どうやら、捕縛は無事間に合い、私は交流会に出られる事になった。
久々のお外である!
「褒めよ讃えよ! 犯人捕縛!」
「本部長すげー!」
「ハロウィンデートおめでと、月」
【賢しいだけの小娘が】
「こら、宿儺。わりーな、宿儺、デスノートのおかげで機嫌わりーんだ」
「あら。宿儺、結局虎杖くんに受肉したんだ?」
「そー。伏黒に食わせるよりマシだって。今、15本!」
「漏瑚倒されてんじゃんウケる」
「ウケねーよ。はぁ……」
なんだかみんな元気がない。一体どうしたのだろうか。
「デスノートを盾に、私達のこと脅してきてんのよ、上層部。五条派閥全体に特に圧力掛けてきてるわ」
「うっわ、最悪じゃない」
「なんとかなんねー?」
「なる」
「そうだよな、なんねーよな……って、ええ!?」
「私、こう見えてキラ事件の本部長よ? ただ、ちょっと時間が必要ね。普段通りにしてて、全部私に任せなさい。五条先生守るって言ったしね」
【ふん。本当に成し遂げたら褒美をくれてやってもいい】
おお。宿儺に言われるとは相当調子に乗ってんだな、上層部……。
なるほど、それで交流会なのに五条先生はいないのか。
「それ、本当かな」
「余裕。五条先生には私を信じてくださいって伝えてください。乙骨先輩」
「わかった。伝えてくる。ちょっと京都校まで行ってくる」
え。乙骨先輩、交流会からログアウト?
まあいっか。
五条先生を守れるのは一流の女……。
だがしかし! 私は五条先生の心も守れる超一流の女なのだぁ!
ゆうて五条派閥なんてあと虎杖くんと伏黒くんぐらいである。
私だってちまちまちまちま頑張ってきたのだ。
もちろん五条家も保護してる術師もフォロー済み。
私はできる女である。
よって今やることは。
「私、夜神 月! うわあ、イケメンがいる♡ よろしくお願いします! ささ! 記念写真撮りましょ! そんな変な仮面なんか取っちゃって!」
「このご時世で正気かお前」
「えー! 大丈夫だって! 犯人は捕まったんだし、今デスノート持ってる上層部が皆の顔把握してないはずがないし! 隠しても一緒一緒!」
「い、イケメン……? いやその、確かに今更という気はするが、それでも気をつけてはいた方が……」
「さあさ、無粋な仮面なんて取っちゃって!」
嫌々ながらも、私に流されて写真を撮る彼ら。
多分、好き勝手できるのは今回ぐらいが最後だろう。
……それでも。流石に生徒ぐらいはね。
さて、キラ事件が浸透している以上、余裕も時間もない。
私は、交流会の後、すぐに寮を抜け出した。
その夜、私は仮面をつけて、無辜の民を脅していた。
「さ、そこに五回名前を書け。写真の下に書かれた名前とそいつの顔をよーく見てなぁ!」
「ま、まさか、これ、キラ事件の……」
「間違うなよ? わざと間違って書いたら、お前が代わりに死ぬかもなぁ!」
「ヒゥッ」
無辜の民は、震えながら指示された通りに名前を書こうとする。
「確保ー!」
「ちょっと待った!」
私の周囲を京都校の生徒が囲み、虎杖くん達が私を庇う。
「何故庇う! 現行犯だぞ!? 見ろ、その女もデスノートを持っている!」
「そうよ、最初から知ってたわ! ルナルナがデスノートで悪さをしていることは! でも、友達なの! 友達なのよ!」
野薔薇ちゃんがオーバーリアクションで演技する。あーこれは察してくれてますね。
そう、この儀式だけは今終わらせちゃいたいの。
「月。言いたい事はあるが、さっさと終わらせろ」
伏黒くんも後押ししてくれる。
「う、うん! オラ! 名前を書くんだよぉ! その紙に名前を書かれた人間は、書かれて1日で死ぬ! さっさと書けぇ! わざと間違えたら貴様から殺すからな!」
「ひっヒィィッ」
皆が牽制している間、ナイフを閃かせ、傷をつけて脅す。
東堂は何か気付いたようだが、演技をしてくれた。
よしよし。
無辜の民は謝りながら、泣きながら名前を書いた。
「よし、このことは黙っておくのね! 別に言ってもいいけど、その場合実行犯である貴方はどうなるかな!?」
私は脅しつけた後で無辜の民を解放し、奪った紙と写真を燃やす。
傷の治療しなくてごめんね。早いとこお医者に行ってください。
「……終わったか」
「うん。五条派閥は、大体網羅したつもり。後は京都校の皆もね」
恵がため息を吐き、私は肯定する。
東堂も確信を得たらしく、力を抜いた。
「な、なんてことを……」
「私たち、死んじゃうんですか!?」
パニックになる京都校。
「落ち着け。ネタバラシをしてもいいか? と言っても、予測に過ぎないが」
