問題児たちが異世界から来るそうですよ?ついでに子連れ狼とエロと自称常識人も来るそうです…って!タイトル長いですよ! 作:幻想大好きっ子
雪が散ら着く河原。冬の冷たさを感じながら自慢の黒髪を摘まんで弄りながら白神夜見子は空を見上げながら呟く
「寒いのは好きだけどこうも寒いとね…」
‘’善悪は友になる‘’が座右の銘の彼女は温暖化よりも皆が手を繋ぎ、肌を寄せあいたくなるようにと寒冷化を推進したいらしい。
親のいない彼女は孤児院で今まで過ごしていたが、一悶着あり離れることになり、とりあえず一人気ままに自分探しの旅にでも行こうかなと用意をし終えて河原で一休みしているのである。
「面白い旅になると良いな…」
アルバイトもしていたので当面の食費や旅費の心配は無いのだが、一応お金の節約はしておこうと服装は高校のセーラー服である。ふっと声がしたのでそちらの方を向くと河原の向こうには顔には気合いの入った切り傷。どうみてもヤの付く職業の方々六名ほどが子供を囲んでいた。
「オイオイ、ガキンチョテメェが兄貴の足を踏んだお陰でよぉ!兄貴の脚が折れたじゃないかよ?」
「ウェーン、サブ足がイテェヨ」
どう見てもタカりであるアニキ何か足が折れたとか言いながらも普通に立って気持ち悪く吐き気の出るような泣き真似をかましている。その内それをみて体調をくずした人間に訴えられるかもしれない。
「フザケンなよ!お前達が他の人に迷惑を掛けるのが悪いんだろう!」
少年は気色悪い光景から目を離しながらもサブと呼ばれた子分を睨み付ける。怖くて目を反らしたい。それでも少年は自分は間違えていないと睨み付ける
「あの…大の大人が…子供相手に脅すのは格好悪いと思いますよ」
その少年の勇気に感動しながらも子供が怪我を負う所は見たくないと大きな声を上げるが、彼らとは数十メートルも離れていて夜見子は声も小さい方なので届かないらしくチンピラ軍団は無視をして子供相手に怒鳴り付ける
「ジャカマシイ、兄貴が痛いと言っとるんじゃ、お前の親に話つけるから呼んでこんかい!」
「サブ、足が痛いし飴ちゃん舐めたいよぉ」
サブと呼ばれた男が子供を殴り付けて怒鳴り付ける。
サブは知らず知らずの内にスイッチを押してしまった。
彼らにとっては日常であろう時間を終わらせるスイッチを…
「………」
夜見子は無言で立ち上がる。
助走を着けて大地を文字通り踏みしめてクレーターを作り一飛びでチンピラ達と子供達の方に飛んでいった。
冗談では無いので訂正をしない。読んだ通り彼女は数十メートルを一飛びで飛び、ジャンプの表紙でクレーターを作ったのだ。
「子供相手にふざけてんじゃねぇ」
その勢いのまま男達の一人へと放たれた飛び蹴りは見事にヒットし
「ごるばぁ」
訳のわからない叫び声をあげながらぶっ飛んだ男はそのままゴミ収集場所のネットに突っ込み
「最近の若者はゴミを入れたらネットをかけてくれないとカラスが集るのに」
通りすがりの婆さんが呆れたようすで男にネットを被せる。…って!突っ込み所そこ?これは生ゴミで収集日は守れとかの突っ込みじゃない?
「ガキがフザケテンジャネェゾ」
男達の一人がこれだけの事があったのに、恐れることも無くと言うより何が起きたのか理解もしてないだろう?ナイフを構えて夜見子ふと突き刺すために体当たりをする
「キャッ、ナイフなんて危ないでしょうが!」
ナイフを怖がるのは女の子らしいが、普通の女の子はナイフを素手で叩き割り、男をデコピンで五メートルほど吹き飛ばしたりはしないし、出来ないと思う。
「ぼるけぇのぉ…てっ尻が!尻が四つに割れたぁ」
この男も訳のわからない叫び声を上げた。一回転半しお尻を空に向けて倒れると折れたナイフの刃がお尻に着地。大袈裟な事を言っているが刺さったの右尻割れたのは3つにだろう?
