ドラえもんのび太の地球開放記   作:ジャックノルテ

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□10~12

□10 地底空洞世界 地底国 オア大陸 首都エンリル市 法王庁

 

 

 ドラえもんのび太と竜の騎士より

 

 法王庁の内部に作られた会議室は重苦しい雰囲気に包まれていた。

 会議室の内部には恐竜族である地底人類のトップである法王、祭祀長、軍団長、そして騎士であるバンホーが同席していた。

 会議室に設置されたモニターには天上人の代表を名乗るグリオの姿が写っていた。

 

法王「ではどうしてもノア計画を進めようと言うのですな?」

 

グリオ「くどい。我々は既にその準備を進めている!」

 

祭祀長「だがノア計画を進めれば我々の地底世界にも」

 

グリオ「だからこそ天上連邦は地底人、ひいては地底国と争う気は無いと言う事を証明する為に放射能を通さないバリヤーシステムを提供した」

 

軍団長「だがこのバリヤーで地上に繋がる要所を防いだ所で地底世界に何の影響が無いとは言い切れん。それに・・・・・」

 

グリオ「何が言いたい?」

 

軍団長「わざわざ放射能を防げるほどの強固なバリヤーを我々に提供して地上に干渉するなと言う。我々が地上世界の調査の目的送り込んだ調査員も拘束して送り返す・・・・・。まるで我々に地上で行う事。ノア計画が見られては困ると言いたげだな」

 

グリオ「貴様!トカゲの分際で我々に歯向かう気か!?」

 

バンホー「どうやらそれが本音の様だな。その様な傲慢な思考だからこそノア計画と言うバカげた事を行おうとしている訳だ」

 

グリオ「それが地底国の回答と言う事か!?」

 

バンホー「本当に全ての生命を助ける気があるのか!?」

 

グリオ「!?」

 

バンホー「少なくとも私はこの世に生きる価値の無い命は無いと思っている。あなたはどうなのだ!」

 

グリオ「ぐっ・・・・・。とにかく地上に絶対に出て来るな!鬼角弾はいつでも撃てるんだぞ!」

 

 そう言って天上人グリオは一方的に通信を切った。

 

軍団長「バンホー」

 

バンホー「すみません。軍団長。出過ぎた事を言いました。しかし余りにも傲慢過ぎて・・・・・」

 

軍団長「いや。良く言った。君が言わねば私が言っていた」

 

 軍団長は笑みを浮かべてバンホーを褒めていた。

 

祭祀長「しかし彼らは本当にノア計画を・・・・・」

 

法王「うむ・・・・・。ムー連邦首相とも秘匿回線で協議したが、やはり天上連邦から同様のノア計画の計画書とバリヤーシステムが送られたそうだ。それに従わないなら鬼角弾を撃つとも」

 

祭祀長「何と・・・・・。それに例えバリヤーで要所を覆っても・・・・・」

 

軍団長「ノア計画で本当に地表上にある文明を全て洗い流せば様々汚染物質も拡散する事になります」

 

バンホー「この広すぎる地底世界を全てバリヤーで覆うのは不可能です」

 

祭祀長「地底世界にどんな影響があるのか分かった物はでは無いな」

 

法王「・・・・・。考えたくは無いが万が一の為の避難計画の準備を。それとムー連邦や他の同盟国とは以前に協議した相互避難計画の確認を」

 

祭祀長「ただちに取り掛かります」

 

軍団長「軍の方ではパトロールを強化して次元転換船の準備を進めます」

 

バンホー(彼ら5人は大丈夫だろうか・・・・・)

 

 バンホーの脳裏にはかつて地底世界に迷い込み、実は地底世界を創生した心優しき地上の少年、少女の姿が浮かんでいた。

 

 

□11 南極 ハンプトン山 天上連邦秘密基地

 

 

 南極にある天上連邦秘密基地に侵入したドラえもん、のび太、静香はパルパルを先頭に通路を歩いていた。

 

ドラえもん「のび太君。静香ちゃん。これを」

 

