クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~とあるノーマになった少年は 作:カオスサイン
「総指令から一度されたが改めて自己紹介しよう。
死の第一中隊へようこそ。私は隊長のゾーラだ。
後のメンバーの事は副長紹介してやれ」
ゾーラと名乗った女性が隣にいた藍ツインテールの女性に促す。
「イェス!マム、第一中隊副長のサリアだ。後のメンバーはこちらから突撃班のヴィヴィアン」
「ヤッホ!」
サリアと名乗った副長さんが残りのメンバーを順に紹介してくる。
紹介されたヴィヴィアンという薄ピンクのボサボサヘアーの子がキャンディを舐めながら元気良く挨拶してくる。
「そしてヒルダ」
「フッ!」
副長さんとは相対した髪色を持つヒルダさんはいかにも威張りちらした笑みを浮かべていた。
「後、救護班のロザリーと」
「・・・」
茶髪の姉御肌という感じのロザリーさんの紹介の途中皇女さまは口を開く。
「これ全部、ノーマなんですか?」
「これ?・・」
案の定皇女さまは爆弾発言をする。
「はんっ!私達ノーマは物扱いだ」
ヒルダさんが更に爆弾発言を被せてくる。
「このアマ!」
二人の発言に切れるロザリーさん
「そうだよ。皆アンジュとカリトも一緒のノーマ。仲良くしようね」
ヴィヴィアンが俺達にそう言ってくる。
「ち、違います!私はミスルギ皇国の第一皇女、アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ!
断じてノーマ等ではありません!」
未だにノーマである事を否定しようとする皇女さま
「でも使えないんでしょう?マナ」
「ッ!・・」
ヴィヴィアンのその言葉に皇女さまは狼狽える。
「こ、此処ではマナの光が届かないだけです・・此処から帰れればきっと・・」
それでもまだ必死に否定しようとする皇女さま。
嫌々、この世界中にマナの光は満ちてはいる筈だからそれはないと思う。
「あ~・・」
ヴィヴィアンも俺と同じ事を思ったようで皇女さまのプライドにはほとほと呆れている。
「はっはは!ったく指令め、とんでもない者を回してきたか・・状況認識がなっちゃいない不良品じゃないか」
隊長さんは笑いそう皇女さまに言い放つ。
「不良品は貴方方の方でしょう!」
皇女さまも皇女さまでそう言い返す。
「不良品が上から偉そうにほざいてますわ」
「うわあ・・痛い・・」
が相手にされない。
そして俺はブチ切れる。
「ノーマが不良品だと?・・皇女さま・・アンタのやってきた事はそれ以下だよ!
例えどんなにマナを扱えないノーマでも同じ人間なんだ。
覚えている筈だ・・ミスルギの街中で警官隊に囲まれてノーマ認定されて此処に連れてこられた筈の赤ん坊と必死に守ろうとしていた母親の事を!」
「!何故それを!?」
皇女さまは驚く。
俺はそれに構わず話を続ける。
「俺もあの時偶々あの場に居合わせていたからな。
まあその後俺も連行されちまったんだけど・・まあその事は今は置いといて・・でもあの出来事以前から俺はマナの力が使えなくなっていて何も出来ずにただ見守る事しか出来なかった・・。
だけどアンタがあの親子にかけた追い打ちはそれよりもずっと最低な事なんだよ!
それが分かっているのかよ?ああ、分かっていないからあんな仕打ちができたんだよなあ・・皇女さまよぉ・・アンタを貶めた兄もさぞかし歪んだ考えをお持ちの奴だろうな。
大体マナの恩恵によって貧富の差はほぼ解消された筈だろ?
それなのにマナの力で捕縛不可能なノーマは犯罪を助長する?
そんな馬鹿げた事案をさも当然の様に振りまいて自分達に都合が良いようにしているだけじゃないか!
