カスレアモンスターに転生した最強の俺は再び頂点を目指す! 作:サニキ リオ
チャガとの戦いを経て、レイナの世間的評価は大幅に変わった。
最近注目の新人王を下し、週間ミシカライザーの表紙を飾ったことで知名度が段違いに跳ね上がったのだ。
レイナの特集ページにはデカデカと〝復活の神童!〟とまで書かれている。まあ、この記事を書いたのはアビィなのだが。
きっと、これから忙しくなるだろう。
注目されるミシカライザーは石版大戦を申し込まれることも増えるだろうし、サンドラが加わって使役モンスターが三体になったことで公式戦にも参加するだろう。
俺もまだまだ強くならなくてはならない。それと同時に、ケジメも付けなければいけない。
「ミサキ、スクーデリア。今まですまなかった」
俺はスマホ内の神秘の森の中央広場で、ミサキとトライコーン改めスクーデリアに土下座をしていた。
「俺が神剋でいられたのは、お前達モンスターの尽力があってこそだった。それだけは否定しちゃいけなかったんだ」
ミサキに実力が足りていないのは事実だった。スクーデリアに根性が足りていないのも事実だった。
だが、二人は二人なりに俺に応えようとしてくれていたのだ。
それを否定して、モンスターをカスレア扱いしてアビィへ送った。モンスターの失態はミシカライザーの責任だというのに、俺はその責任から目を背けていたのだ。
今となっては、カスレアに転生してしまったのも因果応報だと納得できる。俺にはお似合いの罰だ。
「まったくだ! そんな安い土下座をされたところで我の気は収まらん!」
スクーデリアは俺の土下座に溜飲を下げることなく、鼻息荒く俺を踏みつぶそうと前足を振り上げた。避けるつもりは毛頭なかった。
「おやめなさい、スクーデリア」
しかし、そんなスクーデリアをミサキが止めた。勢いづいた踏みつけを止めたということは念動力を使ったのだろう。
「何故止める!」
「みっともない真似はやめなさい。仲間として恥ずかしいです」
「み、みっともない……」
ミサキに一括されたスクーデリアはどこかショックを受けたように沈んでいた。
「顔を上げてくださいませ」
戦意を失ったスクーデリアを捨て置き、ミサキは俺の前で屈む。
「ケイム様、私はあのサンドラをチャガから救い出してくれただけで気は済みました。あなたがそのために必死になって戦ったこと、嬉しく思います」
「ミサキ……」
「これだけは覚えておいてください。私の主はアビィ様です。ですが、私にとっての〝相棒〟はケイム様、あなただけなのです」
そんな言葉をかけてもらう資格なんて俺にはない。俺は勝つために相棒を捨てたというのに。
「……お前は戦うことが嫌いだった」
「ええ、その通りです」
「だから、ボロボロになってまで無理をすることないって――」
「愚かですねぇ」
俺の言葉を遮って鼻で笑うと、ミサキは微笑みながら告げる。
「私は戦いが嫌いなだけで、勝つのは好きだったんですよ」
「ははっ、何だよそれ……」
十年以上経ち、俺はようやく言葉が通じなかった相棒の真意を知ることができたのだった。