クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~とあるノーマになった少年は 作:カオスサイン
「おろろ?・・」
「そんな・・間に合わなかったっていうの!?・・」
戴冠式にて皇女殿下のノーマ発覚によりミスルギ皇国の崩壊を予測したレント達一行はカリトについての事実確認とこれからの事について話し合おうと不霊家を訪れた。
もうこの国の皇族に期待なんか出来ないのだ。
が・・窓に映る不霊家の中はもぬけの空であった。
「クッ!?・・もう嫌悪派の連中の魔の手が伸びてきたっていうのか!?・・」
レントは苦みをかみしめる。
「おーい!」
「どうした?」
「アリヤさん達の行方を聞いてきたよ!」
どうやらテンタが聞いてきてくれたようだ。
「どうやらアリヤさん達は中心街にある八百屋の主人が手引きして国外へ脱出したようだ」
「ああ、あの人か!」
あの八百屋の御主人は隠れノーマ擁護派の人だったなと彼等は思い出す。
「そうか・・なら俺達はそこに早く合流するしかないってことか・・」
「いえそれよりも良い方法があるわ」
テンタの報告を聞いたレントはそう提案する。
がアンナがそれを遮る。
「何?それはどういう事だ?」
「リスクが伴うけど・・それでもいいかしら?」
「どういう訳だ?」
アンナは自分が考え付いた案を話す。
それは今迄ノーマである事を隠し続けていたユヒィを使って探りを入れるというものだった。
「はあ!?そんな方法とれる訳ないだろ!オーネストを囮に使うなんて・・」
「いえその事なら彼女自身も納得してくれているわ」
「本当なのかい!?オーネルト」
「う・・うん・・」
アンナが言った事にユヒィは頷く。
流石にこれにはレントとテンタは驚きを隠せない。
「正気なのかよ!?」
「私だって!本気だもん!本当にカリト君の行方が知りたいの!」
レントが必死に考え直すようにユヒィを説得するが彼女の意思は固く揺るがなかった。
「・・そうか・・そうだよな!・・」
「おいレント・・」
「・・仕方ないだろう・・」
レントはこれがカリトの手がかりを掴む為の最前の方法だと強引に自身に納得させた。
そしてユヒィは警察に出頭し自身がノーマである事を告白し早速護送車に乗せられた。
その後を急いでバレないようにレント達は尾行していくのだった。
その頃、ミスルギ皇国の空港にて
「・・ゴメンねお姉ちゃん・・私お兄ちゃんの事諦めきれない!だから探しにいく!・・」
アリヤが手荷物管理に追われている隙を突いてレリンナはコッソリと空港から姿を消したのだった。
「刑事さん達の後をついていけばお兄ちゃんの手がかりが掴めるかもしれない!・・」
そう思ったリンナは走り出す。
「キャッ!?」
走り出したリンナは誰かとぶつかってしまう。
「だ、大丈夫ですか?・・あ、貴方は!・・」
リンナはぶつかった者に見覚えがあった。
確かミスルギ皇国崩壊の原因を作った斑鳩・ミスルギに仕えていたメイドだ。
「すみません!私は大丈夫ですから!早くアンジュリーゼ様をお探ししなくては!・・」
アンジュリーゼの名を聞いてリンナは嫌な顔をする。
だがこれはチャンスとみた。
このメイドはノーマ認定で追放された皇女殿下を探している。
もしかしたらなにかしらの手がかりを掴んでいるかもしれない。
「ねえメイドさん」
「はい?なんでしょうか?」
「私もその皇女殿下探す手伝いしたいんだ・・」
「は、はあ?・・」
メイドは半ば不思議そうにリンナを見る。
「・・友達がノーマ認定されて連れていかれちゃったんだ・・」
兄のカリトの事は一応ごまかす。
「そ、そうだったのですか・・分かりました!このモモカ!ええっと・・」
メイド、モモカといった少女はリンナの話した事に納得していた。
「あ、私はリンナ・不霊・キリジョウよろしくね!モモカちゃん」
「ええ!ではリンナさんあの刑事さん達の後を追っていきましょう!」
「おー!」
今ここに共同作戦が組まれた瞬間であった。
そしてその頃・・
「どうやら航空機でどこかに連れて行くみたいだね・・」
「むう・・」
ユヒィを連行した護送車を追っていたレント達はミスルギの軍事基地であろう場所に辿り着く。
テンタの分析を聞いてレントとアンナはどうにか航空機へ潜り込めるようにする作戦を考える。
「・・一番良い方法はこれだな!」
レントとテンタは連携し輸送機に搭乗予定であろう兵士を気絶させ身ぐるみを剥がし変装した。{その際何故か一人が着替えを所持していたのでアンナの分もしっかり確保できた}
「よしこれでなんとかバレないようにするんだ」
「分かった!」
兵士の恰好をした三人は拘束されているユヒィに近付き小声で話す。
「ユヒィ大丈夫か?」
ユヒィは今此処で喋る訳にはいかないので小さく首を縦に振る。
「{よし!・・後はこのままバレずにいける事を祈るまでだな・・}」
そんな不安と僅かながらの希望を胸に秘めた四人が乗り込んだ輸送機は無事に飛び立つのであった。
かなり大雑把な気が凄くするけど・・まあ大目に見てもらえれば幸いです。