はい!アリスは戦い方を学びます!ゲームから!   作:らんかん

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殺界を決めるアリス

 目の前には、明らかにロボなリオがいた。

 

 ミレニアムの路地裏で、ヘルメット団が用意した全知全能

 

「ワタシ、リオ。魔王、コロス」

「わかりやすい偽物来たな。しかし、我らがアリスが負けるわけないね!」

「お任せください!」

 

 眼からビームを出したり殴る時に腕がハンマーになったりするロボリオは、そのまま手に持っている剣で攻撃をしてくる。アリスは何か動きを取る……と思いきや何かを溜めている。

 

「イタダキ」

「やぁっ!」

 

 構えて溜めたエネルギーを少し発散すると、燃えるようなエフェクトが出る。

 

「え?」

 

 そのエフェクトにあたって、ロボリオは吹っ飛ばされた。

 

 アリスは今回も光の剣を持っているのだが、どう足掻いても殴る用の鉄塊のような扱い方をしている。ロボリオに近づいたアリスは

 

「シュトゥルムヴァイパー!」

 

 と思いっきり切り上げてから蹴りの追撃を入れて相手をまたダウンさせた。少し離れてから、またチャージする。

 

「えー!?アリス!?」

 

 チャージが終わるともう一度、リオロボに近づく。

 

 先程の攻撃はまぐれだと考えていたのか、呑気に近づいてきたリオロボにもう一度攻撃を仕掛けた。

 

 まず一回炎パンチをして、当たったらもう一度炎を出す、それも当たったら、今度は剣から炎を出してぶっ飛ばした!

 

 アリスの武器は破壊力抜群、アリス自体もパワー型、だけれども戦闘スタイルそのものがここまで凶暴に暴れるのは手がつけられないほど危ない。その力の矛先となったリオロボは、一度うつ伏せで倒れて立ちあがろうとしている。

 

 先生は困惑した。

 

「えぇ……アリスそんな横暴な戦い方したっけ」

 

 あまりに突拍子もないとんでもない戦い方をしているアリスに心配もしている様子だったが、今回は相手が相手。

 

 せっかく理解を示して歩み寄ろうとしてくれているリオに後ろ指を指すようなロボは破壊しておかないと当人の名誉に関わる。アリスはそれを怒るタイプかはともかく、先生はあまりいい気分ではない。

 

「リオに謂れのない名誉毀損を与えるのもいやだからね。思いっきりやっちゃいな!」

「はい!」

 

 ゲームだったら反撃したり出来るだろうが、リアルであればアリスのフィジカルは取ってつけられたようなロボよりもずっと強い。ようやく立ち上がったロボリオに、アリスは猛攻撃を仕掛けた。

 

「ドラゴンインストール!です!」

 

 そのまま突撃すると、アリスはとんでもない動きをし始めた。

 

 パンチ、キック、光の剣で叩いてアッパーして浮かび上がってから追撃を入れて、蹴りを入れてからまた光の剣で叩く。

 

「やれやれです」

 

 と光の剣を撃つと_____

 

 アリスが黒く包まれて翼や爪が出てきたではないか!

 

 そのまま彼女はロボリオに突撃して、相手を破壊。そのまま着地する。

 

 破壊されたりロボリオは爆発、そのまま黒煙を周りに撒き散らしている。そして破壊した本人はその下_____

 

 頭を抱えて項垂れているアリスがそこにいた。先生は急いで駆け寄って、アリスを頑張って持ち上げる。

 

「大丈夫?」

「はい、大丈夫です。もう少しすれば自分で歩けるようになります」

「ならよかった。いやあ、いきなり知らない技出されたからどうなるかと」

「おーい!大丈夫ですかー!」

 

 光の差す道の方角から、プレナパテスがやってきた。アリスは生身の先生では重いだろうからと、光の剣と一緒にプレナパテスが持つ。

 

「急に爆炎と爆発音が現れたから何があったかと思いましたよ。アリスちゃん、今度は何を?」

「えっと」

 

 その場から離れるように歩きつつ、先生は説明する。

 

 ゲームの技にしろ見たことがなかったそれを、頑張って説明した。

 

 それを聞いても最初は分からなかったプレナパテスだったが、三週ぐらい動きを聞いたときに何か思い出したらしい。先生に、もう一度動きを聞いた。

 

