魔法少女リリカルなのはdestroy ~死神様の言う通り~ 作:敗者
遠くで二つの魔力反応があり現地に向かう事になった。今自分が出せる精一杯の速度で飛行し後少しの所で二つの魔力のぶつかり合うのを感じた。
「……どう言うことだ?仲間割れ?」
「いえ、多分別の魔導師でしょう。近くまで来てわかったのですが、二つの魔力はとても純粋です。やつらならばもっと禍々しい魔力を放つでしょう。」
真琴は少し考えていると、ラグが声をかける。
「…もしかしたらこの地に落ちたロストロギアを回収しにきた魔導師かもしれません。」
「ロストロギア?それって何なんだ?」
「今は説明する時間が勿体無いので簡略して言いますね。要するにかなり魔力の詰まった結晶ですね。はっきり言ってこの町にとっては不要の長物です。」
「分かりやすくて助かった、それって壊せるか?」
ラグは少し考え、
「マスターでしたら可能だとは思いますが、余りお薦めしません。もしその衝撃で次元震が起きた場合、被害の方が大きいと思います。他の方法としては封印がありますので安心してください。デバイスには色々便利機能がありますから、今度調べてみて下さい。」
そういって今やるべき事がわかった事で更に飛行速度をあげようとしてカートリッジをリロードする。
「リロード!」
「redy!!」
紫電から薬莢が一発出ると真琴の魔力がかなり跳ね上がる。
「ラグ!ユニゾンだ!!もっと速く!!」
「はい!ユニゾンイン!」
真琴は光に包まれ、そして光と共に黒に染まる。
「……いくぞ」
その速度はさっきの三倍の速度で飛行していた。そして魔力のぶつかり合いがあった所に近くで自分の顔を見られないようにとラグが魔力でフードを作ってくれる。
「顔は見られるよりは見られない方が何かと便利なので。」
自分でも納得し、フードを深く被ることにした。現場に到着すると、そこには自分の大切な友達がそこにいた。
「……なのは?」
『マスター、あの方はマスターの知るなのはさんに間違いありません。それとロストロギアを発見しました。最悪ですね。あれはジュエルシード。たちの悪いロストロギアです。能力は近くにいるものの願いを叶えてくれる、危険な代物です。』
そこにいたのは紛れもないなのは本人だった。
ラグは少し顔を歪め、ジュエルシードについて話始める。
『願いを叶えてくれるっていうのは、とても凄いかもしれませんが、叶え方は悪い形で叶えてしまう。とても利用出来るとは思えません。』
もし、何でも叶えてくれるのならば、と淡い幻想を抱くがすぐにその考え方を変える。そんなものがこの町にあるのならすぐにでも回収しなければ。なぜなら自分でもジュエルシードが魅力的に感じてしまうほどであったからだ。
「え?」「…………誰?」
二人も此方に気付いたらしい。
すぐさまなのはともう一人の少女に忠告を掛ける為声を張る。
「そこの二人!!今すぐ戦闘を中止して、安全な場所に移動してくれ。もし拒絶すれば、実力を行使し鎮圧する!大人しく引き下がってくれないか?」
しかし二人ともそれぞれ理由があるらしく引き下がろうとはしなかった。
「すみません!私、高町なのはって言います!!」
知ってます。
「今はこの子とお話がしたいんです!少しの間、待ってて貰えないですか?」
ほう、なのはのくせに上から目線とはいい度胸だ,ニヤリ
「そっちの理由は?」
今度は金髪のなのはと同じ位の少女に問い掛ける。
「…理由は言えません。けど、それが必要ですから、実力行使と言うならば此方も力ずくで奪います!」
此方はこっちで妙に殺気立ってるな。やべぇ、超怖い。なのはもなのはだけど、こっちの子もヤバイかも。
心の中で本音を撒き散らしているとラグが反応し、
『マスター、私にはなのはさんが悪魔に見えますよ?』
震えた声で話してくるがこっちも重症だ。
「俺にはあっちの子が死神に見えたよ。」
念話で話しているため彼女達には聞こえないが、自分の顔を見れば若干顔をひきつらせているに違いない。
「じゃあ二人とも引く気は無いんだな?」
「「はい!」」
見事にハマる二人に驚く。しかしやるべきことは一つだ。なのはには悪いが一旦引かざる負えない状況にしようと、紫電の殺傷状態から非殺傷状態に変更し構える。
「そうか、だったら潰させてもらう!!」
そういってなのはと少女を相対する。
「はぁぁぁ!!」
少女は鎌状のデバイスを真琴に振るう。それを紫電で受け止め、左手で掌呈を繰り出し確実に一発当てる。すぐに紫電で袈裟斬りを仕掛けるもかなりの速度で離れられる。
「速いな、だが装甲は薄いはずだ!」
魔力弾を五発形成しなのはに二発、少女に三発飛ばす。
「シューート!」「ファイアー!」
それぞれ同じように魔力弾を飛ばし、相殺させる。
なのはは空に上昇して少し離れ、そして砲撃魔法を打ってくるがまだ慣れていないらしく、まだかわすことができる。まあ自分が言える立場ではないが。
「アークセイバー!!」
「うおっ!」
ソニックブームを二発飛ばし、一発目を最速で飛ばしてきたがそれをかわす。そして二発目の後ろに身を持っていき斬撃と一緒に飛びこんで来るが、何か勘違いしている。なのはが俺だけ狙っていると思ったか?
