呪術界でデスノを拾ったら   作:かりん2022

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たくさんの感想ありがとうございます!

ありがとうございます、とっても嬉しいです!

ここ好き、評価、感想、とてもありがたいです。ありがとうございます。

感想返信はまた後ほどさせていただきます。


五条視点、後一話です!!

ハロウィンデートも含め、後二話で完結予定ですので、
最後までよろしくお願いします!


報告!! 裏切り! 裏切りが発生しました!!

 にーちゃんに会いに行こうと思ったと供述する悠仁と恵の耳を引っ張り、グラウンドに連れて行く。忌庫に忍び込もうなんざ何考えてるんだ。いや、わかっている。悠仁が兄ってどんなだろうと聞いた時に、お兄ちゃん伝説を吹き込んだ羂索のせいだ。一人っ子の僕には、お兄ちゃんの良さなんてさっぱりわからない。

 

「全く。宿儺を受肉させる大切な日に問題を起こすなよ」

「だからにーちゃんに会いに行きたいんじゃん。俺の家族、もうにいちゃん達だけだし」

「悠仁……」

「何よ、あんたには野薔薇様がついてる。でしょ? 次は私も連れてきなさいよ」

「俺もついてる」

「そんで、月もなっ!」

 

 ニカっと笑う。仲良し尊いが、野薔薇はストッパーになってくれよ、頼むから。

 

「じゃあ、恵は離れて。日下部さん、一応恵や生徒達の護衛をお願いします。乙骨も頼んだよ」

「おう。しっかり俺らを守ってくれよ」

「任せてください、五条さん」

 

 日下部さんと乙骨の後ろに、生徒達が隠れて見守っている。さらに大きな体のパンダにひっついて、新入生の順平もいる。本来であれば一年生から開始なのだが、真人から呪術について習っていたからと、日下部さんが2年に編入させた。これには一年生スタートの乙骨もずるいと文句を言っていたが、日下部さんの「問題児がこれ以上増えたら五条先生が大変だろう」との言葉に口を閉じた。ありがとう日下部さん、優しい。食事の時とか、胃に優しいスープをサラッと持ってきてくれるし。

 

 順平だが、悠仁が呪詛師だったら受肉させてもいいよね? などと言ってるので、元呪詛師の順平は悠仁を恐れている。

 来栖も無事受肉した状態で見つかったのだが、交換条件として宿儺の討伐を挙げている。悠仁と恵にそれぞれ10本ずつ取り込ませて処分したいというなかなか人の心がない案を提案されている。天使は優しいのだが、堕天(宿儺)絶対殺すマンなのだ。少なくとも羂索の情報では僕より強いので、悠仁に20本取り込ませてサクッと処分する、という手も使えない。恵が五条先生の無限はどう突破するのか聞いた時、「世界斬使えばいいし」とサラッと言っていたし、本当に僕を倒す手段はあるのだろう。指2本分、10分の1。気をつけないと。

 

 悠仁にはこの時の為にイメージトレーニングもしっかりさせている。

 

「………………?」

「先生、大丈夫だって。なんともねーよ」

 

 変化なしの悠仁。

 おかしい。羂索は2本目の時は表に出てくると言っていた。

 間違いだった……? 素知らぬふりで息を潜めている?

 いや、それでもなんの変化もなしというのは……。

 

 

 ……。

 

 

 ………………。

 

 僕はよーく悠仁を見る。

 

 僕はばっと恵を見た。

 恵はサッと視線を逸らした。

 

「悠仁!!! 恵!!!」

「はーい私もやりましたー」

 

 いきなりキレる僕に日下部さんや生徒達がびっくりする。

 そして野薔薇が自己申告。

 

「野薔薇も!! 勝手に指を取り込んで報告しないとか何やってんの!!」

「は?」

 

 日下部さんが呆然とする。

 

「何本取り込んだ!?」

「えっとね」

 

 考えてる時点で一本じゃないね、これ!!!

