僕の森々アカデミア 作:シド・ブランドーMk-Ⅳ(地底の住人)
ある森の中、人とも植物ともとれるような生命が誕生した。
「僕はグルート(ここはどこだ?)」
「僕はグルー(つーかこの身体地面とすげー近くね?どうなってんだ?)」
その生命体は動こうとしたタイミングであることに気がつく。
「僕はグルート(あれ?動けねぇ?)」
「僕はグルート!(地面に埋まってるー!)」
「僕はグルート!僕はグルート!(え?どうすんのこれ?マジどうすんのこれ!?)」
「僕はグルート!(ていうかどう見ても普通の人間の身体じゃねぇー!)」
「僕はグルート!(なんか木と人間が融合したみたいになっとるー!)」
「僕はグルート!(本当にどうすんだよ!)」
「僕はグルート!(動けても動けなくても詰みだよ!)」
「僕はグルート!僕はグルート!(誰でもいい!誰か助けてくれー!)」
その叫び声はその森全体に聴こえるような声だった。
だが所詮は森、しかもどこの国の森かも分からない、本当に未知の世界。
当然近くに人間がいる訳がなく、虚しくやまびこだけが森の夜空に響き渡った。
それよりも、ワンフレーズしか喋れてないことに早く気がついたほうがいい。
─数日後─
一通り自分が出来ることを試して分かったことがある。
まず1つ、腕や指が伸びる。
そしてその指を他の生命に突き刺すと水分を吸い取ることが出来る。
2つ目。その水分で栄養補給が出来るため食事が要らない。もしかしたら太陽光でも栄養を補給出来るかもしれない。大きい木で日光を遮られているため分からない。
3つ目。なんか念じたら小さい苗が産まれてきた。もしかしたら成長するともっとすごいのが生まれてくるかもしれない。
ちなみにまだ動けないし、ワンフレーズしか喋れないことに気付いてない。だがそれはしょうがない。自分は普通の言語を喋っていると思っているせいで、第三者が居ないと気付くことができないのだ。
主人公(以下グルート)はいつも通りの1日が過ぎていくと思っていたが、念願の人間達が通りかかった。
「数日前の叫び声のようなものなんだったのかしらね?」
1人はショートヘアで猫のコスプレ?をしたような女性。
「だが数日探しても見当たらない。もう既にこの一帯から抜け出してるのかもしれないな」
もう1人は同じく猫のコスプレ?をした筋骨隆々のおっさん。
そこでグルートはどの世界に居るのかを自覚した
「(プッシーキャッツの2人じゃん!てことはヒロアカの世界か!てことは動けるようになったとしても多少問題ないってことだな!)」
テンションが上がったグルートはついつい2人に話しかけてしまった。
「僕はグルート!僕はグルート!(マンダレイに虎!その叫び声は僕だよ!)」
「また聴こえたな。つまりまだこの辺にいるわ「...ねぇ虎?」...ん?何だ?」
マンダレイがこちらに気付いてくれたようだ。しかし、怪訝な顔をしているように思える。
「もしかしてあれじゃない?叫び声の正体って...」
「間違いなくあれだな。森だから多少変わるとはいえ、あんなものは無かったはずだ。」
「「...うん」」
2人は顔を揃えて頷いた。
「ねぇ、あなたは何処から来たの?」
「僕はグルート(知らない、いつの間にかここに居た。)」
「へぇ、貴方グルートって言うのね。グルート君?...ちゃん?のご家族はどこにいるの?」
「(あれ?今マンダレイ僕のことグルートって言った!?僕グルートになってんの!?ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの!?...ってことはもしかして例のワンフレーズしか喋れないってこと!?ウッソだろおい!)」
2人が通りかかったことで人間界で生活できると思った矢先、ワンフレーズしか喋れないということが分かり絶望した。
「僕はグルート、僕はグルート(居ない。どうやって生まれたかも分からない)」
「名前はもう分かったからさ、名前以外のことも教えてくれる?」
やはりあのワンフレーズしか喋れていないようだ。
「なぁマンダレイ。もしかしたらこいつそのフレーズしか喋れないじゃないか?」
「僕はグルート!僕はグルート!(その通りだよ!僕は普通に喋ってるつもりなんだけどさ!)」
「ほら、現にそれしか喋ってない」