「ディバイン、バスターーーー!!」
「!」
桜色の魔力砲が此方に向かって来る。
なんだあれ!?! でかすぎだろ!
防御魔法を展開して砲撃を完全に防ぐ。少女も同じように展開するも、防ぎきれず少し被弾する。
「………少しなのはには気絶してもらう!迅雷衝破!」
高密度の魔力弾を飛ばし、防御が間に合わず着弾する。煙を上げなのはが堕ちていき、急降下してなのはを受け止める。アイツに使ったときの十分の一程度だがそれでもこの技は威力が有りすぎる。
良かった。気絶してるだけみたいだ。
なのはを近くのベンチに寝させる。
「そんな…!あの子が一撃で、、、やっぱりこの人強い!!」
少女は驚き、戦意を高める。そのまま魔力を最大まで高め、幾千ものスフィアを形成する。
電気の変換物質…。しかもかなりの魔力、ちょっと本気モード訳か。だが残念、もうフィニッシュだよ。
少女の足にバインドを掛ける。手にかけなかったのは防いでもらうためだ。
「…あ!!くっ」
凄い眼で睨んでくる。折角の可愛い顔が歪んでるのは俺のせい。
「紫電カートリッジ、リロード!」
そうして一発だけリロードし、魔力をあげる。
「迅雷衝破斬!!」
この技は迅雷衝破を紫電の斬撃にのせ、威力を上げたものだ。この威力だったら気絶程度だろう。
斬撃が飛んでいき当たる寸前の事だった。
「フェイト!!」
頭に獣耳を生やした女の人が前にたち、防御魔法を張り巡らせる。そこに少女、フェイトの魔力が加わり完全に防がれる。
「お前!!よくもフェイトを…!!」
睨みをきかせ、右拳で全力で殴ってくる。防壁を造り、攻撃を防ぎ、そのまま右腕を掴み思いっきり投げ飛ばす。
「アルフ!!」
フェイトがバインドから逃れ、アルフをキャッチするも、一緒によろめき地に落ちていく。そして地面に激突して砂埃りを巻き上げる。
「…く、、」
「フェイト、アイツ一体何なんだい?いつの間にあんなヤツが表れたんだ?」
「分からない、けど気を付けて。凄く強い…」
そこまで警戒しなくとも良いのに。
それにしてもアイツら凄いな、完全に受け止めやがった。まあ要はジュエルシードを渡さなければ良い訳だ。そろそろ本気出して気絶してもらうか。
「フェイトとアルフ、名前が聞けて良かった。お前達には悪いけど危険な物をみすみす渡すわけにはいかないんだ。だから…少しの間寝ててもらう」
そういうと二人が身構える。しかし真琴には短距離瞬間移動があることを二人は知らない。
そして背後に瞬間移動し二人は驚くがその隙に腹部に重いパンチを食らわせ、意識を刈り取る。
「ユニゾンアウト、、すまないけどなのはを家まで連れていって上げてくれないかな?」
「わかりました、マスター」
二人は素性が分からないためちょっと俺の家で寝かせようと思う。ついでに色々聞きたいし。
「その前にっと、確か封印出来るんだよな。えーっと、ジュエルシード、ナンバー⑥封印!!」
剣先から光が放たれ、その光がジュエルシードを包み込んでいく。そして封印し終わったのか。光が落ち着く。
「とりあえず回収だ」
紫電の中にジュエルシードを取り込む。
「デバイスって本当に便利だな。とりあえずこの二人を運ぶか…」
二人を担ぎ上げ、高速で飛んでいく。途中でラグが合流し、アルフを強制的にイヌ?に変えてしまった。どういう原理だ?
