初めての恋心【支援絵有り】   作:ゴールド@モーさん好き

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第1話

 私はシュガーライツ、しがないウマ娘だ。ここはトレセン学園から近くのバー、以前トレーナーを誘った所とはまた別の所だ。

 

「トレーナー、今日も来てくれてありがとう」

「いえ、ライツ博士に誘われるのは毎回とても嬉しいので」

「そ、そうか!それならいいんだ」

 

 以前労いの為に誘ってから、定期的にこうやって〝2人きり〟で呑んでいる。

 

「早速ですが、何呑みますか?」

「そうだな……」

 

 最近酒を嗜み始めた事もあってか、少しずつ耐性を付き始めてきたし……ちょっと強めな物も試してみるか。

 

「私は、コレを」

「分かりました、すみませんコレとコレを1つずうお願いします」

「かしこまりました」

 

 トレーナーは2人分の注文をバーテンダーに伝えると、談笑が始まる。

 トレーナーは気遣い上手だ、はっきり言って私はとてつもない口下手ではあるがとても楽しい時間を過ごせられてる。

 

(なんだか、きぶんがいいな)

 

 美味しいお酒に心許せる知人との会話、気付かぬうちにシュガーライツは普段以上に酒が進んでいた。

 

「それで、最近クリスエスと体づくりをやり始めた訳だが、コレが中々辛くてね。久しく忘れていた運動の過酷さを痛感しているんだ」

「クリスエスが着いてくれる大丈夫だと思いますが、無理はなさらずにですよ。時間があれば俺も見に行きますので」

「ありがとうトレーナーくん、きみはやさしいねぇふふふ」

 

 そうして時間は風のように過ぎていき……

 

「──っと、もうこんな時間ですね。お互い明日も頑張らなきゃですし、お開きにしましょうか」

「え?」

「今日は俺がここを持ちますんで、次は博士に頼んでいいですかね」

「お、おうそうだな」

 

 そう言いながら彼は会計に向かっていく、楽しい時間がこれで終わってしまう。

 

「あの、ライツ博士?」

「ん?どうしたトレーナー」

「いえ、その……手を離して貰ってもいいですか?」

「え?あっすすすすまない!」

 

 私は酔っ払ってか無意識にトレーナーの服の裾を掴んでいたようだ。トレーナーは微笑みながら今度こそ会計に向かった。

 

「私は、なんであんな事を……」

「お客様、僭越ながら進言してもよろしいでしょうか」

「ほへ?」

 

 ボソッと一人言を零したら、ソレにバーテンダーが返事をしてきた。でもきっとこの手の悩みは私では解決できないと思い、聞いてみる事にした。

 

「分かった、君の考えを教えてくれ。ただし、手短に頼む」

「はい、では結論から言うと……彼がお客様の特別な相手だからじゃないでしょうか」

「私の、特別?」

「はい、失礼ながらお客様は恋愛経験が希薄とお見受けします。それ故に困惑しているのかと」

「なるほど……」

 

 確かに私は今まで恋やら愛といった浮ついたモノとは無縁の生を歩んできた、だからこそ初めての事に戸惑っているのか………ん?

 

「その通りだとするとわっ私が、その……彼の事をそういう風に見ているって事になるんだが?!」

「少なくともここ数週間訪れてくださったお客様は、そう見えました」

「そうか、そうか………」

 

 うぅ、急に意識しだしたせいか顔が熱い……

 

「ライツ博士会計済まして来ましたけど……どうかしましたか?」

「えっぃや!なんでもない!さぁお開きにしよう!」

「はっはい!」

 

 そのまま勢いに任せて私達は退店した、夜風に晒されても頬の火照りは未だ引かない。

 

「…………明日から、どんな顔をすればいいだろうか」

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