「確かに...でも困ったわね。意思疎通できなきゃこれからこの子をどうするべきか分からない」
そりゃあそうだ。ワンフレーズしか喋れないやつをどうするべきか分かるやつなんてそうそういない。
「とりあえず今日は遅いからこのままにしておいて明日こいつが入りそうな植木鉢買いに行くか。どうするかはその後でも問題ないだろ」
「心苦しいけどあの隠れ家に植木鉢なんてないもんね。それでもいい?グルートくん」
「僕はグルート(全然いいよ)」
肯定するように縦に頷いた。
「おう。じゃあまた明日な。」
「僕はグルート(また明日)」
「えぇ、おやすみなさい。」
次の日、虎は昼頃に割かし大きめな植木鉢を持って僕の前に現れた。
「よぉグルート!またせたな。」
「僕はグルート(全然待ってないよ。)」
「うん、相変わらず何言ってるのかさっぱりだな」
「まぁいい。とりあえず今からこの植木鉢に移し替えて俺たちの家に連れていくが問題はあるか?」
「僕はグルート(問題ない)」
僕は肯定するように首を横に振った。
僕はすっかりプッシーキャッツのメンバーと仲良くなっていた。
「ねぇグルート、何か欲しいものない?」
そんなある日、マンダレイこと信乃がそんな事をきいてきた。
「僕はグルート(急にどうしたの?)」
と分かりやすいように首を横に傾げた。
「相変わらず何言ってるのか分からないけどこっち来る前からもこっち来てからも日向ぼっこしかすることなさそうで暇そうだなぁと思ったのよ」
「僕はグルート!僕はグルート!(やることない!めっちゃ暇!)」
食い気味に何度も縦に頷いた。
「相当暇みたいね(苦笑)...何か欲しいものある?」
僕は悩んだ。
だが、ちょうどいい暇つぶしになりそうなものがテレビのCMで流れていた。
それは、テレビ用オンラインゲーム「ヒーローズバトル」だ。
広大なフィールドでプレイヤー同士がキャラクター(ヒーローや敵)を操
り戦うゲームだ。
「僕はグルート!僕はグルート!(あれ!あれが欲しい!)」
僕は小さな指をテレビに向けながら必死に訴えた。
「えぇ...あれが欲しいの?別にいいと思うけど貴方ゲームできるの?」
「僕はグルート、僕はグルート(さぁね?やってみないとわかんない)」
僕はさぁ?とばかりにジェスチャーをした。
それから数年、足が生えて身長(?)、全高(?)も大人の肩ほどになってきた。(この世界では大人といっても差がありすぎてたいして分からないかもしれないが)
「なぁグルート、お前せっかく足も生えて色んな場所に行けるようになったのにずっとここでゲームしてるじゃねぇか。何かやりたいことねぇのか?」
「僕はグルート(ゲーム)」
「お前なぁ〜、引きこもりまっしぐらだぞそれ。世界中を旅したいとかよォ…もっとあるだろ」
「僕はグルート(確かにそれやってみたいかも)」
「欲を言えば俺たちと一緒にヒーロー活動してくれたらなぁ…なんて思ってるんだが、ヒーローになるつもりは無いのか?」
「僕はグルート(確かに4人と一緒にヒーロー活動するの楽しそう)」
「だろ?今からでも遅くないから、小学校から行ってみたらどうだ?」
「僕はグルート(中学生からじゃダメ?)」
「物事には順序ってものがあるんだ。」
「僕はグルート(分かった。手続きよろしく)」
「はぁ…可愛げねぇなぁ。」
そんな感じで翌年から学校に通うことになった。(ちなみに5年生かららしい。…順序とは?)
そう思い、入学(?)する前にトラに聞いてみたら
「お前の身長で1年生は無理あるだろ」と、ご最もな回答がきた。
いくら多様性で溢れているとはいえ大人の身長に近い小学1年生は居ないだろうからね。
「今日からみんなのお友達になる転校生を紹介します!グルート君です!」
「僕はグルート(グルートです。よろしく)」
「え〜っと…グルート君は個性の関係上、この単語しか喋れないそうですが、みんな!仲良くしてあげてくださいね!」
「いやどんな個性だよ」とみんなから突っ込みが入った
「僕はグルート、僕はグルート(趣味はゲーム、夢はヒーロー)」
「いや何言ってるか全然分からないよ!!?黒板に何言ったか書いてよ」
一人の少女?が突っ込みながらお願いしてきた。
なぜ疑問形なのかというと見た目が女子の服を着ているいうこと以外分からないからだ。
いや原作にもそんなキャラいたな……葉隠さんだっけ?