 ドラえもんは空気砲を二人に渡した。

 

ドラえもん「この先戦闘になるとおもうからね」

 

パルパル「その推測は当たってるわ」

 

静香「でも今の所、誰もいないみたいですけど」

 

のび太「これってもしかしてゲームとかで良くある・・・・・」

 

ドラえもん「分かってるなら構えて!」

 

 通路の前方から半魚人の様な顔をした槍を持ったロボットが出て来た。

 

のび太「あれって!?」

 

ドラえもん「鉄騎隊!?」

 

静香「アトランチスの鉄騎隊がどうして!?」

 

パルパル「気を付けて!」

 

鉄騎隊は次々と4人に持っていた槍の先から光線を出して攻撃して来る。

4人も物陰に隠れて応戦する。

 

のび太「僕に任せて!」

 

 そう言うとのび太は物陰から飛び出すと同時に早撃ちで鉄騎隊を倒した。

 

ドラえもん「のび太君にはやっぱり敵わないなあ」

 

パルパル「あなた達はこのロボットの事を知っているの?」

 

ドラえもん「このロボットは海底にある《ポセイドン》って言うコンピューターを守っていたロボットだよ」

 

パルパル「もしかして・・・・・。《ポセイドン》を破壊した地上人はあなた達だったの!?」

 

のび太「そうだけど?」

 

静香「あの・・・・・。鉄騎隊がここにあるって事はもしかして・・・・・・」

 

パルパル「・・・・・・。隠してもしょうがないわね。確かに《ポセイドン》は過去の天上人が作ったのよ」

 

ドラえもん、のび太、静香「えっ!?」

 

パルパル「私にも理由は分からないわ。けどこの先に行けばその答えはある筈よ」

 

 4人は通路を進んで行く。

 途中で幾度か鉄騎隊に出くわしたが難なく倒すと迷う事無くパルパルの後に付いて行く。

 

のび太「ところで何処に向かっているの?」

 

パルパル「コンピューター《レテ》のあるアクセスルームよ。ここだわ」

 

 4人は遂にコンピューター《レテ》のあるアクセスルームに辿り着いた。

 

ドラえもん「おかしい。どうして誰もいないんだ?」

 

静香「もしかして罠じゃ」

 

パルパル「いいえ。彼らは私たちにここに来いと言った。つまり私たちが来ないと都合が悪い事が起きていると言う事よ」

 

ズル木「その通りだよ。キミたち」

 

スネ夫「・・・・・・・・」

 

 アクセスルームの入り口にズル木とスネ夫が姿を現す。

 二人は同じ様に天上人の制服を着ている。

 しかしズル木の方がスネ夫の物よりも金色の装飾が施されていた。

 

のび太「!!」

 

 瞬時に狙いを付けるのび太。

 

ズル木「おっと。撃たないでくれないかな?邪魔する気は無いからね」

 

 そう言ってズル木は両手を上げてスネ夫もそれに合わせて両手を上げた。

 

パルパル「どういうつもり?」

 

ズル木「さっきも言った通りさ。邪魔はしない。何故なら君が《レテ》にアクセスする事が重要なんだからね」

 

パルパル「まさかあなたは・・・・・」

 

ズル木「と言っても他のメンバーがどう動くかは分からない。アクセスするなら速い方が良いよ」

 

ドラえもん「パルパルさん」

 

パルパル「・・・・・。分かったわ」

 

 パルパルは《レテ》のアクセスパネルに触れると同時に《レテ》が光り輝いた。

 

 

 

□12 キングダム星(ロボット王国) 宇宙港周辺 卸売市場

 

 

 ドラえもんのび太とロボット王国より

 

 キングダム星の卸売市場にロップルとチャミーはコーヤコーヤ特産の野菜を売りに来ていた。

 近年開拓の進んだこのキングダム星においてコーヤコーヤ星の野菜の評判は良く積極的に輸入が行われていた。

 

ロップル「キングダム星まで売りに来たかいがあったよ。こんなに高く買って貰えるなんて」

 

