クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~とあるノーマになった少年は   作:カオスサイン

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EPⅥ「覚醒の刻 前編」

「「敵反応、ガレオン級1、スクーナー級22!」」

「・・何々だよコレ・・こんなのってねえよ・・」

俺を兄として慕い始めてくれていた一人ココちゃんが目の前で恐らくガレオン級であろうドラゴンの攻撃によって死んだ・・。

「ココ・・」

一番の親友であったミランダちゃんも相当の悲しみに暮れている。

「ひっ!?」

「ガァッ!」

ガレオン級ドラゴンがその巨大な口を広げ今度は皇女さまを襲おうとしていた。

「チィッ!」

「ガァッ!?」

サリアさんがドラゴンを撃ちなんとか皇女さまは危機一髪だった。

「22ってウジャウジャと湧いてきたもんだな・・」

ヒルダさんが愚痴る。

「「ゾーラだ総員聞け!新兵教育は中止。

まずはカトンボを殲滅し、退路を確保する!

全機、駆逐形態!陣形空間方陣!」」

「イェス!マム!」

隊長さんの指示で他の皆がパラメイルの基本形態であるフライトモードから人型のデストロイヤーモードへと変形し応戦を開始する。

「命令違反で処分を」

「「後にしろ」」

「・・イェスマム・・」

サリアさんが拳銃で皇女さまを処罰しようとするが隊長さんに止められた為戦闘態勢を取り直す。

「「た、隊長私達は?・・」」

「「コイツ等が片付くまでどうにか生き残りな!」」

ミランダちゃんが隊長さんに指示をあおぐとそう返答が返ってくる。

「俺達は出来るだけ手を出さずにとにかく逃げ回れという事ですか?」

「「ああそういうことになる」」

「・・」

俺はともかく今のミランダちゃんの精神状態で逃げ切れるのか・・不安に押し潰されそうになる。

「「全機攻撃開始!」」

隊長さんの号令で一斉にドラゴンの軍勢へと集中砲火が浴びせられていく。

「くうっ!?・・きやがったか!」

俺はドラゴンからの攻撃の回避行動に専念する。

機体装備を見てみたが十分といえる武装ではなかった。

量産型機体のためかサブマシンガン、ショートブレード、それと全パラメイル共通武装の凍結バレットだけという貧相な物だった。

それでも回避に専念しないとならない為にショートブレードと凍結バレットを振るえる距離にはいけないのでサブマシンガンだけしか使えないという心もとない戦法しかとれなかった。