『君の名は』と某映画のタイトルみたいな感じで質問してみた。
「葉隠透だよ!」
思った通り葉隠さんだ。姿は確認できないし分からないが、某SNSで流れてきたイラストが超絶可愛かったことは覚えてる。
「僕はグルート(これからよろしく)」
僕は葉隠さんに向かって手を伸ばす。
「…?」
「あぁ!よろしくね!」
そこから何事もなく、透と遊んだりお互いヒーロー志望ということで修行したりしていたら小学校を卒業し、中学も2年生の夏休みに差し掛かった。その頃には文字を書き記さなくても意思疎通ができるようになっていた。
「もう中学生も後半に差し掛かってくるのかぁ〜。はやいよねぇ」
「僕はグルート、(確かにはやい)」
「そういえばグルート君の進路は?」
「僕はグルート(雄英のヒーロー科)」
「うわっ!私と一緒じゃん!ライバルってやつだね!」
「僕はグルート(うん、お互いがんばろう)」
そこから受験本番まで勉強だけじゃなく、身体能力や個性を伸ばすことにも重視した。
━━━試験当日━━━
俺達は今、雄英高校の前に立っている。
「俺はグルート(ようやくこの日がやってきたな)」
「そうだね、グルートくん!お互い頑張ろうね!」
「俺はグルート(おう)」
筆記試験が終わり、実技試験を受けるために皆が視聴覚室みたいなところに集まっていた。
司会者のプレゼントマイク曰く、それぞれの試験会場に移動したあと、ポイントが振られた仮想敵を倒してポイントを稼いでいく形式だ。ただ、ゼロポイントのおじゃま虫が出るから気をつけろとも言っていた。
ルールは簡単、ほかの受験者の邪魔をするようなことはご法度、あとは好きなようにポイントを稼げばいい。
言ってはいなかったが、もちろん救助ポイントもあるだろう。
「後でね!グルートくん!」
「僕はグルート(あぁ、頑張ってな。)」
────────
『ハイ、スタート!!!』
いきなり始まった。理由は本物の敵は待ってはくれないからだそうだ。ごもっとも。
俺はこの試験会場を歩きながら同時に草木や花を作って自分のワールドにしていった。これが邪魔判定になければいいが…
仮想敵は脆く、根を突き刺しただけで次々と破壊されていく。
たまにピンチそうな受験生を助けていたから救助ポイントもあるはずだ。
残り5分てところで、巨大仮想敵が姿を表した。
受験生たちが逃げ惑う。あんなのに勝てるわけないと。
普通に喋れたら問いかけたい。何故ここにいる。何故ヒーローになりたいと思ったのか、と。だが、逃げるのも悪くない。戦えるやつに任せるのも1つの手段だ。
安心しろ。この会場には僕がいる。
「俺はグルート!!(禁憎森々!!)」
周りが急速に森林へと化し、俺はゼロポイントと同じ大きさになった。
「「「「「「なんだありゃぁあああ!?」」」」」」
逃げてる最中なのにツッコミを入れてくる元気なやつも何人かいた。
「僕はグルートォオ!(ギガントピストルゥ!)」
名前ねぇからルフィの技名パクってやった。
大木のパンチでゼロポイントは吹っ飛んでいった。
『終了ォォォオ!』
あれ!?あと数分なかったっけ!?これゼロポイントが破壊された時点で終わりだったの!?
──────会議──────
「あれ1人の個性!?プッシーキャッツのところの子とは聞いてたけどいくらなんでも鍛えすぎじゃない!?」
「俺なんて叫びまくりだったぜ!」
「異形系の複合型個性か?」
「まぁ、何にしろ敵ポイント80、救助ポイント30の合計110ポイント、筆記試験も文句なしの首席合格だ。ただ、個性の関係でワンフレーズしか喋れないそうなんだ。幼なじみである葉隠さんは彼のことをよく理解している。コミュニケーションを取りやすくする為にも、彼らは一緒にした方がいいと思うんだ。相澤くん、どうかな?」
「わかりました。それが合理的だと思います。」
合格者選別会議はその後も数時間は続いたようだ。
見切り発車です。
ていうか見切り発車しかねぇですね自分。
まぁ、ゆっくりと好きなタイミングで投稿していくんで、気長に待っていただけると幸いです