「という訳でね、コラボしていきます。」
〔どういう訳だよ〕
〔いやちょっと待て〕
〔(テストを含めなければ)初配信がコラボかよ〕
「おい自己紹介ちゃんとしろカー!」
〔この鳥…………出来る!〕
〔どっかの厨二烏とはは大違いだあ……〕
「えっと、ゴホン。ノワールホロウと言います。ステッキはこの【ワイルドハント】です。皆さんよろしくお願いします。」
「もっと砕けた感じで良いカー。」
「分かった。皆、ブルーストリームが来るまでの間暇だから質問とか無いー?」
(急に砕けたカー)
〔はいはいはい!この前の紫のかつ何ですか?〕
〔必殺技知りたいのおお〕
〔技見せる技〕
〔どこ住み?〕
〔何でデビュー時から強いの?〕
「最初の質問はまとめて答えるよ〜。あの紫のやつは私の必殺技・ホロウガイストだよ。本当は違う技なんだけどこのステッキ通すと性質変わるんだよね。」
「それと何でデビュー時から強いかはヒミツ。強いて言うならリアルの方でファンが多いからかなぁ」
〔性質変化ステッキかあ〕
〔ステッキじゃなくて鏡だろそれ〕
〔光線が出る銃はロマン〕
「お待たせしました!」
おっ、プルーストリームが来た。後輩としてちゃんと挨拶しよう。
「今日はよろしくお願いします!ブルーストリームさん。」
「いえいえこちらこそ!それとブルーストリームじゃなくてリームで良いですよ。それと私もホロウちゃんって呼んで良いですか?あとお互い敬語無しでいいですよ。案外魔法少女って初対面でも普通に話すし」
「分かった!それと今回は何をするの?」
「あっ!えっと、何するの、青龍?」
「はい。今日お2人には魔法少女同士の協力に慣れてもらうという意味も込めて、付近で出た魔獣の討伐をお願いします。」
「もう魔出る前提なの?」
「意外と魔獣ってすんなり出るからね。」
「ゴキブリ並みに出るカー。」
魔獣ってけっこうすぐ出るものなんだなぁと思っていると、その間にも早速魔獣が出たらしい。場所は祠野山だ。あそこからは遠いし大丈夫そうだ……
私達は身体能力が強化されているため、すぐに現場に辿り着いた。そこにはDランク魔獣らしいアースリザードが居た。
リームはすぐさま水魔法でアースリザードを撃ち抜く。その後、目を見開いて驚いたように言った。
「えええええ!!??貫通したああああ!!!!」
ドッキリ大成功!!妖怪どももやるねぇ〜。この配信を大量に見てるよ。にしても威力上がったなあ。前までがどんなものか分からないけれど。
〔貫通!!??〕
〔おいアースリザードは強さとしてはEランク相当だけど硬さだけはBランクレベルだぞ!〕
〔↑解説ありがとう〕
〔それ撃ち抜くって化け物……?〕
〔まあ今までこの子登録10人台でEランク倒してたし同接10000人なら多少はね?〕
〔化け物その2、誕生の瞬間であった〕
〔その1は?〕
〔Cランク瞬殺系ホロウさん〕
〔知ってた〕
「うええぇぇえ!?!?同接1万!?こんなの初めて……!」
ようかい
クックック……
それから私達は協力して50体近くもアースリザードを倒していた。
「こ……こんなに居るなんて!絶対に何かおかしいカー!」
その時、もう一体の魔獣が音も無く現れた。翼状の腕を広げたトカゲが、空からいかにも傲慢そうにこちらを見下ろしていた。
「あれは!ワイヴァーン、Sランク魔獣だカー!」
「お2人は早く逃げて下さい!Cランクを瞬殺できたといえどもSランクはAランクとでさえ天と地ほどの力の差があります!早く!」
マスコット達が急かす。だが、大丈夫だ。あいつからは気配からして中級妖怪に勝てるような力はまず無い。なんなら今の私達ならどちらか1人でも余裕で勝利できるだろう。
「ここは私が時間を稼ぐよ!それに【ワイルドハント】無しでの必殺技も試してみたいしね!【ホロウガイスト】!!」
身体から無数の透明な触手が現れた感じがした。私はそれを軽く操作してみる。どうから形は自在に変えられるようだ。
「とりあえず下りてこいやトカゲ野郎!!」
私は触手を手のような形に変えるイメージでワイヴァーンを掴み、そのまま地面に叩き付けようとした。
ワイヴァーンがそのまま握り潰された。
か
幸い魔獣は血液の代わりに魔力が違っているため、流血は無い。だから、配信で見せられないことにはなっていない……はず。
「やっちゃった☆」
「えええええええ!!!」
「何勝っちゃってんのカー!!!!」
「こんなの僕のデータに無いぞ!!!!!」
〔はああああ!?〕
〔Cランク瞬殺さんは、Sランク圧殺さんに進化した!〕
〔これもう大魔獣クラスしか相手にならんやろ〕
