクショウ!」
二脚が武器腕のグレネードを放とうとした瞬間、別の方向からミサイルと一機のヘリが突っ込んできた。逃げたはずのペアのヘリだった。
《大丈夫か?》
「何で戻って来たんだ!?その機体じゃ今度の被弾は保たないぞ!」
《だからって、見捨てられるか!お前がいなかったら、俺はどうやって金を稼げばいいんだよ。》
「、、、、」
その時だった。逆関節が回り込んで後ろからヘリについている2つのプロペラをへし折ろうとした時だった。
〈ドオオオオーーーー!〉
逆関節の男が叫ぶ。
《ん!?貴様、何を!?》
コジマキャノンが逆関節とヘリを撃ち抜いた。
〈ボーーーーン!〉
ACが大爆発を起こした。
〈ヒュンヒュンヒュン、、、〉
ヘリはコントロールを失い、回転しながら離れていく。
「おい、何処に行くんだ?待てよ、、、おい。行くなああ。」
彼は思いっきり叫ぶ。その瞬間通信が入った。
《悔いが残らないように生きろお!先に逝ってる。》
「はッ!待ってくれえ。」
〈ボゴーーーーン!〉
ヘリが空から森の中に消えていき、大爆発を起こした。
「ウアアアア!」
《コロス、コロス。これで終わりだ。》
二脚が接近してくる。
《へえ!?》
気づいた時には目の前が暗転していた。ヘルメットを外すと、機体の上から半分が消えていて、目の前には悪魔のような真っ黒な鴉が緑色の目を不気味に輝かせていた。
《あ、あ、あ、、、ギャアアア!》
〈ザン!ザン!、、、ドーン!〉
重量機の男はキャノンが溜まったのを確認して、
《まだまだ行くよ!君が本当のレイヴンなら、僕を超えてみなよ。》
「フフ、、、行くぞ!」
彼はOBを起動して急加速した。
《ただ真っ直ぐ突っ込むとは。期待しすぎたかな、、、終わりだね。》
〈ドオオオオーーーー!〉
再び大きな方針から緑の弾が放たれた。
彼はサイドブースターを瞬間的に何回も吹かし、それを避けると、森林と雲の生み出す闇の中に消えて行った。
《これで終わりか〜。、、、まあいっか。これでも。》
重量機が振り返った瞬間だった。
《何だ!?》
機体に六発の直撃のサインが出た。
《へえ〜。やるじゃん。》
重量機に乗った男がそう言って振り返った瞬間に勝敗は決していた。
〈ザアアア!〉
彼はそれのコアを切り伏せた。
《やっぱりだ。見込んだだけはあった。まあ、せいぜい頑張りなよ。ギャハハハ!ギャア、ハ、、ハ、、、ハ、、、》
通信が切れて、機体が爆発した。
「ハア、ハア、、、アイツは、どうなった?」
彼は機体を歩かせて、ヘリが落ちた場所へ向かった。
「そ、そんな、、、」
そこには、ペアの姿どころかヘリの姿も無かった。ただそこにあったのは、バラバラに散ったACやヘリの装甲と機器、そして一面の火の海だけだった。
「う、ウウウ、、、アーハッハッハ!アーハッハッハ!」
彼は上にあげた顔の目から、滝のように涙を流しながら、喉が枯れるまで笑い続けるしかなかった。