他の魔法少女から闇堕ちしたと勘違いされてるだけの唯の厨二病魔法少女の話   作:アラ

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#2

 

あれからホテルに泊まって夜をやり過ごした後。

 

朝早くから、私達は朝の住宅街に移動をしていた。そんな早くから何処へ行くのかって?答えは簡単。

 

《ロストマジカルアイテムの反応はこの近くにある。つまり?》

 

『この近くにタイムマシンがあるかもって事だ』

 

そう言う事。と真面目な顔で頷くモジャ公を他所に私はワクワクしていた。まず、初めての家出みたいな感じで楽しい。見る物、全てが魅力的に見える。ホテルもベッドがふかふか過ぎて眠れなかったし、本当に最悪だ。

 

《何、ニヤニヤ笑ってるの?》

 

『気のせいじゃない?』

 

さてと、そろそろ緊張感を持たせよう。此処は既に敵のテリトリー。何が起きてもおかしく無い。そう思いながら、私は周りを見渡しながら歩く。

 

《そっか》

 

うーん、普通の住宅街っぽいけどね。突然、洋風のお城とかも建って無いし、夜な夜な活動する厨二病もいない。

 

昨日モジャ公が言ってたんだけど、どうやらロストアイテムを使うとサイ?が起きるらしい。要はなんか、普通じゃ起きない事が起きるらしい。そんな事言われても分からない。

 

『……本当に合ってる?』

 

《君がマジカルロストアイテムを持っているのだから、ボクに聞かれても分からないよ》

 

『そりゃあそうかー』

 

なんか面倒臭くなっちゃったなぁ。やっぱりあの時に全部話せば良かったか。私は夜な夜な家をこっそり抜け出して厨二病を演じていた異常者ですって?

 

それは無理だわ。それなら、全部無かった事にした方がマシかな。

 

《お、猫だ》

 

『あ、本当だ。可愛い……』

 

黒猫だ。不吉と言われるけど、猫の可愛さにそれは一切関係無い。写真撮って、後でイ●スタにでも上げてみよっかな。フォロワー妹とその友達しか居ないけど。

 

「そりゃあどーも。ま、可愛いのは自分で理解してるけどね」

 

『?』

 

《ん?シズク。今なんか言った?》

 

『い、いや?私は何も』

 

「君達、魔法少女とその仲間だろ?僕もそうなんだ。と言っても、僕の場合は最初に元が付くんだけどね」

 

え、ど。どう言う事?いや、待ってこれは異変だ。心の中で猫が喋る時があっても普通は話しかけて来ない。

 

「付いてきな、彼女に用があるのなら案内するよ」

 

そう言って優雅に歩く喋る黒猫を先頭にして、私達は後を歩いた。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「連れて来たよレナ」

 

『おっ、サンキュー!ちゃんちゃんっ☆。ちょっとだけ待ってて貰って?もうちょっとキメたいからさっ』

 

「まだ、終わって無かったんだ」

 

実は君達が来てるのは大分前から分かってたんだけど、いかんせん彼女の準備に時間が掛かってね。中々迎えに行けなかったんだごめんね。と謝られて、私は慌てて首を横に振る。

 

『いやいや、大丈夫ですって。迷ってたみたいなもんだし』

 

「そう?分かったよ」

 

それから少し待っていると部屋の奥から誰かが出て来た。それは猫のパーカーを着た美少女だった。

 

『お待たせ、いやぁ久し振りの来客でついつい気合入っちゃった!で?で?君は誰?』

 

『私は黒井雫です』

 

《シズクのパートナーモジャ公》

 

『成程ねぇ。君達が今の魔法少女かぁ』

 

ジロジロと全身を舐め回す様な視線を感じて、思わず体を抱きしめてしまった。それを見て恐れていると思われたのか彼女は笑って。

 

『心配しなくても何もしないよ。って言うのには語弊があるかもだけど、まぁ少なくとも百合の花が咲き乱れる様な事は起きないから安心してよ!』

 

《どうでも良い冗談なんか聞いてる暇は無いよ。ボク達は先を急いでるんだ、邪魔をするなら》

 

『分かってるって☆あれでしょ?私のマジカルロストアイテムが欲しいんでしょ★』

 

何故か少し怒った様子のモジャ公に対して、彼女は自分のペースで話を進めて行く。

 

『良いよ、あげちゃう。私には必要の無いもんだし。返すタイミング見逃してどうしよーって思ったし、丁度良いや。使ったらちゃんと戻して置いてね☆』

 

良かったと一安心する。何だ、案外簡単に貰えるんだ。

 

『でも、今の君には過ぎた物かなっ』

 

『え?』

 

『君からは私と同じ匂いがする。第一線から退いた、もしくは退きたいって言う匂いが。違うんだよねー、私は未来ある若者に渡したいんだ。何に使うかは分からないけれど、ごめん!君には渡せないかなっ☆』

 

『未来ですか』

 

『そう、君には未来が無い。話は終わり。さぁ、帰った帰った!私も寝るからさ。邪魔だからさっさと家帰ってから泣けよ』

 

『え?』

 

今、なんて?先程までは柔らかかった表情が嘘の様に歪み、憎々しげに私を見ていた。

 

『あ、ごめ〜ん!本音が漏れちゃったっ★いやぁ、でもさ私の気持ちを考えたら分かるでしょ?折角時間割いて準備したのに、コレだよ?本当にさ、愚痴の一つや二つは言いたくなるよね。時間返せよこの野郎ってさ。謝って欲しいぐらいだよ、貴方様の貴重な時間を奪って申し訳ございませんでしたって!!』

 

『もう良いです。くれないんですよね?だったら』

 

ムカつく、こんな煽りにも我慢出来ない私に。そして、この人にも。

 

『奪うだけです』

 

『やれるもんならやってみなっ★』

 

 

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