他の魔法少女から闇堕ちしたと勘違いされてるだけの唯の厨二病魔法少女の話   作:アラ

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プロローグ

 

終末の日(ラグナロク)は近い内に必ず来るだろう。なのにそんな事もつゆ知らず、呑気な子羊達は惰眠を貪っている』

 

《滑稽だね、シズク》

 

肩に乗っかっている黒い塊がそう相槌を打つ。私は彼をモジャ公と呼んでいる。

 

『全くだ。精々、この作られた仮初の平穏で永遠と夢を見てると良い。ハーハッハッハハハ!!!』

 

《フフッ……君は本当に面白いよ。シズク。君をスカウトして良かった》

 

『フッ、不思議と悪い気はしないな』

 

夜風に当たりながら、日頃のストレスを解放し良い気分になっていた時。何処からともなく横槍が入った。

 

『待ちなさい!貴方達、さては悪者ね。この街の人達に危害を与えようとしてもそうはさせないわ』

 

その声に振り向くと、見知った顔と見知った姿の人物がそこにいた。……と言うか普通に魔法少女(わたし)の仲間である。

 

慌てていや違うと訂正しようとしたのに、何故かそれをモジャ公に止められた。どうやら、モジャ公にはグッドアイデアがあるらしいのでそれに従う事にした。

 

《少し遅かったね、赤羽杏。残念ながらもう手遅れだよ》

 

モジャ公はそう言って私の肩から地面へと落ちた。そして杏の足元でそう囁く。

 

《全てが手遅れなんだ。……君には彼女が一体どう見えてるんだい?》

 

『嘘、だ。だってそんな様子一切無かったし、全て上手くいってたのに。そんなの嘘だ、偶然。何かの間違いだよ』

 

《ハッ!偶然、ウソ、間違い?人生が、現実がそんな上手く行くとでも?君達が合体の必殺技を撃てばそれで終わるのも、学校が休みの日には一切連絡が無かったり。毎回毎回君達全員が集まるまで、敵が本気を出さないのも!》

 

《全部偶然で、全ては自分達が上手くやっていたと思ってたの?》

 

『……』

 

《誰かの犠牲の元、この世界は何とか成り立っている。……分かったら今日見た事は全て忘れて家に帰って眠りな。行こうシズク》

 

再び私の肩に乗っかり先を急かしたモジャ公を無視して、私は呆然としている彼女に近づき。

 

『ごめんね、杏』

 

一言謝ってその場を後にした。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

『ありがとね、モジャ公』

 

《ん?何がだい》

 

少ししてからそう伝えると、本当に何も分からない様な表情をしているので少し照れながらも正直に伝える事にした。

 

『私の嘘に乗っかってくれたでしょ?』

 

《あ?……あー。ああ、それぐらい大した事じゃないさ。なんせ、君と契約したのは僕の勝手な都合だし》

 

『そっか、私が助けたんだっけ』

 

《それにボクは悪魔だからね、どちらかと言うとお礼を言われるより貶された方がハッピーになれるんだ》

 

……ふむ、そうだなぁ。そこまで言うんだったら、うーん?えーっと。

 

『この悪魔め!非人道的!』

 

《そんな事言ったら、シズク。悪魔の主人である君は一体何なんだろうね》

 

『私って何なんだろうね』

 

《君は、そうだな。悪魔を支配した女で魔女なんじゃないかな》

 

『……カッコいいね。漆黒の魔女とか良いかも』

 

《これからどうするんだい?》

 

『……』

 

《……》

 

『……へへっ』

 

《ちょっと待った。まさか、ノープランとか言わないよね?》

 

『ピンボーン』

 

だってしょうがないじゃん。そりゃあ、いつかはバレるとは覚悟してた訳だけど。まさかこんな風になるとは思わないし。

 

『しれっと無かった事に出来ないかな』

 

《無理だよ。……うん、無理だよ》

 

『本当に?』

 

《う、うん無理だヨ》

 

手の平に乗せたモジャ公が僅かな変化を見せたのを私は見逃さなかった。これは何かがあるなと思い、その後暫く尋問を続けた。

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