女神と妖精をこき使って無人島を発展させよう!   作:サニキ リオ

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第34話 ニート、女神をマスコットにする

「さっすがネイト! あんた、わかってるじゃない!」

 

 案の定、牧場の名前を女神牧場にすると報告したら、女神は上機嫌になった。

 

「ここはお前が管理しているようなものだからな。女神の加護を受けた牧場なんてウケがよさそうだし、女神はマスコットとしてもちょうどいい」

「えっ、今マスコットって言った!?」

 

 上機嫌で話を聞いていた女神だったが、マスコットという言葉に素っ頓狂な声を上げる。

 

「女神信仰の根付いた国においてお前のブランド力は凄いからな。いやぁ、お前って金の生る木だったんだな」

「言うに事欠いて、金の生る木って酷くない!? いい加減、あんたバチ当てるわよ!」

 

 しかし、事実である。

 元の世界でも、鎌倉を観光地化して大仏グッズとか売ってるくらいだし、別にバチを当てられる筋合いはないはずだ。

 

「ちなみに、これが女神牧場のマスコットとしてのお前だ。キャラデザはユイさんにやってもらった」

「デフォルメまでされてる!? しかも凄いマヌケっぽいんだけど!」

 

 ユイさんは意外なことに、デフォルメされたイラストを描くのがうまかった。牧場のマスコットキャラとしてデフォルメした女神を描いて欲しいとお願いしたら二つ返事でオッケーしてくれた。その結果、いい感じのアホ面に仕上がったと思う。

 

 俺が女神の特徴を元にデザインの要望を伝えると「あんたバチ当たるよ、マジで……」と呆れられたが、事実女神は大体こんなマヌケ面をしていることの方が多い。

 

「親しみやすさを前面に押し出してみたんだが」

「そんな薄っぺらいフォローでごまかされないわよ!」

「実際、こっちの方が親しみやすいだろ。お前が真面目な顔してると、無駄に神々しくて取っつきにくいんだよ」

 

 女神は見た目だけなら清楚系美人に見える。女神補正なのかは知らないが、こいつが凛と佇んでいるだけで、オーラのようなものを感じるのだ。

 それは俺以外の人間も同様で、最近街にも立ち始めた女神像などからも神秘的なものを感じる人は多いらしい。

 

「……まあ、この島の発展のためなら納得するわ」

 

 そんな清楚詐欺の駄女神は不承不承といった様子で、自分がマスコットキャラにされることを了承した。

 

「ところで、完成したジェラートが私に差し入れられてないんだけど」

「ムシャムシャしてやった、今は反芻している」

「反省をしなさいよ!」

 

 とにもかくにも、この島の新名物〝女神牧場の濃厚ジェラート〟のおかげでこの島は知名度を上げ、それに伴って女神牧場の知名度も上がった。

 観光牧場としてのオープンはまだまだ先だが、ひとまず普通の牧場としての滑り出しは好調のようだ。

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