 ひのふの、と指を折るごとに意識が遠くなる。

 僕は怒りを深呼吸で抑える。

 

「宿儺を庇い立てしているとなると、僕としても対処をしないといけなくなる。今のうちに報告しなさい」

「宿儺と友達になりました……。あと3本取り込みました。えっと一本は最初から取り込んでるから、4本!」

 

 ペカー!

 算数ができてえらい。……じゃないんだよ!!!!!

 

「ちゃあんと取り込むって決まった後だから大丈夫よ」

「少し速くなるぐらい良いかと。交流会勝ちたいですし」

【なんだ、バレてしまったのか。妙な状況だったから、隠れているのが得策と思っていたのだが】

 

 悠仁の頬に現れる口。何も大丈夫じゃない。何も大丈夫じゃないから!

 どうりで悠仁の成長スピード早いと思った!!!

 

「大丈夫なのか、五条。お前んとこの受け持ちの生徒達」

「何も大丈夫ではないです」

「じゃ、じゃあ俺はもう行くから。ほら、お前ら行くぞ!」

 

 日下部さんは巻き込まれないように撤退してしまった。

 

「反省室?」

「久々にルナルナに会えるわね」

「仕方ねーな」

【俺も羂索の忘れがたみに興味がある】

 

 ケロッとした三人だが、そんな訳に行くか。

 しかし反省室は一つ。

 

「三人には別々の依頼を休みなしで受けてもらいます」

「「「えええええー!」」」

「反省して」

 

 仲良しな生徒達にはこれが1番の罰だろう。

 そこへ、伊地知から連絡が来た。

 

「五条さん、一週間前にキラが捕まっていたようです」

 

 キラとは、月が名付けた連続心臓麻痺の犯罪者のコードネームである。

 

「お。やるじゃん月。ん? でもなんで僕に報告ないの」

「月すげぇ!」

「何よ、ようやく反省室から出てくるのね。せんせー、デートでホテルは無しよ!」

 

 子供相手にそれはないから。普通にいくつか物を奢ってあげて終わりである。

 キスどころかハグもなし。手を握ってやるくらいはするかもしれない。予測不能なので捕まえておかねば。

 

「出たら出たで通常依頼あるから心配だけどな」

「そうだよね。犯人捕まったなら部屋から出さないとおかしい」

 

 まさか。

 ここ一週間、僕は宿儺の顕現と交流会の準備で会いに行けなかった。もうすでに殺されてるなんてことは。

 

「月さんはご無事です。今のところは。ですが、まずいことになりました。どうやら、顔を思い浮かべながらノートに名前を書けば、誰でも殺せるノートを見つけたそうで……。偉大な力を見せるから、宿儺達を連れてオンラインで見ろということです」

「はぁ?」

 

 はぁ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ふ、フハハハハハハハハハ!! このノートがあれば、五条悟恐るるに足らず!』

『しかし、呪霊退治はどうする?』

『それこそ、千人もの術師が呪具として来ている! 彼らを受肉させ、反抗的なのは殺して、従順なものだけ使えば良い! 千人もいれば五条悟1人くらいの仕事などちょろいものよ。あとは五条がいないと面倒な特級呪霊を先に祓わせておけばどうということもない!』

『まあ、実際に殺さずとも、脅迫していうことを聴かせるなり人質を取るなり出来るしな。実験の結果、死神の目を使えば受肉体も殺せる。宿儺すら思い通りに出来るのだ。ククク……我らの時代が来た!!』

 

 

 ということらしいです。伊地知が汗を流しながら言う。

 

 実際、オンラインに出てみると、こっちが信じるって言っているのに無駄に脅しとして術師の受肉体を殺していた。宿主と過去の術師、二重の殺人である。

 