「えっと、最初がなんか発動したでしょ」

「632146S」

「パンチでしょ」

「P」

「キックでしょ」

「K」

「光の剣でなんか殴って飛んでたでしょ」

「SとHS」

「そのあとなんかやってたでしょ」

「恐らくはD」

「でもう一回キックと切り付けでしょ」

「K→S」

「あと何か撃ってたな」

「もう一度632146S……次の行動を当てましょうか?」

 

 確証を得たプレナパテスは、その次の行動を当てる。

 

「ドラゴンみたいになって相手を襲いましたよね?」

「正解……って何で分かるんだ!?」

 

 先生は驚いたが、プレナパテスはアリスを見て「よくこれで済みましたね」とため息をついている。

 

「先生、これって何の真似かわかりますか?」

「分からないから聞いたんだよ」

「まず、ギルティギアって分かりますか?」

「コンパスやってるからわかる。多分炎系だからソルの真似でもしてたんじゃない?」

「そのソルはおそらく普通に赤色ですよね」

「赤じゃないソルがいるの?」

 

 色違いじゃなくてアナザーキャラとしてのソルがいる、プレナパテスはこう言った。

 

「へえそんなのいるんだ」

「だいぶ昔ですけどね。実は、ソルには聖騎士団ソルというものがいます」

「何それ」

「言えばカイと同じ組織に居た頃のソルです。この頃は封炎剣も持っていなくて、鉄塊と五肢で戦うようなキャラだったのです」

「へえ」

 

 プレナパテスはあまりに懐かしいものを聞いた、というような表情だ。

 

「それで、彼の必殺技が……アリスがしたドラゴンインストール、通称殺界と呼ばれる技です」

「格ゲーの必殺技にしてはかなり長いような気がしたけど、やっぱあれって難しいの?」

「難しいなんてものじゃない!半回転を二回させられる上に受付時間短い、おまけにチャージゲージもテンションゲージも満タンにしないと発動出来ないのですから準備大変な上に発動したからと言って勝てるわけではないのですよ」

 

 彼の説明でなんとなく掴めるだろうが、さっき先生が言ったのに合わせたコマンドを素早く間違いなく入力しないといけないのだから相当大変である。やって3秒以内にはおおかたあのコマンドをやると考えれば半端ではないと理解頂けるだろう。

 

 これをアリスはリアルとは言え一発でやり切った。しかし、その正確な動きをしようとするあまりAI機能は炎を出す機能と合わせて思い切りオーバーヒート、アリスはやり切った後にこのように介抱されているのである。

 

「アリス頑張ったね」

「えへへ」

 

 少し元気になってきたアリスは、二人に笑顔を見せた。彼女はある程度機能が回復したのか歩けるようになったらしく、プレナパテスから落ちて自分で歩き始めた。

 

「しかしまあそんな技どこで覚えてきたのやら」

「ミドリが勧めてくれたゲームをやったんです。スイッチで100円セールやってたと言ってたのでチビネル先輩とやりましたよ」

「そうだったんだね」

「そう言えばプレナパテス、あなたも知ってるというなら何使ってたか教えてもらってもいいですか!」

「私?そうですねえ。スレイヤーです、結構簡単ですよ」

「本当ですか?」

「フェイントしたり一回下がって一つボタン押すだけで色んな技が出るので、あの頃の格ゲーにしては扱いやすかったと個人的には思っています」

 

 プレナパテスは自分がゲーセンに通ってた思い出で話している。

 

「どんな見た目だったんですか?」

「普通にスーツみたいなの着てたヒゲのおじさんで、煙管吸ってて十字架の赤いネクタイみたいなのをしていますよ。声はパラガスです」

「髭ですか?ああ、もしかして!」

「おや、知っていたのですね」

 

 アリスは大声をあげる。

 

「オクラとトキで全>∩(・ω・)∩<滅したときの相手ですね!」

「あー!」

 

 先生もそれでスレイヤーが何かを思い出したようだ。

 

「それで思い出されるのなんだか複雑な気分です」

 

 よく分からない話で困ったプレナパテスを除き、二人は盛り上がったのである。

 

 晴れの雪景色、今日の天気だ。

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