難攻不落神聖都市・エルサレム   作:猫を乗っけた青髪の女

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序章・受胎告知

----目覚めなさい...我が息子---

 

微睡の中、小さな光が俺に話しかけてくる。その声はなんとも穏やかで心が安らぐような、しかしどこか恐ろしくも感じる声であった。

 

体は金縛りにでもあったかのように動かすことが出来ない。

 

---直に現世に着きます...必ず彼の地を...取り戻し---

 

 

 

 

                        

 

 

 

「...たぁ..まし、ますたぁ!」

 

清姫の声で目が覚める。先程まで自室にいたはずだったがいつの間にか外で寝ていた、そして辺りを見回しても一面砂漠で見知らぬ場所。

 

魔力パスは...ダメだ繋がらない。ここは特異点の中だろうか。

しばらく考えていると、清姫に抱きつかれる。

 

「良かったぁますたぁ!起きましたのね。全く起きないから私心配でしたの」

 

「おはよう清姫、...えっと、ここは何処か分かる?」

 

「それは、分かりません。私も気が付いたらここに居ました」

 

困ったな...場所が一切分からない。向こうからの通信も繋がらない、幸い近くに建物が遠くに見える。そこに行けばどこか分かりそうだ。

 

俺は清姫と一緒にその建物へ向かった。

 

 

 

歩いて数十分だろうか、何とか建物に着くことが出来た。

誰かいるといいが、そんなことを思いながら扉を叩く。しばらくして扉が開かれ、そこから大柄の人が現れる。

 

「誰だ、今日は断食で...て余所者か?あんたどこから来た」

 

「えーっと...カルデアから来ました。少し伺いたいのですが」

 

取り敢えず適当なことを言って話を合わせる。

男は少し考えた後、

 

「...中に入れ」

 

男は家に入るよう促され入っていく、

中はこじんまりとしていて余り生活感がない。

 

「かるであから来たと言ったな?」

 

男は生気のない無機質な声で聞く。

 

「そうです」

 

「....」

 

「よぉっ!帰ってきたぜ」

 

なんとも言えない妙な空間に玄関から間の抜けた声が聞こえてくる。

その声の主は中性的な顔立ちでがっしりとした身体をしている。

 

「...あぁ、お前か。あとは頼んだ」

 

と男は奥の方に入っていく。

 

「なんだよぉ、何もなしに丸投げされても困るんだけど?」

 

その人はさっきまで座っていた男の所に入れ替わるように座ると、

 

「すまないなぁ、あいつさぁ寡黙ていうかコミュ症てゆうか、あんま話したがらないんだよね。てか君ら誰?」

 

さっきまでとは打って変わり賑やかな感じの人だ。

 

「えっと..僕は藤丸りつか、彼女は清姫。あなたは?」

 

「そうだね...」

 

その人は何かを考えたのち、

 

「俺の名は...げばr「嘘を付きましたね、貴方」...人様に名乗る名はねぇんだけどな

 

清姫がその人の嘘を看破され、困った顔をした。

 

「しょうがない、実は俺。記憶がねぇんだ、気づいたらここにいてあいつに居候してもらってる感じなんだわ」

 

記憶がない、その言葉に嘘偽りがないようだ。

 

「そう言えばあいつの名前知ってるか?」

 

「いや、そういえば聞いてなかったな。彼は何て呼べばいいかな?」

 

「あいつはフディングル、俺は...とりあえずネスターとでも呼んどけばいい」

 

「えっと、ネスター...さん質問いいですか?」

 

「あぁいいぜ、俺がわかることだったら何でも答えるつもりだ。あとそんな畏まらなくて構わんぞリツカ」

 

「わかったよ、じゃあネスターここら辺で大きい街とかないの?」

 

「ここら辺だったらなぁ...あっち側に町があるんだが、もうすぐ夜になるしな。今日はここで休んでいけよ、元々ここ宿屋だったらしいからベッドは余ってるんだからそう遠慮すんなよ」

 

ネスターの言葉に甘え休ませてもらおう、ネスターに部屋を案内してもらい、ベッドに座る。

 

「あ、あのますたぁ...」

 

清姫が困ったような顔をして声を掛ける。

 

「そ、その...ますたぁはずっと黙ってたんですけど、霊体化が出来なくなってるのです...」

 

「...そうなの?」

 

確かに気にしていなかったが自分だけが使えなくなっているのかと思っていたがそれ以上に事態が深刻なようだ。

簡易召喚を試みるも何かが邪魔をするように上手く出来ない。

他の魔術を試してみるがどれも上手く使えない。ただ強化系だったら少しだけ出来そうだ。

 

「清姫、宝具は使えそう?」

 

「はい、なんとか...でもそう何回も打てそうにありません。余りお役に立てそうになさそうです」

 

「気にしなくていいよ、僕もあまり役に立たなそうだかさ」

 

そう言い眠りに着いた。

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