十日後
俺は鬼ごっこをしていた、理由は勿論新しくできた弟子、黒神マキを鍛えていた、
「異能力『朧火』!火炎時雨!」
訓練場の上空から、大量の炎の雨が降り注ぐ、やっぱり異能力自体の精度に関しては逸脱してんな、でも
「その程度か」
俺の目には炎の雨など止まって見えていた、俺は訓練場の壁に向かって走る、
「当たれ!」
すぐ後ろには炎の雨が迫るが、
ダッ…………ガシッ
「何で」
俺は壁をつたり、上に吊るしてあった照明を掴んで、ぶら下がっていた。
「『朧火』!黒焔幻葬!」
マキは周囲に黒炎を広げる、次第にその炎は訓練場の全体に行き渡る、やはり異能力に関しては合格レベルだな、俺が知ってる異能力者でもここまで異能力を上手く扱えている異能力者はそう多くない、だがこの程度で
「お前じゃ、俺には攻撃を当てられねえよ」
俺は掴んでいる照明を揺らす、掴んだまま、マキがいる方向に揺らす、そして
「やっぱ、他の色の炎はまだ同時には出せないみたいだな」
ガシャン!と俺が掴んでいた照明から嫌な音がしたが、構わず俺はマキがいる場所に飛び込む
「これでノックアウトだ」
俺は片足を前に出し、キックの構えをする、宛ら何処かの仮〇ライダーだ、
「しまっ」
ドンッ!俺の蹴りは見事にマキの腹にまともに入る
「ガッ」
予想以上に俺の蹴りは深く入る、そしてマキが気絶したからなのか、床に散りばめられた黒炎は消えていた、
「まさか、10日でここまで」
初日じゃ、反応できなくて異能力も発動出来なかったんだが、まあそれは俺が異能力で作ったブーツを使っていた、ブーツにはかまいたちを宿しているため、人間には視認が不可能なレベルの速さを出すことができる、次の日からは流石に使ってないが、
「はあ、連れてくか」
俺は気絶したマキを担ぎ、移動し始める、行き先は医療班の居る、別棟
「幽斗、やりすぎよ」
そうやって俺を責めるのは、ハルト等と同じ幼馴染の後世メイ、コイツは守護系の異能力で、この殲滅部隊の中でも随一の回復の異能力、なんたってコイツは脳さえ潰れていなければ、あらゆる外傷を治癒する、
「いつも、悪い」
俺は謝罪をする、最近マキの修行に入ってから毎日来ているからだ
「本当に、殲滅部隊が人不足なのはわかってるけど、こんな小さい子供を」
メイは、少し悪態をつきながら俺に言う
「コイツは殲滅部隊で人を救って生きていくと決めたらしい、なら俺はコイツが死なないように鍛えるだけだ」
「だとしてもやりすぎよ、たまにはこの子にも休息を与えるべきだわ」
例の条件があるにしても、これ以上はコイツが持たない気がするな、さてどうするべきか
「それと幽斗、貴方も休みなさい隈が見えてるわよ」
ちっ!感の良い奴、いい感じでコイツの休息になりそうなことか、俺はそう言いながらマキを見る、
「そういえばコイツ、確か兄がすごい好きだとか言ってたなハルトが」
「この子のお兄さん?なら明日は休日でしょ」
「まあ、明日特訓だけどな」
「幽斗は昔からそうよね、一つのことしか見えなくなること」
「そうか?」
そう言われると、そんな気がする。まあいいか
「そういえば、幽斗ってハルトから聞いたけどどんな条件出したのよ?」
「ああ、それは」
回想
『条件?』
「条件はお前は俺がする修行に口を出さないこと、これからも憑从影と戦っていくとしても、あいつが中級だとしてもいつか、必ず越えられない壁が来る、だから憑从影がしてくる理不尽というものを教える必要がある」
『具体的には?』
「念の為聞くが、その教える相手はお前の娘で合ってるか?」
『ああ、合ってるが』
「あいつには訓練をする際に期間はその時に決めるが、宿題を出させてもらう、そしてもし期間以内に宿題が終わらない場合、アイツには殲滅部隊を辞めてもらう」
『っ!』
「あくまでそれは、アイツの成長が見込めない場合だ、それじゃ恐らくこの殲滅部隊では生き残れない」
「流石に無理難題を言うほど、俺は鬼じゃねえよ、でもこれ以上子供を死なせないために」
『それは』
「これが飲めなきゃ無理だ、そもそもこの程度でギブアップするとしても殲滅部隊では生き残れない」
『・・・・正直言うなら厳しすぎる気がするが、マキの為だ』
回想終了
「そんな条件出したの!?」
メイは俺に詰める様に聞く、確かに今思えば少しキツイと思ったが
「はぁ~、幽斗あんたねぇ」
メイは何かを言おうとするが、その前に俺が言った、
「これから憑从影がどういう動きを見せるかわからない現状、こうするしかない」
「でも、ハルトは」
「
それでも不満そうなメイは俺に聞いた。
「一体、どんな宿題を出したのよ?」
俺は応えた、
「コイツには俺に一撃、どんなに弱くてもいいから一撃入れろって言ったんだよ、気絶した時点でその日の訓練は終わりにしてるがな」
「本当に貴方って人は」
間髪入れず、頭を抱えているメイは言った、
「中級のこの子が適うわけないでしょう、だって貴方は今こそ副隊長って役職についてるけど、本当なら国防戦力級に匹敵する力と異能の持ち主なんだから」
「昔の話だ」
「今も変わらないでしょ、貴方、殲滅部隊の殆どの隊員には隠してるけど、推薦はされてるんでしょ、それを貴方が断ってるだけで」
本当に、何で俺みたいなクズを殲滅部隊は国防戦力に数えようとするかねぇ、それに
「その話はやめろ、お前とハルト等以外は知らなくていい」
「せめてでいいから、自己評価は改めなさい、あと治療終わったわよ」
はいはい、まあ治療できたみたいだし帰るか、
「コイツ起きたら、明日は訓練はなしだから、好きにしろって言っとけ」
俺はそう言うと、医療室を後にする。だが、気がかりな事があるとすればマキが一瞬だが、動いたような気がした、まあ気のせいだろ。
主人公は、異能力のポテンシャルで言えばハルト達、国防戦力級と並ぶ。だが、今のところ国防戦力級に昇格する話はできるだけ断っている。
マキはこの物語で生存させた方がいい?
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はい
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いいえ