艦これ大家族   作:サムライダー

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一日目・中盤戦

加賀と赤城の飯の量は光明の三倍だった。

お茶碗の光明に対し、二人はでかい丼にこれでもかってくらいに盛っていた。

恐るべし一航戦。

 

「提督、午後は何をいたしましょう?」

 

「そうだな。他にも目を通しておきたい資料があるからそれに目を通しておくかな」

 

「あの、そのあとはお暇でしょうか?」

 

「そうだな。特にやることもないから」

 

「でしたら、榛名と一緒にお茶しませんか?ちょうど桜も咲いてますし」

 

「お、いいな。ちょうど和菓子もあるからな」

 

「和菓子・・・榛名、楽しみです!」

 

榛名は目をキラキラさせていた。

そして、加賀と赤城は目をギラギラさせていた。

光明は見て見ぬふりをする。

奴らの胃は化物か。

光明はため息をつきながら資料に目を通す。

それは他の鎮守府の戦闘データだ。

光明はそういうのを見るのが日課でいつも読んでいる。

一時間ほどで読み終え、光明は和菓子を持って桜の木まで向かう。

この鎮守府の裏にある桜の木は樹齢千年は超えていると言われるかなりの大木だ。

満開になるととても綺麗だ。

 

「あ、提督。こちらです」

 

「待たせたな榛名」

 

「ええ、随分と待ちくたびれました」

 

「やはり加賀もスタンバイしていたか」

 

「甘味・・・・」

 

「そこ!目をキラキラさせすぎだろ!」

 

「お、なんや。加賀や赤城もおるやないか」

 

「私たちもご一緒しまーす」

 

さらに龍驤に愛宕までやってきた。

光明はため息をつきながら座る。

 

「お茶の準備も出来ました」

 

全員にお茶と和菓子がそれぞれに配られて、簡単なお茶会が始まった。

 

「あま~い♡」

 

愛宕が頬に手を当てて言う。

他の艦娘たちも和菓子にご満悦のようだ。

と、そこに出撃部隊が帰ってきた。

 

「Oh,提督たちだけズルいデース。私たちも混ぜるデース」

 

「おかえり金剛。誰も沈んでないよな?」

 

「心配ないデース。大破どころか中破もしてないデース」

 

「流石だな。とりあえずほれ」

 

「サンキューデース」

 

金剛も混ざり、楽しいお茶会となった。

そして、夜。

恒例のお花見の時間がやってきた。

全員酒だの団子など持って再び桜の木の下に集まる。

 

「全員集まったかー?」

 

「まだ龍驤がいません提督」

 

「ああ、あいつは今、仕込みをしているらしい」

 

「仕込み?なんのですか?」

 

「さぁ?俺も知らない」

 

「おまたせや」

 

龍驤がちょうど帰ってきた。

光明はマイクを持って言う。

 

「今日もこの日をみんなで迎えることができた。今日は楽しんでくれ。乾杯!」

 

「「「乾杯!!!」」」

 

光明の合図でみんな酒を煽る。

もちろん駆逐艦たちはジュースだ。

 

「Hei、提督、お酌するネ」

 

「サンキュー金剛」

 

光明はクイッと酒を煽る。

ちなみに光明はザルなので飲んでも全然酔わない。

そして、いつもこの日になるとやたら絡んでくる艦娘がいる。

いつもはそんなに絡んでこないのだが、酒が入るとすぐに絡んでくる。

その艦娘というと、

 

「ていとく、ちゃんと飲んでらすか?」

 

「飲んでるよ榛名」

 

「本当れすか~?榛名には全然飲んれないようにみれます。ヒックッ」

 

そう、あの榛名だ。

初めて榛名が酒に弱いというのを知ったのは提督室で光明が加賀や金剛と飲んでいる時だった。

たまたま通りかかった榛名が気になって部屋に入ってきて、金剛が「榛名も飲むのデース」と言ったのがきっかけだった。

光明は「あんまり無理をするなよ」と言ったのだが、「榛名は大丈夫です」と言って飲んだ。

たった一杯で泥酔状態になり、光明に積極的に絡むようになった。

 

「聞いれるんれすか?ていとく~」

 

「聞いているって。ほら、ちゃんと飲んでる」

 

「そんらんじゃ足りないじゃらいでふか~」

 

提督の盃にさらに酒をつぎ足す。

今でも公明は驚きを隠せない。

と、そこに背後から強襲。

 

「提督もしっかり飲んでんじゃん」

 

「今度は鈴谷か。いきなり背後から抱きつくな。溢れる」

 

「いーじゃんか。それより、鈴谷にも一杯やらせてよぉ」

 

「鈴谷さん、らめですよ。ていとくはわらひとろんれるんれす!」

 

「えー、提督はみんなの提督でしょ?」

 

鈴谷と榛名がにらみ合う。

光明はそーっとその場から離れる。

 

「ていとくはわらひのものれす!られにもわらひまれん!」

 

「上等じゃん!」

 

二人が艤装を展開。

そのまま夜戦が始まった。

 

「お、いいぞー!やれやれー」

 

「Oh,榛名頑張るデス!」

 

「俺も混ぜろ!」

 

なぜか天龍まで混ざってさらにヒートアップ。

光明は加賀の隣で飲んで見学している。

 

「さすがですね。危険を察知してこっちまで逃げてくるなんて」

 

「まぁな。俺も命は欲しいからな」

 

「提督も大変ですね」

 

そこに赤城もやってきた。

空になった光明の盃に酒を注ぐ。

加賀も赤城も酒には強いようだ。

 

「そうでもないよ。どちらかというと、加賀の戦闘機を避ける方が大変・・・・なんでもありません」

 

「そう、ならいいわ」

 

加賀が艤装を展開して光明をゼロ距離で狙っていたため、光明は速攻で土下座をして許しを請いた。

戦艦に土下座して許しを請う提督なんて光明以外は世界に誰ひとりとしていないだろう。

 

「そういえば、瑞鳳は何してんだ?あいつ酒好きだろ?」

 

「瑞鳳ならあそこに」

 

加賀が上の方を指差す。

光明は指が指された方を見る。

その瞬間、飲んでいた酒を盛大に吹き出す。

 

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