 宿儺が腹を立てるのを宥め、なんとか猛る上層部を落ちつかせようとする。

 やばい、調子に乗りすぎてとんでもない恐怖政治敷こうとしてる。

 そして宿儺から、月は羂索ではないという断言を得た。

 まじか。月は一体誰なんだよ。まさか本当に一般人とか言うつもり? ないな。ないわ。

 結局、宿儺と僕は共同作戦で特級呪霊を何体も始末させられた。

 その際、漏瑚も倒せたのは僥倖だったし、悠仁が喜んでたのは腑に落ちなかったけど。

 時間を引き延ばしつつ、せめて総監部と事を荒立てるのを交流会の後にしようとしたけれど、強引に呼び出された。

 せめて、と思って多少無理に月を解放させたけど、会うことすら許されず、携帯などの連絡も見張りがついてさせられず、話し合いの場に引っ張り出された。

 のらりくらりと言質を与えず、月がなんとかしてくれるのを待つしかない、かな……。

 京都校に入る寸前、追いついた憂太が取り押さえられながら叫ぶ。

 

「五条先生! 月が、私を信じて時間を稼いで、だそうです!」

 

 

 

 憂太…………!

 そうだ、僕は何を考えていたんだ。

 

 

 

 月が……月が 信 じ ら れ る わ け が な い じ ゃ な い か !

 何かやらかす前になんとかしないと!!!

 

 

 

 

 危機的な状況にあって、頭は冴えた。

 月は、デスノートの事を知っていた。っていうか、持ってたのあいつだろ。呪具だったなら、一週間反省部屋に押し込めても無意味だったのは納得。流出させやがったのは後で厳重にお仕置き……で済むのかな? 普通に秘匿死刑クラスの失態じゃない?

 ま、まあ。それは後で考えるとして。対策をしていないはずがないのだ。

 恐らく、僕は名前を書かれても問題はない。伊地知も東京校の皆も。

 

 問題は……どこまで月の手が広がっているか。それと、恵と悠仁だ。

 いざという時、羂索は2人をデスノートで殺すつもりだった。

 故に、この2人にデスノートは確実に効く。

 友達帳にも思いっきり保留って書かれてたしね。

 あのノート、実はデスノートで殺せないようにした奴リストでしょ。

 済ってハンコがなんの意味あるんだろうって思ってたんだ。納得。

 

 時間が経てば、2人にデスノートが効かなくなるって事だと思う。

 それだけにしてほしい。それだけにしてくれ。

 それでも宿儺が制御効かなくなって危ないな。待ってやめて。

 

 とにかく、うまく犠牲を出さないように、ノートを確保しないといけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 会議室に入る。

 そして、呪術によるオンラインの会議が開催される。

 どうせオンラインなんだから、東京で良くない?

 仲間と引き離すのが目的なんだろうけど、問題児どもに何かあっても対応できないから本当にやめて。腐った蜜柑はろくな事をしない。

 

『来たな六眼!! まずは歓迎の挨拶だ』

 

 ニヤニヤと笑う腐った蜜柑達。

 それが戸惑いに変わる。

 

『なっ 何っ!?』

「どうしましたか」

『いや、なんでもない』

 

 蜜柑も焦っているようだけど、僕も焦っていた。

 おそらく、ノートに名前を書かれたのは後ろに控える伊地知。

 予想以上に腐った蜜柑の頭のネジが吹っ飛んでしまっている。

 

 これでは腹いせに無差別殺人しかねない。

 なんとか落ち着かせて、説得をせねばならなかった。

 

 腐った蜜柑の勝利条件は、僕にデスノートが効くと誤認させて脅して縛りを結ばせること。

 僕の勝利条件は、それを看破されてると気付かれずに、縛りも結ばずに、腐ったみかんを落ち着かせてデスノートを奪取すること。

 最高は、恵と悠仁にノートが効く状態での事態収拾。これは無理かな……。

 

 ……いやこの頭脳労働、僕がしなくちゃいけないこと?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 違うな。

 逆なんだ。

 そこを疎かにしてたから、羂索にも月にもいいようにされて、傑を奪われて、今があるんだ。

 僕だって上層部なんだから、僕にも責任があることだ。

 大人として、ちゃんとしないとね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 深呼吸して、ギアをあげる。相手に付け入る隙を与えるな。

 

