「----では次の異聞帯に向けてよく休んでくれ」
新所長の言葉でミーティングが終わる。
皆それぞれ持ち場に戻り、僕はマシュと軽く話しその場を去り自室に戻った。自室の扉が開かれるといつもと同じベッドと必要なもの以外何もない無機質な部屋がそこにあった。
安堵と共に急激な睡魔がやって来て吸い込まれるようにベッドに倒れ込んだ。
「キャッ!もぉ、ますたぁったら大胆なんですか♡」
清姫の声がする。いつの間にか彼女は僕のベッドに潜んでいたようだ。
彼女との付き合いはそれなりに長い、のそのそと布団の中に入り中にいる彼女を抱き枕のように抱きつく。
「〜〜ッ////ま、ますたぁ...///」
あまりのことで硬直した清姫、顔は隠れて見えないがきっと赤面だろうと想像に難くはなかった。動けない彼女に追撃を加えるように足でも抱きつき逃さないようにした。
すると清姫はビクッと身体が震え声にならないほどの声が聞こえてきた。
これで落ち着いてくれるだろう。ほんのりと感じる彼女の暖かさを身に受けながら眠りに落ちた。
---神よ、我らを救い、導いてください----
藤丸が眠りについた後ダ・ヴィンチは演算室に籠り突如発生した特異点を観測していた。
「ん〜...今はまだ小さいけどだんだんと広がってるように見えるんだよね。これは早いとこ解決しないと収集がつかなくなるな」
特異点に向かうために準備をしていたら、突然消魂しいサイレンの音が艦内に響き全員がブリッジに集まる。
「一体なんなのかねッ⁉︎まだ着いてないだろうに、技術顧問報告したまえ」
「なんでか分からないけど攻撃されたみたいだ。発信元は...嘘ッ!?藤丸君の部屋の方だ。」
危険が及ばぬよう全員で藤丸の部屋へと向かうと、そこには誰もいないようだがほのかに酒の匂いが漂う。
「ふむ、どうやら藤丸君は何者かに連れ去られたようだ」
「そんなことは分かっている経営顧問!他に情報はないのかね?」
「いえ、これは大事なことですMr.ゴルドルフ。何事においても物事に順序があります。争った形跡もない、寝込みを襲われたのでしょう」
ホームズは藤丸が寝ていたであろうベッドを軽く触れる。
「暖かい...犯人は少なくとも先程までここにいた...気配遮断か、少し見えてきました」
「本当かね!流石は経営顧問だ。何がわかったというのかね?」
「全容が分かったわけではないので推測を語りたくないのだが、犯人は一人で空間を自由に行き来出来るようだ。ただこの魔術は酒を使用しないと行けないみたいだ。少なくともこのような魔術をクリプターたちが使う家系ではないと記録されている。
Ms.コヤンスカヤはどうかまだ分からないが性格を考えると可能性はあまりたかくないだろう」
「ん"ん"ー!!そんな回りくどい言わないでくれ、簡潔に話してくれ」
「ならば結論を述べよう。第三者の犯行、それが私の答えです」
「それで犯人は誰かね?」
「分かりません、ですがどこに向かったのかは分かります」
そこへダ・ヴィンチの声が、
「特異点発生、発生場所はエルサレム。各職員は至急司令室に集合」
「彼はその特異点にいるかと、とにかく急ぎましょう」