生まれ変わった日
「じゃあ、君にはこの呪物を飲んでもらおうか」
両親に連れて来られた宗教施設にて。
私は、今、一番頭を働かせていた。
でも、思考は堂々巡りで、頭がほんのり熱を保つ。
どうすれば、どうすれば生き残れる!?
「す、素敵な教祖様。月、教祖様にお仕えしたいです♡ な、なんでも言うこと聞いちゃうよ! だ、だから、助けてくれないかなぁ?」
「じゃあ、この呪物を飲んでもらおうか」
頭に傷を負った変な教祖に変な物を飲まされそうになり、大ピンチ。
薬の形状ですらないそれは、明らかにやばい。って言うかあれって飲めるもんなの?
私の前に飲まされた人は、気絶してしまっている。
精一杯に媚を売るも、それが通じる様子もない。ここに来るまでに必死に媚を売ったけど、教団の人も誰も止めてくれなかった。
私の本能が警告していた。
あれを飲んだら死ぬと。
なんとか、なんとか助かりたい。
必死である。
変な宗教にハマった両親はまじで死ね。
デスノみたいなキラった名前といい、完璧な私の唯一の汚点である。
私は、か細い声で言う。
「誰か助けて……」
生まれ変わる事ができて、しかも転生先が美少女で、私の人生これからだって思ったのに。一生懸命違う自分に生まれ変わって、お洒落だってコミュだって頑張ってきたのに。光のものになれるって信じてきたのに。
ポロリと涙がこぼれた時だった。
「ぐっ!?」
そしていきなり教祖は倒れた。
現れたのは砂と黒いノート。
私は、咄嗟にそれを引っ掴んで逃げた。
なんだか知らないけど、教祖を中心にすごい事になってた。
いや、見える。化け物が見える。
私は必死こいて逃げた。走馬灯のように、前世の記憶が流れる中、私は全力疾走し続けた。化け物が周囲の物をガンガンに壊していく。
あの化け物の濁流に飲み込まれたら死ぬ。
何もかも知ったこっちゃ無かった。
私はひたすらに逃げた。
「……知らない名前。そりゃそっか。羂索も偽名だよね」
奇跡的に助かり、隅っこに隠れながらノートを見ると並ぶ名前。私はノートを閉じた。
「呪術廻戦とデスノのクロス世界かー! 地獄に地獄を足してんじゃないわよ!」
私は叫ぶ。漫画の世界に転生なんて気づくかぁ!
ましてや私は非術師だし、漫画を読んだのは10年以上前だ。
死んじゃったよ。ラスボス死んじゃったよ。
まあそれはザマアなんだけど。
「とにかく、私を助けてくれた死神様、ありがとうございます……」
死神様は、命を捨てて私を助けてくれたんだよね。
ミサミサの死神みたいに。
死神様はやはり最強……。
私の名前は夜神 月。月と書いてルナと読む。
ミサの成り変わりなんだか、月のTS成り変わりなんだか、はっきりしなさいよって感じよね。
これから私、どうしよう。
ラスボス死んだから、もう良くない? ハッピーエンドでエンドロール。
駄目? 宿儺はなんとかしなきゃか。
あ、宿儺の本名知らないや。死神の目……うーん。
とりあえず、いらないかな。効くかもわからないし。
はっきり見えるようになった呪霊は、未だ視界から消える様子はない。
私の脳みそは、ピンチにおいて完全に作り変わってしまったようだ。
……最低限の参加チケットは手に入ったわけだ。
ああ、ここがクロス世界なら、命を賭けてでも絶対にやらないといけないことがある。
まずは、五条悟の写真を手に入れようか。
動くなら早い方がいい。
まずはノートを隠す方法を考えないと。
大丈夫。私が夜神月の成り変わりなら、頭脳だって月クラスなはずだよ!
頭良いし顔いいし運動神経いいし、やったーって思ってたじゃん!
そうして、私は呪専の場所を調べた。
残念ながら、五条悟の写真は見つからなかった。
欲しいのは目隠し無しの写真だしね。
……やっぱり、飛び込むしかないよね。
大丈夫。
夜神月の成り変わりの私は、運動神経もいい。
私にできないことはない!(自己暗示)
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
今度からマシュマロ返信していくことにしたので、よろしくお願いします!
返信不要の場合は返信不要と書いておいてください。
こっそりな感想はこちら
https://odaibako.net/u/karin2022v
リクエスト、返信不要の匿名感想はこちらにお願いします。