紅魔の料理番   作:misuta

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TRPGのシナリオ執筆の気分転換がてらゆるく書いていきます。
よろしくお願いします。
クトゥルフ神話TRPGは、いいぞ。


それでも熱いコーヒーは飲みたいbyシェフ

 俺の名はシェフ、前の名前はあったけどご主人にそう名付けられたからシェフと呼んでくれ。

 仕事はこの幻想郷の湖に佇む紅き館…紅魔館の料理番だ。ここの食事は全て俺が作っている。

 洋食が専門だったけどここに来てから和食も研究しているぞ。中華料理は門番に教わったからいつでも作れるぞ。

 そんな事語っている内に俺は朝食の仕込みを終えた。我ながら手際良く片付けられたな。何故手際良く事を進めるのに拘るのか、それはこう言われているからだ。

 

 ―従者よ、瀟洒たれ― 

 

 この館で働く事に置いて不可欠な要素らしい。

 瀟洒ねぇ…メイド長に勝てないが俺もそこそこ当てはまっているのではなかろうか?

 仕事は丁寧にこなし、食材は無駄なく調理し、ご主人(お嬢様)とにも満足して頂いてる。こうして空いた時間でコーヒーも淹れちゃう俺もまた完璧であり瀟洒、証明完了。

 フッと静かに笑いながら淹れたてのコーヒーを飲む。今の俺は言うなれば優雅たれ、だ。

 

ズズズズズズッ!

 

「だからコーヒーを汚くすすって飲まないの!」

「ぶほぉ!?」

 

 コーヒーブレイクしてたら凶器(銀トレイ)が縦回転しながら飛んできて後頭部に直撃した。痛いでござる。

 頭を摩りながら後ろを振り向くとメイド服の少女が俺を睨んでいる…この人がメイド長だ。お得意の物が飛んでこないだけマシだが、お盆を投げるかね普通。たんこぶ出来てない?

 

「何で貴方は他のマナーは出来るのにそれだけ直らないのかしら?」

「仕方ねぇだろ、俺の舌は可愛い猫ちゃんみたいな舌なんだから。熱いのは苦手だニャーン」

「じゃあ、その猫舌を摘出してしまえばまるっと解決ね」

や~め~て~く~れ~。舌は俺の大事な仕事道具だ」

「なら冷ましてから飲みなさい」

 

 知らんのか、コーヒーは90℃の温度がヨシッ!とされているんだぞ?まぁ、コーヒー豆の種類と煎りの深さで変わるけどな。

 なんて反論してたら本気で凶器(ナイフ)が飛んでくるから「はーい」と返事するしかできない世知辛さよ。

 と、何だかんだといつの間にか自分用のコーヒーを淹れて飲んでいたメイド長と駄弁っていると次の仕事の時間が差し迫ってきた。

 メイド長はご主人達の起床と身支度を、俺は朝食の仕上げをしなければならない。働かないと俺が食材になっちまうぞ。

 

 

「お嬢様も妹様も仰っていたわよ、美味しかったって」

「そりゃあご主人達の為に本気で作っているんだから当然だろ。これで不味かったら死んで詫びるわ」

「その前に私が貴方を徹底的に折檻してから始末をしているわ」

「なにそれこわい。冗談だよな?ただの紅魔館ジョークだよな?」

 

 ご主人達の朝食の用意を済ませた俺は従者達用の朝食作りと昼食の仕込みをしていた。

 こちらもある程度終わらせるとメイド長が戻ってきて、ご主人達がちゃんと召し上がった報告を聞く。うむうむ、それを聞いて安心したわ。

 というかメイド長の冗談は真顔で言うから本気でやりかねんと思わせてくる。こわい。まぁ互いにきっちり仕事している立場だからこその軽口だけどな。

 

「シェフ、妹様からオーダーを承ったわ」

「お嬢からのオーダー、夕食のメニューか?」

「違うわよ、おやつに特製のケーキをご所望よ」

 

 その言葉に俺は仕事中の手を止めて、補助しているホフゴブリン達に後を任せるように言うと準備を始める。

 メイド長から告げられた特製ケーキのオーダー…それは俺に任された重要な仕事の一つ。

 ご主人とお嬢を満足させる代物を作れるのはメイド長と俺だけだ。普通のケーキとは訳が違う。材料(人間)的な意味で。

 

「わかった。なら仕込みから…って何か不機嫌だな。どしたん?話聞こか?」

「その言い方腹立つからやめて頂戴」

「はいはい、わかったわかった…俺の作ったケーキが美味ぇのが納得いかないんだろ?」

「えぇ、お嬢様も気に入られているから猶更ね」

「そこは仕方ないだろ。味覚が違うんだよ、味覚が」

 

 

 

 だって俺、食屍鬼(グール)だもん。




【名前】シェフ
【性別】男
【種族】食屍鬼
【二つ名】紅魔の料理番
【呼び方】
ご主人…レミリア
お嬢…フランドール
メイド長…言わずもがな
門番…言わずもがな
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