「あー。認知が重要なので、最低限の種明かしになりますけど。これで守らないといけない範囲は終わったと思うんで、いいですよ、東堂先輩」
「どういうことだ、東堂」
「簡単なことだ。俺たちを殺したいなら、自分の手でノートに書けばいい。それをわざわざ違う人間の手を借りた。ヒントは先ほどの言葉だ。わざと間違えたら殺す。おそらく、五回続けて間違って書くとデスノートは効かなくなるのではないか? そして、わざと間違えて書くとその効果は望めない上、ペナルティがあるのではないか?」
「そうよ。わざと間違えて名前を書いたら、書いた本人が死ぬし守護は無効。だから私自身はできなかった。というか知り合いがもう無理ね」
私は頷く。
「月。お前、デスノート持ってたんだな」
「まあね。一つは総監部が持ってるなら、私は五条先生に渡しておくわよ。それでパワーバランス取れるでしょ」
伏黒くんの確認に応える。そうすると、伏黒くんは慌てて電話しだした。
宿儺が機嫌良さそうに言う。
【ふ、はは。フハハ!!! よくやったぞ、賢しいだけの小娘ぇ!!】
「お褒めに預かり光栄です! じゃあお願い事叶えてくれちゃったりする?」
【よかろう、何でも叶えてやる。縛りだからな】
「そうね。五条先生をすっごく困らせる奴らを皆ぶん殴っちゃって」
「サンセー!」
そして私は、縛りに従い虎杖くんにぶん殴られた。
その後、虎杖くんは京都へと走っていった。
伏黒くんには「ちょっと目を話した隙に何やってんだお前ら!」とめちゃくちゃ説教された。
そんなー。
あっ レム! 怒んないで、大丈夫だから! それにしても、こんだけ尽くしてるのに私が五条先生を困らせてるってどゆこと???
あ、走馬灯……。伏黒くんの声が遠くなっていく。
「はぁ〜。生徒に守られるようじゃ、最強の看板下ろさなきゃかなぁ」
「助けたっていうんですかね、あれ」
非常に懐疑的に伏黒くんがいう。
「さて、今度こそ、本当のことを教えてもらえないかな。夜神 月」
病室のベッドの横の椅子に座り、りんごを剥きながら五条先生。
「私は、受肉させられるまさにその時、死神様に助けられました。死神の掟を破り、人を助ける為にデスノートを使った死神は死んでしまいましたが、死神様は私にこのノートを残してくださいました。このノートで、意図せず4回名前を間違えて記入すると、以降デスノートは効かなくなります。ただし、間違っていると知っていて名前を書くと、書き込んだ人間は死に、予防効果も出ません」
「君は最初から僕を助けにきてくれたんだね。なんで僕を?」
「貴方を守ることが、人類を守ることだと思ったからです。それに、皆を守る貴方を守りたかった」
「僕の事をなんで非術師の君が知っていたのか聞いていい? そう、君の言葉は、ちょっと違和感があるんだ。まるで全てを最初から知ってたような「本物の教祖様が」!?」
「本物の教祖様が、きっと貴方の守護を望んだでしょうから」
私は笑って誤魔化した。原作知識だなんて言えるはずもない。
この話題アンタッチャブルだし、これで誤魔化されてくれるはず。
「まあ、どうせ命を賭けるなら、人類の為になってイケメンの為という、大義も私利私欲も満たせる方がいいですしね」
「命をかけないって道はなかったのかな」
ラスボスによる東京壊滅の前提があったから、安心できなかったんだよなぁ……。
それも原作知識だからな。どう誤魔化そう。それに私、もう用済みだよね。
「入学試験の時に言いましたよね。確認するまでわかんないって。これからは一介の女子高生として生きる事にします」
「えっ」
「ハロウィンデートしたら私、転校します。ご無理しない程度に、平和をよろしくお願いします、ヒーロー」
私は笑った。
五条先生は百面相をして、それでも最後には。
「任せなさいっ!! 頑張ったね」
そう言って優しく頭を撫でてくれて、私は報われた。
ゲヘヘヘへへへ、イケメンとハロウィンデート、やったぁ!!!!
無事1話のプロット通り着地できたぞ、ジョジョー!
褒めて褒めて!
これで後は他者視点をやった後、ハロウィンデートで終わりです!
応援ありがとうございます!!
感想、ここ好きお待ちしてます!
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
今度からマシュマロ返信していくことにしたので、よろしくお願いします!
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