「先生、ポケポケの5連勝イベントやりました?」
「やったよ。と言うか終わらせたよ」
「初日で終わらせるとはやりますね。デッキは何を使いましたか」
「ピカチュウEXかな。2エネで90出せるからやっぱり強いよ」
「ピカチュウとサンデー以外は何入れましたか」
「勝手にお兄様をポケモンにしないでください、ちゃんと私に話を通してくれると助かります」
「何で当然のように居るんだ……まあ、ピカチュウとサンダー以外はビリリダマとマルマインを2枚ずつかな」
「理由は?」
「マルマイン実は逃げエネルギーゼロなんだよね。だから、いざという時に後ろからサンダーなりピカチュウなり出して一気にカタをつけることができるんだ」
「なるほどなあ」
先生とプレナパテスは、今日は緊急用の固定電話以外の電話を取らずに書類を片付けることにしていた。ただ、先生はともかくプレナパテスは機械でありほぼ疲れ知らずである。結果書類仕事が早く片付きすぎて、午後からは休みを取ることに成功。そのまま温かい地下で遊んでいた。
「しかし私ピカチュウ作るのに間に合ってないんですよね。もしよろしければ、他にいいデッキを教えていただけたりします?」
「そうなるとやっぱりカスミフリーザーじゃないかな。スターミーフリーザーでカスミ上振れ狙うとやっぱり強いよ。問題は五連続で運が味方してくれるかってところ。5連勝でみんなピリピリしてるじゃない、それもあってかガチデッキみんな使いがちだからスタートダッシュ失敗するとそのまま引きずって負けてしまうんだよね」
「私ガラガラ握ることもないくらいには運に自信なくて……運があったら生徒達にあんな目に遭わせなくて済んだのですし」
「息をするように悲しいこと言わないで?」
そんな大人同士の会話の向こうで、シュロは炬燵に入りながらやっている。
「あっデッキに戻すのはちょっと話変わってきますねスギィ!!!!」
「彼女も大変そうです。やっぱりレッドカード入ってますよね、あれだけのガチ戦になると」
「私もよく食らったね……」
「うーん……では、もう少し安定するものありませんか?ピカチュウ以外で」
「2進化と言う点ではやはり引っかかるけど、リザードンEXデッキはおすすめかな。ファイヤーEXあれば早いうちから準備に入れるから、理論値で出せれば他のデッキに引けを取らないくらい、と言っても理論値のピカチュウやフリーザー相手取るには厳しいけど、その他のデッキなら十分勝てるくらいのパワーはあるよ」
「なるほど……ああ、そのデッキなら作れそうです」
「じゃあそれでやってみて。報告上がってるし多分いけると思う」
そうしてくつろぎ始めた先生はこたつに潜る。すると、炬燵からアリスが出て来た。
「こんにちは、先生」
「今日も武器テストじゃなかったの?」
「今日の分はあくまで支援機のテストです。VTOLの」
「またぞろ物騒なもんを……もしかしてそのタブレットで?」
「はい。先生も見ますか?」
「じゃあ見てみよう」
あくまでゲームの真似ではあるが、仕組みや装置そのものはしっかりと軍隊らしいもの。そのような兵器を軽く扱える世界の方がアレなので、使用自体には何も思わないようだ。
アリスが起動してVTOLからの画面が映ると、色々な不良や戦車が映る。
『何だあのヘリは!?いやヘリか!?』
『航空機だ!隠れろー!』
そういう中継の声が聞こえて来たが、アリスは容赦なしに爆撃を開始した。
放てば放つほど着弾して爆発する。爆発の威力は少し控えめで、あまり怪我をさせるほどの威力ではなかったが、連続で浴びせれば流石に戦車などは爆発して使い物にならなくなるほどの威力だった。
「随分と相手戦力を揃えたね」
「カイザーの理事が言ってましたよ。『相手が大規模な支援を受けて戦車連隊を作れるほど装備が充実してる』と。つまるところは兵器から奪わないと、真っ当に戦うのは危ないということです」
「とは言ったもののVTOLはどこから?」