家に到着して二人を布団の上に寝かせる。さてこれからどうするか…
「なあラグ、ジュエルシードってどれくらいあるんだ?」
一体どれだけ集めなければいけないのか知っておきたい所だ。
「この地球にいくつあるかわかりませんが、全部で21個です。今マスターの持っているのと、なのはさんが持っている二個、そしてフェイトさんが持っている三個で合計六個あります。」
そんなにあるの!?ヤバイもんドンだけあるんだよ!!とりあえずこの子から取っておかないと。
「フェイトのデバイス、話聞いてた?」
『要求は?』
一応話せるか。
「交渉しよう、いや脅しかな?お前の今あるジュエルシードを全て渡してくれればフェイトを無事に家まで送るよ。けど、出さない場合はフェイトを拷問に掛け、無理矢理引き抜く。」
我ながら最悪な事を言っている思う。けど危険な物をヤバイ事に使われでもしたら敵わないから。そんなことは絶対にさせないけど。しかし意外なことにデバイスは拒否してきた。
『それは出来ない。これはマスターの為に必要なものだ。ただ集めているだけであってマスター本人が使うわけでわない。』
じゃあどうして集めるんだ?実際何でも叶えてくれるっていう程だから、何かしら目的があると思ったけど。完全に踊らされてないか?この子は……
「そうか、仕方がない。起きたら直接本人に色々聞いてみようと思うんだけど構わないか?」
『構わない、しかしそれはマスターが決めることである』
とりあえずフェイトが起きるのを待とうと思う。それまでの間、まだお昼を食べていなかったので、ラグと一緒に作ろうと思う。
「ラグ、二人が起きたら食べれるように四人分作ろう」
それを聞いたラグは少し笑う。
「マスターは優しいんですね、拷問に掛けるんじゃないんですか?わかりました。材料も少し多めに買ってきてありますから、作っておきますね」
そして自分も料理を作るのを手伝う。
「ウ…ン、…………ここは?」
辺りを見渡すと知らない家に居た。隣にはアルフが寝ている。
そしてどこからとなもく美味しそうな匂いがしてくる。
ぐううぅぅぅう~~
「…!」
お腹の音が盛大になり、恥ずかしく顔を真っ赤にする。
「あ、気が付いた?お腹空いてる?」
顔立ちがよく、前髪が少し顔にかかっている。その目は漆黒でいて見ているだけでも吸い込まれそうと錯覚するほど綺麗だと思う。というか聞かれちゃった?
「パスタ作ったんだけど、一緒に食べる?」
断ろうとおもったがタイミング良くお腹が鳴り響く。
カァァァァ…顔を更に赤くする。
「二回目。ちょっと待ってて。準備してくる」
少年は奥の方へ行き料理をとってくるみたいだ。すると…
「ん、んぅ、くぅ~~。………あれ?ここどこだい?私確かアイツにやられて…フェイト!!大丈夫?!何かさたとかないかい?」
「大丈夫だよ。誰かは分からないけど、私達を助けてくれた人がいるんだ。ここはその人の家だと思う」
安堵のため息をつくアルフだったが少し落ち込んだ顔をする。
「けどごめんよ、せっかくジュエルシードを見つけたってのにアイツに獲られちまったよね」
フェイトも悲しそうな顔をするが、アルフの頭を撫で、慰めてあげる。
「別にアルフは悪くないよ。私がもっと早く回収していればこんなことにはならなかったろうし…」
「ここで二人の事情もハッキリさせておくか」
真琴は料理をテーブルに並べ二人を呼ぶことにした。