「もしかして今、伊地知の事殺そうとしてたぁ? 残念だね。殺せなくて。いいよ、そのノート。僕の名前書いてみなよ」

『ななななな、なんだと!?』

「こっちにはそのノートを流出させた張本人がいるんだよ。対策打ててないはずがないでしょ」

『いや! それはあり得ない!! 死神は自分の独断で面白半分にノートを人間界に流したと言っていた! そうだな、リューク!!』

「ふぅん? 絶対月がやってるかと思ってたよ。ま、対策を打ててることに変わりはないけど? それよりさぁ。どうすんの? 強行姿勢表に出しちゃって。今までは僕が上を粛清しても下がついてこないからって理由で自粛してたけどさぁ。ここまでの恐怖政治を行うつもりだったってなら、大義名分はこっちになぁい?」

『グゥッ おのれ六眼!!』

「大人しくノートを渡しなよ。それで矛を収めて今まで通りにしてあげる。破格の条件でしょ?」

『そんな保証などない! そうだ! 我らに逆らわぬと縛るなら……』

「頭沸いてんの?」

 

 話し合いは夜まで続き、僕の忍耐力と焦りが擦り切れそうな時。

 事件は起きた。

 憂太が電話を片手に会議場に飛び込んで来たのだ。

 

「五条さん! そんな下衆どもの言う事を聞く必要はもうありません! デスノート、月も持ってたそうです!!!」

「月も持ってたぁ!?」

『非術師も持ってただとぉ!?』

 

 腐った蜜柑が驚愕する。

 

「待って手に入ったとかじゃなくって持ってたって言った?」

「はい! 名前を4回間違えて書く事で、伏黒恵と虎杖悠仁もデスノートを効かないようにしたそうです。五条派閥はこれで全員網羅したと! ノートは五条さんに提出するそうです!」

「そ、そう。じゃあ、早速回収に行こうかな。月の手に持たせたままじゃ危ないかもだし……月は?」

「それが今、虎杖くんに殴られて死にかけてるそうで」

「なんで?」

「宿儺が縛りでなんでも願いを叶えてあげるって言ったんですけど」

「はぁ?」

「それで月ちゃんが五条先生をとっても困らせるやつを殴っちゃってって言って、器である虎杖くんがサンセーってはしゃいだのが承認に該当しちゃったらしくて。まず、月ちゃんがぶん殴られました。多分、縛り達成するまで体の所有権戻せないです」

「はぁぁぁ!?」

「今、家入さんが治療してくれてます。死に目かもしれないんで、早く行ってあげてください」

「あああああああああ!! 1ヶ月ぶりかな、呼び出しは!!!」

 

 ほんっと問題児なんだから!!!

 

 まず月の元に、いや、その前に悠仁だな、ちょ、ええええええ!? 縛りで殴るって決めちゃったって、どう対応すればいいって言うんだよ!

 殺すまで止められないってこと!?

 

「五条さん。虎杖くんにくっついていって、デスノートの持ち主を探しましょう。デスノートの持ち主が五条先生を困らせる人なわけですから。きっと宿儺が連れていってくれます」

「うん……うん? それおかしくない?」

「デスノートを見つける為だから、仕方ないと思います」

『リューク!! リューク!!! なんとかしろ!!!!!』

『これで詰みだと!? バカな、何を言っているのだ! ノートに何を書いているのだ!!』

 

 僕が憂太に丸め込まれかけて戸惑っている時、別のところでも事態は進行していた。

 

 ふと視線をずらしたら、おじいちゃん達が倒れていた。

 

 

「し、死んでるー!?」

「あ、手間が省けましたね。悠仁くんに電話しないと。宿儺は怒るでしょうけど、仕方ないですよね」

「憂太、さらっと流さないで!?」

 

 乙骨憂太、君も、君も月に感化されてたのか!!!!

 

 胃が、胃がいたい……!!

 背景に同化していた伊地知は、そっと胃薬と水を用意してくれた。

 ありがとう伊地知。

 

「誰も五条さんを責めないと思いますよ。最良の結果なのでは?」

 

 爽やかに苦笑した伊地知の言葉に、薬が僕の手から落ちた。




マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
今度からマシュマロ返信していくことにしたので、よろしくお願いします!
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こっそりな感想はこちら
https://odaibako.net/u/karin2022v
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