クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~とあるノーマになった少年は 作:カオスサイン
此処はミスルギ皇国の隣国ローゼンブルム皇国、此処にアリヤは八百屋の御主人の支援のお蔭もあり日々を過ごしていた。
「ケー君・・一体何処にいるの?・・」
ここ数日間で義弟であるケイの消息を探るが一向に掴めていなかった。
「駄目駄目!カー君やリンナに約束したんだもん!
絶対にケー君を見つけ出すって!
こんな所で止まっていられない!」
アリヤは思い直し今日もローゼンブルムの街に繰り出す。
彼女はまずは表の酒場に情報が新たに届いていないかを確認する為に顔を出しにいく。
「どうですか?」
「お!嬢ちゃんすまんねえ・・」
アリヤが酒場の御主人に尋ねると彼は首を横に振った。
まだ駄目だったようだ。
{こうなったら・・}
「もしやお嬢ちゃん裏へ行く気かい?
やめといた方がいいと思うよ」
御主人は察したのかアリヤを引き止めようと必死になる。
「今の世界事情のせいでノーマ検挙で警察が引っ張りだこだから。
裏は不良達の恰好の溜場になってしまってるんだよ。
それでも行くってのかいお嬢ちゃんは!」
「はい。私はケー君を探す為なら!」
「・・嬢ちゃんには負けたよ・・何かあったらおじさんを呼びな!
すぐにでも駆け付けるから」
「ご協力感謝致します」
アリヤは礼を言って裏の街へと向かう。
「ちょっとお待ちなされお嬢さん」
裏街の入口のすぐ近くにいたいかにも怪しげな占い師に呼び止められる。
「お嬢さん人をお探しなんじゃないかい?」
「ええそうですけど・・」
アリヤは恐る恐る占い師の問いに答える。
「裏街に進んで入ろうなんて者を久し振りに見かけたものだからねえ・・本当に行く気なのかい?」
「え、ええ!・・」
「困難を極めるよ・・まあ未来は誰にも決められる代物ではないけどね・・」
「・・」
意味深な言葉を告げたかと思うと占い師の姿はアリヤの前からいつのまにか消えていた。
「何だったんだろうあの御婆ちゃん・・」
とりあえず気を取り直し裏街へと足を踏み入れる。
「うわ・・」
裏街へと着いた瞬間その街の異様な雰囲気さが伝わってくる。
マナの力があっても尚こういう状態は年々酷くなっていっている。
「{皆何か大切な物を見失ってるよ・・}」
アリヤはそう心の中で思いながら進む。
そして大分進んだ先で・・
「オラアァッ!」
突然怒号が聞こえてきてアリヤはビクッと肩を震わす。
「へッへェ~♪」
恐らく恐喝やら何やらを終えた不良集団のようだった。
「次いくぞ・・」
「!?」
アリヤは飛び込んできた光景に目を疑った。
なんとケイそっくりの青年が不良集団の中にいたからである。
「!其処に誰かいるのか?!」
危うく気付かれそうになったのでアリヤは慌ててその場から離れた。
「{大変だわ!・・}」
そして急いでリンナ宛てにマナ通信を送るのだった。