〔青龍さんデータキャラみたいなこと言ってて草〕
〔まあそうなるのは分かる〕
〔こんなんデータにある訳が無いんだよなぁ〕
〔冷静に考えるとなぜに圧殺?〕
〔多分名前から考えるのにポルターガイスト的な能力なんでしょ〕
〔ポルターガイスト(圧殺)〕
とりあえずドロップアイテム回収っと。ドロップアイテムは自身を強化できたりそのまま物として使うことが出来たりするらしい。今回のドロップアイテムは鱗だ。拳くらいの大きさで、綺麗なオレンジ色をしている。
「私が持っていても仕方ないし、リームちゃんにあげるよ。今回コラボのお礼として貰ってくれないかな?」
「い、良いの……?こんな貴重なもの……。」
「まあまた倒せば良いし。大切に使ってね!」
「うん!機会があれば今度もまた一緒に戦おうね!」
〔ま た 倒 せ ば い い か ら〕
〔今日からこのカプを推すか〕
〔尊いねぇ〕
〔2人とも純粋そう〕
う~んコメントよ。お前らが思っているより私は年上だし前世の記憶持ち(男)だぞ。いいのかそれで。まあ知らぬが仏ってやつだ。
その後に配信を切ると、私たちはマスコットから大切な話があると言われた。
「単刀直入に言うカ。この付近にもうすぐ大魔獣が現れる可能性が高いのカー。2人には荷が重いカも知れないが、協力して欲しいカ。もちろん兄がマスコットの……大魔獣の討伐経験のあるベテラン魔法少女も呼ぶカ。2人には彼女に協力する形で討伐に協力して欲しいカー。もちろん嫌なら断ってくれても構わないカー。」
大魔獣かぁ……。遅かれ早かれどのくらいの強さか見極める必要はあるだろう。ちょうど良い。それに祠野村のことが気がかりだ。あそこには知り合いも居ることだしね。
「協力します。」
「わっ私も!」
やっべ今OKしたせいで巻き込んじゃった。あんまり人が居ない方が都合良いんだけど……まあいいか。
「ありがとうございます。今回現れる可能性がある大魔獣はレッドドラゴンです。強力な炎と全てを防ぐ強靭な鱗を持つ大魔獣の中でも特に強力な魔獣です。詳しくは後でムニンが伝えます。」
「お2人には1週間近くの休暇を出しておきます。大魔獣との戦いに向けて準備をしておいて下さい。」
休暇かぁ〜。私はリームに明日にこの山で特訓しようと誘った。
翌日。私はリームに気になったことを話す。
「リームちゃんの必殺技ってどんな技なの?」
「えっと、【
水の流れを操作……ねぇ。中々自由度の高い魔法じゃないか。おそらく渦潮を作らなければならないという制限があるのだろうが。……良い活用法を思いついた。
「ねえ、その魔法を使ってまっすぐ水を撃ち出したり高速移動したりとか、出来ないかな?」
「えっ、この魔法は渦潮しか作れないよ?」
「フッフッフ……そこでだよ!巨大な渦潮の一部を出すイメージで魔法を使えば良いんだよ!台風の風だって私達が浴びてる時は曲がってるように感じないでしょ?(ドヤ顔)」
「確かに!出来たらすごいかも!さっそく試してみるね。」
そうしてブルーストリームは渦潮に乗って高速移「止まらないよおおおおお」あっ止まる時のこと完全に忘れてた
「逆方向に渦潮を出して打ち消してみて!」
「あっ止まった。ふぅ〜大変だったけど使いこなせたら強そうだね!」
その後、私達は特訓をして、リームの魔力が切れたら私が分け与えてを繰り返すうち、リームはけっこう新技を制御出来るようになり、最早新技は魔法版縮地*1とも言えるほどになっていた。
生きながら縮地が出来るとか崇徳天皇かな?少し魔改造しすぎたかもしれない。まあ、もうすぐ大魔獣と戦うし戦力増強に越したことは無いか。
次の日、私はリームの家に来ていた。入ってまず、人間の家なんて何千年振りだろうと思った。絶対他人の家に入ってまず抱く感想じゃない。
その後はゲームやトークをして絆を深められたはず。多分。人間界の今があんまり分からないから私はほぼ聞き専だった。ボロが出るといけないからね。
「そういえばホロウちゃんの家ってどんな感じなの?見てみたいな〜」
と言われたが、それは難しいけど機会があったらね〜と言ってはぐらかしておいた。
それから7日後、私達は特訓したり遊んだりで過ごしていると、マスコット達から大魔獣が出たと連絡を受けた。
よく考えたらシャドウアークさんのこと何も調べてないやん!!!相手が嫌な思いをするようなこととか気付かずに言っちゃったらどうしよう……
まあ、いっか。1回の共闘くらい何とかなるだろう。
魔獣を瞬殺することで冒険・バトル要素を中和してジャンル詐欺にならないようにする……なんて