「お…おい…」
ここにきて、やっと自分達が少女より弱いと理解したサブは残る二人の子分に目配せをし、少年を人質に取らせた。
「こ…こいこい…コイツの命が惜しかったら」
人質を取った子分のうち背の低い方が怯えた視線を夜見子へと向けながら震えながら脅し
「…もしも…私が…の世界で…」
その様子を見た夜見子の髪の色が彼女の感情を表すように焔のような真っ赤に染まり小さくよく聞こえない声で呟き
そして、彼女はゆっくりと歩いていく少年を人質に取っている男へと…そして、感情のまま行動をした。…結果は…
「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!『相棒が人質を押さえつけたがいつの間にか人質は遠くにいて相棒…お前は生きてるのが不思議なくらいにボロボロになっていた』
な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」
と、決めGAOで男がジョジョッてる横では、ボコボコにされ吹き飛ばされたのに今頃気づき相棒が吹き飛んでいく。
そんな状況なのになぜ男が冷静にジョジョったのか…単純だ…男も彼女の操る見えない何かに殴られて気づけば岩と一体化していたからだ。岩となってるから慌てる意味が無いからだ
「スゲーオネェチャンって!ヒーロー?もしかして何でも出来るの?」
少年の目から憧れるぜというオーラーが太陽にように眩しい光を夜見子へと浴びせる
「ただの女子高生よ。だから、何でも出来ないよ。出来ることしか出来ないよ」
とりあえず少年の憧れオーラを崩さないように柄にも無いかな?と感じながらも少しだけ格好つけながら少年の頭を優しく撫でて
「君がやった事は正しいことかもしれないけど…正しさを貫くには力がいるの…だから今度からは誰かに頼るのよ…一人で貫きたいなら強い大人になることね」
ちなみにこの言葉を受けた少年は体を鍛えて世界一強い警察になるのだが…まぁ関係ない話だ。
「それじゃ、オネェチャンはちょっと用事があるからね」
それだけ言うと、幼児退行しているアニキとお漏らしをして怯えるサブを引きずりドナドナを歌いながら歩き出す
その20分後アニキ達の所属する組が借りてるビルを真っ赤に染め上げその場にいた者全てに悪さができないようにトラウマを刻むという用事を終わらせた夜見子。
彼女は何故か組長の机の上に自分の名前宛の手紙が置いてあったのを発見し怪しいと思いながらも好奇心からそれを
持ってきて、今道を歩きながら封筒を開けていた。
これが爆弾なら封筒を開けた途端近くにいた青年も巻き込まれていたが幸運な事に爆弾ではなかった。
まぁ、爆弾ではなく幸運と取るべきか不幸と取るべきかは近くを歩いてる青年が決めることだろう
ーーー
そして、所変わって和風和風ジャパンな感じな屋敷。
まさに昔の武家屋敷と言うべきその屋敷の一部屋で赤茶色の武者鎧を装着した男。その男は狩倉 六叉四(かりくら むさし)妻無し。だが、訳あって娘が一人その子の名前は狩倉 遊(かりくら ゆう)六歳。
「ふむ…あれから三年待ち望んでた時が…来たでござるが…」
顔は兜と口許を隠すマスクで見えないが彼は悩んでいた
憎き敵を見るような眼差しで彼は気づいたら机に置かれていた手紙を睨んでいる。
この手紙は彼が目を離した一瞬で現れた怪しい手紙であり、彼の父親と遊の父親にして彼の弟である男が居なくなった原因である手紙と瓜二つなのである
「ふむ……」
彼としては今すぐにこの手紙を開きたい。開いて彼の家族を探しに行きたい。…だが
「遊を置いていけないでござる…」
手紙を見つけて4時間正座で鎧を着込んだまま悩んでいる理由はこれである。この調子だと1日正座で悩んでいるかもしれない
「むさむさぁ!いまゆうちゃんかえっったよ!」
愛しい少女の声に六叉四はゆっくりと正座を止めて立ち上がる。あれだけ正座して足が痺れないとはこの男の足は鋼で出来てるのか?私なら五分もすれば痺れて歩けないぞ
「…」
悩むことよりもしなければいけない事が出来て六叉四は目的地へと静かに歩いていく
「遊殿…帰ってきたらまずはただいまでござるよ…それとむさむさは少し情けないので止めて欲しいでござるよ」
そう、自分の悩みよりもまずは愛しい少女への教育である。挨拶を軽んじては良い大人にならない
「はぁい、むさむさただいまぁ」
「好きに呼ぶと良いでござるよ…とほほのほでござる」
元気よく挨拶する遊は呼び方だけは直してくれないらしい。呼び方については諦めてまずはおやつでもと考え
「それよりむさむさこれみてぇ」
突き出された物を見ると六叉四は溜め息を突きながらも悩む必要が無くなった事を理解する。遊の手には自分宛のあの手紙と同じ手紙が握られていた。
「まずはおやつよりも旅の準備でござるかな?」
同じように手紙が届いた三人の男女。夜見子と六叉四と遊、そして、三人の男女は手紙を開くとその中身を読んだ
『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの“箱庭”に来られたし』