スターウォーズ エピソード3.5 ジェダイの逃走 作:壊れゆく鉄球
白いアーマーに青い装飾が加えられたを装備したトルーパー---ヴィジャムは部下のトルーパーを従え、ブラスターを構えて聖堂内を探索していた。
普段クローントルーパーは聖堂内にいるが、今聖堂内にいるのは訳が違う。ジェダイを殺すのだ。一人残らず。
しばらくすると人が走ってくるのが見えた。だが格好からしてジェダイ、しかも戦闘に力を注いでいるテンプルガードだ。気を引き締めなければならない。
タッタッタッ、とマスクをした青年―――レヴィル・ヴァスティ―――は聖堂を駆けてハンガーを目指し、子供たちが安全に避難できるよう行動していた。
「おい!こっちにジェダイがいたぞ!」
「撃て撃て撃て!」
「チッ…。どこもかしこもヒトもどきが大量にいやがるぜ。ったく」
2本の光刃を巧みに操りながらレヴィルはクローントルーパーの放つビームを跳ね返す。そのまま跳躍してクローントルーパーの背後に回り込んでライトセイバーを振るい自身を襲った小隊を切り刻んだ。
「フォースでもヒトもどきは仕事として割り切っている感じがある。だから殺気とかを感じ取れないのは厄介だな。いや、アレは複数で行動することを叩き込まれている。生命を感じ取ればなんとかなるか……?」
ジェダイ聖堂はかなり広いが、それでもブラスターやライトセイバーの音が聞こえる。それはすなわち、いたるところでジェダイが戦っているということの証だった。
「こんなところにいる場合じゃないな。1人でも多く逃がすために移動しないと。……」
「!?発見した!」
通路の曲がろうとしたところでクローントルーパーと遭遇する。そのことを事前に察知していたレヴィルは出会い頭に近くにいたクローンを切った。しかし、そのまますぐに別のクローントルーパーに切りかかろうとはせずに
「セイッ!」
「後ろだ!後ろn{ジュッ}」
「わかt{ブン}」
「うわぁぁあああ~~~!{ジュ~}」
「見つけたぞ!」
「ファイア!」
倒しても倒しても次々と現れるクローントルーパーにレヴィルは辟易しながらもライトセイバーを構えなおす。すると突然、コムリンクが起動した。なんだと思いながら物陰に隠れ、通信をオンにした。
「どうした!?こっちもヒトもどきの対処でいっぱいなんだ、手短に話してくれ!」
《レヴィル!今どこにいる!?》
「自分は今ハンガーに繋がる通路にいる!子供を逃がすビークルを確保するためにな!」
《ちょうどよかった。おまえはそこに行って逃げるんだ》
「わかってる!」
《そうじゃない!お前ひとりで逃げろと言っているんだ。この状況じゃあ今誰が来てもジェダイ聖堂は陥落する》
「だったら!なおさらビークルを手に入れなくては!」
《わからないのか!?聖堂に生きているジェダイが限りなく少ないのが!》
「……なに?」
《さっき子供たちの気配が消えた。何者かによって殺されたんだ!今すべきなのはここ守ることではない、一人でも多くのジェダイを残すことだ!だからお前はすぐにこの惑星から離れろ……!》
「なんだって……?子供たちは死んだ……?」
《そうだ。だからお前は早く逃げろ》
「死んだ…?ウソだウソだウソだウソだ!!」
《どうした?!レヴィル!返事をしろ!レヴィル!》
通信を切り、物陰を出る。クローンコマンダーは待ってましたとばかりに発砲命令を出した。レヴィルはライトセイバーで自分の身を守りながらフォースでクローントルーパーを吹き飛ばして壁に当てる。クローントルーパーの意識があるかどうかはお構いなくできたスキを使って別のところに通信を送る。
「
《♩~~》
「ああそうだ。できる限りだ。自分はまだフォースと一体化するつもりはないからな」
《♩~~》
アストロメクドロイドに指示を出し、レヴィルは走り出す。自分一人が助かるために。今のレヴィルは恐怖が心を支配していた。先ほどまでは子供たちを守るという使命があったから何とかなったものの、マスター・ドローリングが死に、その弟子たちも殺されていったのだ。勝てるわけがない。その言葉がレヴィルの頭の中を駆け巡っていた。
(死にたくない。死にたくない。死にたくない……!!)
時折出くわすクローントルーパーとは戦わず駆け抜ける。そうすることによって十数分でハンガーにたどり着いた。
「EZ!どこだ!EZ!」
「♩~~」
「そこか」
アストロメクドロイド特有の機械音が奥から聞こえてくる。レヴィルは小走りにR2―EZが搭乗するデルタ7に乗り込んだ。その直後、クローントルーパーがハンガーに入ってきた。
「扉は開いているな。よし、EZ。偏向シールドを起動しろ。すぐに飛び立つ」
EZはレヴィルの指示に従い偏向シールドが起動する。その効果によりビームはデルタ7には届かず、別々の方向にはじかれた。そして、デルタ7は空に飛び出した。
外に逃げ出すジェダイを想定していなかったのか、ガンシップ等対空兵器はなく容易に宇宙に抜け出すことに成功した。
『テンプルから抜け出したけど当てはあるの?』
「ない。だが、フォースが教えてくれた座標がある。そこに跳んでくれ」
ハイパースペース・トランスポート・リングとドッキングをEZに任せ、レヴィルは座標を打ち込んだ。その座標は最新の航宙図に載っていない場所だった。EZは不安になってレヴィルに問いかける。
『そこは航宙図に載ってない場所なんだけど……』
「なかったらなかったらでいい。とりあえず跳んで見てくれ。なかったら共和国の支配の及んでいない惑星に跳べばいい」
『わかったよ……』
EZはすぐに安全な航路を見つけ出した。それと同時にARC―170の編隊がレヴィルのスターファイターを発見する。しかし、編隊が攻撃する前にデルタ7はハイパースペースに飛び込んだのだった。
何回もハイパージャンプを行い、ついに最後のジャンプが終わった。誰からも追跡されていないことを確認したレヴィルは、ハイパースペース・トランスポート・リングをパージして青と緑の惑星―――地球―――に降り立った。
つづく……?
なんか再熱したので勢いで書いてしまった。続けようか迷ってます。どうしましょ