「開発部の人たちが作ってくれました。ゲヘナ・トリニティ間の騒ぎもあって、学校単位での兵力強化が必要。ミレニアムにも強い人は居ますけど、そうでない人も戦えるようにと兵器の増強が測られています。今回はそれのテストの一つです」
「なるほどなあ」
そんな雑談をしているうちに、VTOLによる爆撃は終わった。
モニターを見てみると、建物や人にはそこまで影響はないものの不良故に管理がおざなりだった戦車や装甲車、ミサイル発射台などが破壊されており、従来通りの白兵戦を強いられるようになったと言っても過言ではないほど兵器を破壊されている。
『くそっこっちの戦車もやられてる!爆発されて分解されちまった!』
『こっちもダメだ!フレーム曲がりすぎてどうしようもねえ!』
『くっそー!また白兵戦やるしかねえのかよ!』
そういう悲鳴が下から聞こえてくるが、治安維持のために我慢してくれと先生は心の中で祈っている。
テストは終わり。稼働データは勝手に収集されるとの事だったので、アリスもこれでやるべきことは終わったようだ。
「じゃあアリスもポケポケをやります」
「てめぇ様は何をしてくれちゃってんだスギ?」
「シュロ……諦めよう。カメックスはやっぱり遅いんだよ」
「やだやだー!」
「うーん……困ったね」
本来ランクマッチもないので、あまりヒリつかず自分の好きなポケモンで戦えるのも強みだったが5連勝、単純計算だが確率にして3.125%を達成しようとするとやはり強いデッキを握らざるを得なくなる。
「そういえば先生、5連勝できる確率って3%くらいじゃないですか。どの程度なんですか?」
「例でいうなら大体ブルアカの恒常ガチャの最高レアだね。もしくはグラブルの恒常SSRの排出率ぐらい」
「FGOの星5よりかは出ますね」
「それと比べたらダメだよ」
「しかし、他に何かデッキはないのでしょうか。出来ればもう少し運に頼らないやつ」
「Xでも見てみるか」
こうやって一つのゲームにみんなでのめり込むみつつ、のんびりするのも休憩であり心を癒す手段である。先生は、調べて出て来た通りに言う。
「これあるツイートなんだけど、ゲッコウガとドガースにハギギシリ入れるデッキがあるね」
「ゲッコウガの特性やドガースの毒でダメージを入れて、きずをえぐるで大ダメージを与える戦法ですね。なるほど、それもアリだ……」
「上振れには弱いけど、言ってしまえばしっかり準備できれば確実に勝てるからこれ考えた人頭いいなあ……あ、そうだ」
先生はコタツの向こうの人物に目を向けた。
「何故かずっとキヴォトスにいるロビンさん、ポケポケってやってます?」
「ええ、5連勝も終わらせているわ」
「うわすごい。デッキは?」
「この前のプロモで手に入れたプリンを使って眠らせてから時間を稼いで、プクリンEXでしばき倒すデッキを使ってます」
「裏でカイリューとかを準備するだけでなく単純に歌で勝負して勝っているのか、流石はアイドルだ」
「祈る時にもしっかりと歌を歌いましたよ。長めの曲を歌うと、何となく相手が眠ったままになります」
「リアルの人間を調律しないでください。ってどんな歌を歌ったらそうなるの!?」
「Information Highって歌をご存知?」
「機械の方を調律したんですかあなた!?シャロン・アップルは私も好きだけど邪悪すぎるよ!」
そんな会話を聞きつつも、アリスも対戦を開始した。
「行きましょう!ミュウツー!」
今日は雪が降っている。だが、建物の中にいればその冷たさを感じることはない。
師走であっても息をつく日がある、その一日をゲームで楽しむのも息が詰まる思いをする前に必要なことだった。
《与太話》
らんかんも5連勝クリアしました。こんな作品を見ていただく方でポケポケやってる方はどれくらい居るかは分かりませんが、デッキ置いときます。もしよろしければ皆さんのデッキも教えてください。
ピカチュウex*2
サンダーex*2
ビリリダマ*2
サンダーex*2
ナツメ*2
スピーダー*2
キズぐすり*2
モンスターボール*2
博士の研究*2
サカキ
レッドカード