シャーレの先生は不死身な兵隊サン 作:富士見の山崎
ほぼ毎日無理なく投稿するにあたって、この長さがデフォになるかもしれません。
「もう、シャーレの部室は目の前よ!」
「あのビルか!?」
キヴォトスの建築様式に漏れず、白い外壁に蒼く輝くガラスが走っている。
遠くから見ても、かなり綺麗なビルだ。
と、七神からの無線が入った。
『今、この騒ぎを起こした生徒の正体が判明しました。』
「・・・そいつは?」
『ワカモ。
百鬼夜行連合学院で停学になった後、矯正局を脱獄した生徒です。
似たような前科がいくつもある危険な人物なので、気を付けてください。』
「・・・脱獄犯で常習犯って訳か。」
また厄介な・・・。
・・・
・・・・
・・・・・
「・・・・あらら。連邦生徒会は来ていないみたいですね。フフッ、まあ構いません。」
シャーレの部室を前に一人ごちる少女。
狐の面をかぶっており、表情は読めない。
「あの建物に何があるかは存じませんが、連邦生徒会が大事にしている物と聞いてしまうと・・・・壊さないと気が済みませんね・・・・。」
この少女こそ、『災厄の狐』ワカモ。
今まさにシャーレを襲撃しようとする脱獄犯である。
「ああ・・・・久しぶりのお楽しみになりそうです、ウフフフ♡」
そう恍惚な声で少女は嗤った・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
「着いた!!」
「はい。」
「やっとか・・・。」
『シャーレの部室の奪還完了。私も、もうすぐ到着予定です。建物の地下で会いましょう。』
改めてシャーレの部室を見上げた。
今更、先生とやらの拝命を固辞する気は無い。
つまり、これから働くこととなる場所という事だろう。
それは、今まで日常的に入ってきた建物のどれよりも綺麗で、高い。
関東軍時代の兵舎も、満豪学校の下宿も、これには及ぶまい。
「さて、どうなることか・・・・。」
そう一人呟きながら中へと入っていった。
・・・
・・・・
「うーん・・・・これが一体何なのか、全く分かりませんね。これでは壊そうにも・・・・。」
カチンッ
「動くな。武器を捨てろ。」
言われた通りに地下室へ来てみれば、狐の面を被った女がいるもんだから、仰天しかけた。
そして冷静さをどうにか取り戻して忍び寄り、拳銃を突きつけた次第である。
「あら、あららら・・・・。」
「おい、聞こえているのか?」
銃を突き付けて尚、こちらを見ているだけで反撃してくる様子も、武器を捨てる様子も無い狐面女。
「武器を捨てろと言っているんだ。」
「あ、ああ・・・。」
糞、面で表情が見えないのが辛い。
何を考えているのかさっぱりだ。油断できない。
「し、し・・・。」
「?」
「失礼しましたー!!!!!!(〃ノωノ)」
「あっ!このやろう!!」
とんでもない速度で逃げ出す狐面女。
慌てて拳銃を向けるも、
カチッ!
「(しまった!!弾倉を入れるのを忘れていた!!)」
いつもの癖で薬室から弾を抜いて、弾倉も外してしまっていたのだ。
(※日本軍では使用時以外、薬室から弾を抜いて弾倉も抜いておくのが規定だった。)
「クソッ!」
慌てて弾倉を入れるも既にそこに狐面女の姿は無い。
「・・・畜生め。」
・・・
・・・・
「・・・、ああ・・・これは困りましたね・・・。」
ワカモはまた一人、ごちる。
頭の中にあるのは不意に遭遇した男・・・・舩坂のことだ。
いや、それしか考えられないと言った方が良いか。
「フフ・・・フフフ・・・。」
恍惚に再び
「・・・ウフフフフ♡」
しかし、その恍惚さと
関東軍時代の舩坂氏の写真を見るとかなりイケメンだけどさぁ
流石に拳銃突きつけてきた奴に惚れるのは、頭どうかしてるでしょワカモちゃんよォ()