チャミー「コノ星デハロボット、ト人間ガ共存シテイルノネ」

 

 ロップルとチャミーの目の前でロボットと人間が助け合って仕事をしているのが見えた。

 

ロップル「まるでのび太君とドラえもんみたいだね」

 

チャミー「ドラチャン・・・・・」

 

 かつてロップルの住むコーヤコーヤ星を救ったスーパーマンのび太とドラえもん。

 チャミーはドラえもんの事が好きだった。

 

ロップル「チャミー・・・・・。ごめん」

 

チャミー「気ヲ使ワナクテモイイワヨ。モウ会エナインダカラ」

 

 その時、急にピンク色のガスが周囲を包んだ。

 

ロップル「何だ!?」

 

チャミー「ミュー!ミュー!」

 

 ピンク色のガスが晴れた瞬間に爆発音が響いた。

 

ロップル「爆発!?」

 

チャミー「ロップル!逃ゲナイト!」

 

 逃げようとチャミーが言った時にロップルの目の前には子供型のロボットが倒れているのが見えた。

 

ロップル「君!大丈夫かい?」

 

 思わずロップルは駆け寄って抱き起した。

 

ポコ「うん・・・・・。大丈夫だよ」

 

ロップル「一体何が起こっているんだ?」

 

マリア「ポコ!」

 

 そこへ一人の大人の女性型ロボットが駆け寄って来る。

 

ポコ「ママ!」

 

マリア「大丈夫?故障はしていない?」

 

ポコ「大丈夫だよ。ママ」

 

マリア「ポコを助けて下さってありがとうございます」

 

ロップル「いえ。僕は何も」

 

チャミー「今ノ爆発ッテ?」

 

マリア「ここには爆発する様な物は無い筈です。もしかしたら最近、星間連合内で頻発している爆発テロなのかも知れません。確か直前にピンク色のガスが流れると」

 

ロップル「そんな物騒な事が起きているなんて・・・・・」

 

チャミー「ロップル。コーヤコーヤも」

 

ロップル「・・・・・・」

 

 不安を隠せないロップルとチャミー。

 それを見ながらマリアとポコも不安そうな様子を見せていた。

 

 

 

ドロイド宮

 

 

 ドロイド宮には女王であるジャンヌと相談役となったチャペック博士がテロの報告を衛兵から受けていた。

 

ジャンヌ「遂にこの星にも・・・・・・」

 

チャペック博士「ジャンヌ様」

 

ジャンヌ「何故だ。何故こんなテロを引き起こすのだ」

 

ジャンヌ「人もロボットも皆が苦しむだけではないか」

 

 指導者としての苦悩をジャンヌは見せていた。

 

チャペック博士「爆発の被害は?」

 

衛兵「無人の倉庫が焼けて数人の人とロボットが怪我をしたとの事です」

 

ジャンヌ「直ぐに救助と調査部隊を回せ!」

 

衛兵「了解しました」

 

ジャンヌ「いいか!絶対に人もロボットも皆助け出すのだ!」

 

 

 その頃、マリアとポコと別れてカーゴに戻ったロップルとチャミー。

 二人は運転席でぐったりとしていた。

 

ロップル「まさかこんな事件に巻き込まれると思わなかったよ」

 

チャミー「速クコーヤコーヤ星ニ帰リマショウ!」

 

ロップル「そうだね・・・・・」

 

 その時、運転席にある通信機が鳴り響いた。

 

ロップル「何だろう?」

 

チャミー「モシカシテ、ママヤクレムガ心配シタノカモ」

 

ロップル「違う。この通信は」

 

チャミー「?」

 

ロップル「あの人からだ!」

 

チャミー「あの人って」

 

ロップル「これは大変な事が起こるかも知れない・・・・・・」

 

 ロップルの予感は当たっていた。

 自身に連絡をくれた人物の事を考えれば尚更だったからだ。

 

 

 




ロップルとチャミーはドラえもんのび太の宇宙開拓史に登場したキャラクターです。
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