クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~とあるノーマになった少年は 作:カオスサイン
「・・・ハッ!?俺は・・」
そうか・・ケイの奴が俺の事を暴露して・・それからパトカーに強制連行されて警官に殴られて気絶させられたんだっけ・・。
ふと気が付くと俺の手足と首には鎖付手錠がはめられ辺りは暗くてボロボロで汚い部屋だった。
「クッ!?・・なんでこんな事に・・姉さん、リンナ・・すまない・・」
俺は突き離されてしまったかけがえのない大切な家族達を思い涙する。
「ナンバー120378・・君が人類史上初の男のノーマですか」
俺の目の前にはメガネをかけ何やら見通している女性がいた。
「オイ、一体此処は何処なんだよ?!」
「此処はノーマの収容所であり辺境の軍事基地アルゼナルです。私は此処で監察官担当のエマ・ブロンソン以後はお見知りおきを」
淡々と説明してくるエマと名乗る女性。
「軍事基地だぁ!?一体何のつもりで俺をこんな所に連れてきたんだか知らないけど早く俺を姉さん達の元に・・家へ帰してくれよ!」
俺は叫ぶ。
だが現実はあまりにも非情であった。
「それは不可能なご相談ですよ。貴方はもう立派なノーマなのですから」
「そうだノーマとなったお前はもう此処で戦って生きる道しか残されていないのだからな」
エマの言葉に付け足す様にいかにも私が上官ですな女性が言う。
「アンタ誰だよ?」
「私はアルゼナル総司令官のジルだ。此処では私の命令に従ってもらう他ないのだよ」
「ふざけるな!誰がアンタの言う事なんか聞くかよ!
大体、力が使えないという理由だけでこんな仕打ちを受けなきゃならないんだ!」
「まだ自分の身の程が分かっていないようだな」
「何を・・かはっ!?・・」
間違っている
俺はそう思いジルと名乗った司令官の話に反論したが彼女は思いっ切り回し蹴りを喰らわしてきた。
そして俺が痛みををこらえるのに必死になっている一方で話を続ける。
「マナの力を使えない事が悔しいだろう?
それが力を誇示出来る者と出来ない者の差だ」
「ジル指令、そろそろ次の・・」
「ああ、分かっている。
おい貴様、確かカリトとかいったな。
丁度良いお前はカリトとだけ名乗れ。
その身に存分に刻んでおくといい現実というものをな」
そしてその後別の部屋では思いもよらない人物が尋問を受けているのだった。
「・・・くっそおおおおー!」
理不尽だ・・。
大切な家名をも強制的に奪われた・・。
だがそれは俺の思いをたぎらせるのには十分だった。
「ああ・・やってやる。戦ってやるよ!俺は!」
俺は乗り越えていつの日にか必ず・・絶対に姉さん達の元へと帰るんだ!
「ふうーん・・あの二人が部隊の新入りってなワケね・・ってなんで男がいるのよ!?」
「二人の内の一人は初の男性ノーマだそうですよ」
「ちょっとそんな話聞いていないわよ!」
「まあまあ、私もさっき聞いた所だ。 配属されてきたら盛大に歓迎してやろうじゃないか!」
十人の少女達が口々に言い合っているのを彼等はまだ知らない。