お久しぶりです、帰ってきちゃいましたwww
ライザー・フェニックス――それがこの世界で俺に与えられた名であり、ポジションだった
自分で言うのも何だが俺はいわゆる転生者なのだろう、多分。というのも俺には死んだ覚えがない
だからこれが現実なのか、あるいは夢なのか、はたまた妄想なのかも厳密にはわからない
ただわかるのはこの世界が過去の俺にとっては紛れもない異世界だということだ
そして、さっきまで俺の脳を支配していた感情……それは怒りだ
転生したことに対する怒りではない。転生する前に読んだとある物語、その結末に対する怒りだった
ライトノベル「ハイスクールD×D」――その世界観に惹き込まれた俺は第1巻から続けて第2巻を読んだ。ただしそこに待っていたのは、とても認められない結末だった
どんな結末だったかはこの場では語らない。知りたいのであれば読めばいい
ただし満足できるかどうか、それは読者次第だと言っておこう
さて、話しを戻す
ライザー・フェニックス――それは「ハイスクールD×D」の登場キャラであり、第2巻のラストバトルを彩るボスキャラだ
そう。俺は憑依という形で異世界転生を果たしてしまったのだ
怒りのあまり妄想の世界に入り込んだのか、それとも本当に転生したのかはわからないし、正直そこはあまり重要ではない
重要なのは、いまの俺に見えるこの世界だ
「よし」
腹は決まった。一族と、いずれ産まれてくる
***
「なんて決めたはいいものの具体的にどうするかな~」
俺の目的は第2巻ラストバトルでの敗北から連想されるフェニックス家の衰退と、レイヴェルの政略結婚を防ぐことだ
そのためには
なんせ相手はルシファーを襲名した魔王サーゼクスの妹。その婿に選ばれるということは魔王の義弟に選ばれるということだ。これを拒むのはさすがに無理がある
そもそもこちらは入り婿だ、リアスよりも立場は下になる。選択権なんてない
「よし、シンプルだけど勝つのが一番だよな」
そう。ラストバトルに勝ってしまえば俺の目的は達成される。そのうえでリアスとの結婚を拒めばいい
そうと決まれば――
「修行だな」
***
あれから俺は使える時間をすべて修行に費やした。修行といってもただ体を鍛えるだけじゃなく勉強もした
三男とはいえ俺も貴族、フェニックス家の一員だ。馬鹿じゃいられないし、家を守るためには頭の方も鍛えなきゃならない
だが幸か不幸か俺は三男だ。現当主たる父は無論のこと、次期当主である長男やメディア界の幹部たる次男に比べれば時間はある方だった
だから遊びには時間を割かずに必要なことをした。幸いというべきか、冥界はこれといった娯楽もない
はっきり言えば、修行と勉強こそが最高の楽しみだった
フェニックス家の三男として務めを果たしつつ、将来への備えとして勉強と修行を行う。それが俺の最近の日課だった
そして俺は修行の中で第一の壁に挑もうとしていた
第一の壁、それは俺だけの武器といえる固有技を会得することにある
イメージはすでに出来上がってる
前世と呼べる過去の俺が好きだった漫画「家庭教師ヒットマンREBORN!」に登場するエネルギーこと死ぬ気の炎、それを魔力で再現することだ
俺には転生特典なんてものはない。なら覚えている限りの過去の記憶を頼りにするしかない。その結果、たどり着いたのが死ぬ気の炎だ
「よし、何はともあれまずは挑戦だ。やってみよう」
まずは通常の、普通の魔力を炎として灯す。色で考えるなら無色の魔力だ
次にそれを死ぬ気の炎に変換する。無色の魔力に色を加えるイメージだ
最初に発現させる色は――大空のオレンジだ
「燃え上がれ、俺の覚悟よ!」
俺の覚悟は決まっている。それはいずれ産まれてくる妹、レイヴェルを守ることにある
レイヴェルの笑顔を思い浮かべた次の瞬間、炎が変化、いや変質した。そして――
大空の7属性の死ぬ気の炎を再現することに俺は成功したのだった
***
あれから時は流れ、待ちに待ったこの日が訪れた
ついに、ついにレイヴェルが産まれた
「ハハ、これで俺も兄貴だ」
この子を守ろう、どんな未来からも、必ず。そのためにももっと強くなろう
俺は決意を新たにするのだった
タグにもある通り、死ぬ気の炎そのものではありません
あくまで再現魔力です。まあ、あまり変わらない気もしますが……
しかし自分で書いといてなんですが、シスコン力高いな、このライザー
レイヴェルのためなら何度でも蘇りますね、ははは