この世界には俺の弟以外の家族みたいにノーマへの嫌悪意識をもっていない少数派がまだ少なからずいるはずなんだ俺はそう信じてはいる。
それでも世界は間違った方へと今尚進もうとしている・・」
「平民でノーマの貴方がそんな事を言っても私は・・」
俺の話を聞いても尚反省の色を見せようとはしないアンジュ
だが話の途中に痺れを切らしたのかもしくはアンジュの発言に発言にキレたのかヒルダさんが割って入ってきてアンジュの足を踏ん付けた。
「痛っ!な・・何をするのです!?」
「身の程をわきまえな!イタ姫よ」
「まあまあそのくらいで」
「ああ?エルシャなあ・・こういう勘違い娘は最初でキッチリとしめておいた方がいいんだよ!」
「そうそう」
ピンクの綺麗なストレートロングヘアーの優しい雰囲気を持ったお姉さん、エルシャさんがヒルダさんをなだめるが彼女は反論しそれにロザリーさんが賛同する。
「あらあら~そうなのぉ?」
その意見に何故か納得してしまうエルシャさん。
この人天然ボケだな・・うん間違いない。
俺一人だけがそんな事を思っていると
「はいはいお喋りはそこまでにしとけ。
サリア、期待の新人教育を任せるぞ
同じノーマとしてな。いひひ」
「はい」
「・・・」
ゾーラ隊長が話を無理矢理占めアンジュに触れ、彼女は苦い顔をする。
ん?・・アルェー?俺と後三人程の自己紹介がまだ済んでいない気がするんですけど・・
「ではこれより訓練を開始する!
エルシャ、クリス、ロザリー一緒に来い!
遠距離砲撃戦のパターンを試す!」
「「「イェス!マム!」」」」
俺のそんな心の叫びは届かず隊長が命令しエルシャさん、ロザリーさん、後髪で片目を隠した銀髪三つ編みの子クリスちゃん{と呼ぶ事にしよう}が敬礼する。
「そしてサリア、ヴィヴィアン、ヒルダは新人教育を任せる、しっかりやんな!」
「「「はい!」」」
あれ?イェスマムじゃないんだ。
「各自かかれ!」
「イェッサー!」
隊長号令でアンジュ以外の他の皆がそれぞれ動き出す。
「・・」
「何をボサッとしている?こっちよアンジュ」
ボーッと一人突っ立ているアンジュにサリアさんが誘導しようとする。
「何人たりとも皇女であるこの私に命令するなど!・・」
「・・」
相変わらず態度を崩さないアンジュにサリアさんは懐からサバイバルナイフを取出し彼女の首に、そして何故か俺まで巻き込んで突き付けてくるんだが。
「ヒッ!?・・」
「ファッ!?」
当然俺達は驚く色んな意味で。
「此処での命令は絶対よ。良い?」
サリアさんのその気迫に押されたのかアンジュは首を縦に振った。
「で・・副長さんなんで俺まで?」
俺は疑問をサリアさんに疑問をぶつける。
「貴方は初の男のノーマ。あまり扱い方というものが分からなかったから一応いつもの形で対応を取らせてもらったまで」
サリアさんはそう返答を返してくる。
「ああ、そうですか。・・所でそろそろ俺達を離して下さいますか?
皇女さまは息苦しそうにしてるし俺はその・・ちょっと・・」
丁度サリアさんは俺達の真後ろを取ってこの体制をとっているので彼女の豊かな膨らみの双丘の片方がモロに俺の背中に当たっているのだ・・。
「・・!?///~この!」
「キャッ!?」
「うおっと!?ってこのパターンは・・ギャース!?」
バチンッ!
サリアさんはようやくその事に気が付き俺達を急に離したかと思うと俺の顔を平手打ちするというまあお約束パターンな反応を見せた。
「うぐぐ・・」
「そ・・そのスマン!手加減しなくて・・」
サリアさんが申し訳なさそうに謝罪してくる。
「良いよ、こっちだって悪かったし。俺も皇女さまと同じ様な行動を取るかと思ったんだろ?
あの対応はむしろ当然だよな。
あ、ゾーラさんが強引に話を占めたせいで俺の紹介がまだだったな。
俺はカリトだ。
分かっているとは思うが俺は男のノーマだ。
よろしくな副長さん」
さっきのチャンスと思い謝罪返しをしたついでにサリアさんに自己紹介した。
「不霊・・改めてよろしく。
後、私の事は副長でいいわ
それと先程貴方がアンジュにした話だけど所詮ノーマはノーマなのよ。普通の人間達と分かり合えるなんてことは思っていないわ・・少なくとも此処の大多数の者達は」
「・・」
サリアさんがそう言葉をぶつけてくる。
俺はまた改めて思った、何とかしたいと。
「痛たた・・えっと・・一体何々でしょうかこれ?・・」
一人盛大にこけて蚊帳の外のアンジュであった。
そして俺は急遽配給されたであろう男性用のパイロットスーツ{此処ではライダースーツらしい}をサリアさんから受け取り着替えて訓練場へ向かった。
中編はまだまだ続きます。
・・はい・・単にダウンしただけです・・。
そして次回ではあの子のフラグが・・