それでも俺は必死に距離を取る。

「・・」

「アンジュ!?」

「私はミスルギ皇国へと帰るのです!」

「!あの馬鹿・・まだ諦めてないのかよ!」

皇女さまがそれでも逃亡を諦めまいと離脱を試みた為ミランダちゃんが慌てて後を追う。

俺もドラゴンが追ってこないのを確認し急いで二人の後を追った。

「本気で言ってんの!?燃料は戦闘一回分しか積まれてないんだよ?!アンタの国が何処にあるのか知らないけど辿り着ける訳ないじゃん!」

「それでも構いません。行ける所まで行って・・あそこに戻らずに済むのであれば・・」

「こんな状況になってもまだそんな事言ってるのか!ほんと自分勝手だなアンタは!」

「そんな事とはなんです!私の帰るべき場所は此処なんかではない・・他にあるんです!」

二人に追いついた俺もほとほと呆れながら皇女さまを止めようとするが当の彼女は全く反省するどころか尚も離脱しようとする。

「ま、待って!」

ミランダちゃんがまた後を追う。

「ミランダちゃん待って・・ええい!」

俺の静止の前にミランダちゃんは追っていった為俺も引き続き急いで追った。

「私どうすればいいの?・・{ココのバカ・・何が魔法の国だよ・・何夢見てんだよ・・私達はノーマなんだぞ・・}」

ミランダは散っていってしまった親友を思い悲しみに暮れる。

その隙を逃さまいとスクーナー級ドラゴンが彼女の遥か上空から迫ってきていた。

「ミランダちゃん上だ!」

俺はいちはやく気付き警告したが遅かった。

「え・・」

スクーナー級ドラゴンはミランダちゃんのパラメイルに上空から体当たりをかけ彼女を機体から振り落としたのだ。

「嫌あぁー助けてー!」

ミランダの叫び声が響く。

その横から体当たりをかけたスクーナー級ドラゴンが彼女に襲いかかろうと迫っていた。

「ミランダちゃん!クソッ!・・これでも喰らいやがれよ!」

俺は変形しショートブレードをドラゴンに投げつけて動きを止める。

そして必死にブースターを吹かし左手を今にも落ちゆこうとする彼女へと伸ばし続ける。

「間に合ええぇー!」

失いたくない・・そんな思いが俺を高める。

だが更に追い打ちをかけようとする事態が発生する。

更に三体のドラゴンが彼女に迫ろうとしていたのだ。

俺は変形を解き手を伸ばした。

「何!?・・だけどうおおおー!やらせるかよおお!ミランダちゃん手を伸ばせ!」

「カリト兄ぃ!?・・」

ミランダちゃんも必死に手を伸ばす。

そして遂に手が届いた。

「か・・カリト兄ぃ・・」

「よしミランダちゃん俺にしっかり掴まってくれ!ちょっと狭くて苦しいかもしれないけど我慢してくれいくよ!」

「う・・うん!」

ミランダちゃんを俺は急いで引き上げて抱き変形し直し彼女を襲おうとしたドラゴンへと向き臨戦態勢を取る。

ミランダちゃんの機体については後で回収してもらう他ない。

「この距離でならコイツを外しはしない!」

俺は凍結バレットをドラゴン達に高速で連続撃ち込んだ。

撃ち込まれたドラゴンの体は凍りつき活動を停止した。

「はあ・・はあ・・」

「だ、大丈夫なのカリト兄ぃ?・・」

ミランダちゃんが心配そうに声をかけてくる。

「あ、ああ大丈夫だよ・・」

俺は彼女を心配させまいと気を取り直す。

だけどショートブレードはさっき投げつけた為おじゃん、サブマシンガンの残弾も残り僅かの上凍結バレットは連続で使った為後一回しか使えないという状況だ。

一方、落ちる所までしか見れず顔を俯むかせていたアンジュの頭にははココの死がフラッシュバックし混乱と恐怖を感じ錯乱状態にあった。

「後はお前だけだよデカブツ、コイツでトドメだ!」

最後のガレオン級ドラゴン一体となった所でゾーラは油断していた。

「いやああああー!」

「んなっ!?・・」

「アンジュ何をやってるのよ!?」

「ったくどこまで馬鹿なんだよアイツは!?」

錯乱したアンジュが隊長さんの機体に取り憑き身動きを封じてしまってたのだ。

「何しやがる!?アンジュ離れろ!」

これには流石の隊長さんも混乱してしまい中々振り解けない。

「!不味い隊長さんが危ない!ミランダちゃんまだしっかり掴まってて!」

「う・・うん!分かった!」

隊長さん達の背後にさっきのガレオン級ドラゴンの猛攻が迫る。

いちはやく気が付いた俺はブースーター全開で隊長さんの元へと急いだ。

「ハッ!しまった!?」

「ゾーラアァー!」

ガレオン級ドラゴンの翼に隊長さん達の機体が叩き付けられ今にも地上に墜落しそうになった為ヒルダさんが悲鳴を上げる。

ガシャ!

「え・・」

「ふいー間一髪セーフだったな」

「あの男!?・・」

「カリトお前やるじゃねえか!」

俺はなんとか間に合い機体を止め墜落を防いだ。

だけど当の二人は大怪我しているはずだ。

気絶したのか両機体から反応が無い。

俺はその事を皆に伝える。

「ドラゴンには結局逃げられちまったしお姉様も気絶・・こりゃあ帰投するしかないよな・・」

「そうするしかないわね・・」

ロザリーさんがそう言い皆もそれに納得し帰投するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




色々と生存フラグ回収をしない方がいいのでは?とのご意見も頂きましたが回収希望の声も多かった事ですし結局回収させてもらいました。
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