「小猫ちゃんってあんなタイプだったっけ?」
燃え盛る体育館からゆっくりとグラウンドへ向かう小猫ちゃんをみて思わず口に出す
「いや、少なくとも僕の知る小猫ちゃんじゃないよ…僕の知る小猫ちゃんは『戦車』の特性である馬鹿げた攻撃力と桁外れの防御力を活かして戦うインファイターなはず。あんな炎の技なんか使わなかったはずだよ」
つまりそれがなにを意味するか
それは今の技はアークライトとの訓練により習得した技であること
それもライザー・フェニックスの眷属を一撃で葬るだけの力を持っているということがわかる
「なぁ、俺たち本当に必要なくね?」
「うん…」
そのときグラウンドでは四人を相手に全て完封している子猫の姿がモニタリングされていた
「えと…残ってる駒って…何があったっけ?」
「『兵士』六『戦車』ニ『騎士』一かな倒したのは。『僧侶』は何故か倒さなかったみたいだけど。見てる限りじゃ戦う様子はないみたいだし」
「本当もう小猫ちゃんだけでいいんじゃないか」
部室内に乾いた笑い声が響いた
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小猫side
「あれ?イザベラ姉さんは?」
「カーラマインもいないじゃない」
「まさか、やられちゃったの?」
次々と現れるライザー・フェニックスの眷属達
『兵士』二人、『僧侶』一人、『騎士』一人、『女王』一人
それはライザー・フェニックスの全ての眷属、下僕悪魔である
「まさかあなたがここまでやるなんてね。でもあなたの快進撃もここで終わりよ。例え私達を倒したとしても相手は『不死鳥』。どんなに絶対の力を持っていたとしても不死身が相手ではどうしようもありませんわ」
なにを自慢げに語っているですかね
手を出して来なかったから倒さないであげたんですが情けなんてかけなければよかったです
なにより
「フェニックスにだって弱点はありますよ?」
そうです
それこそがアークライト様とあんな恐ろしい修行をする理由なんですから
「精神がやられるまで何度も倒すのかしら?それとも神クラスの力で一撃必殺?あなた本気でこのゲームに勝てると思ってるんですの?笑わせますわ」
あぁ本当うるさいやつですね
小猫はゆっくりと目の前の少女を標的へと意識を変える
「この勝負、初めからリアス様に勝ち目なんてないんですよ?不死身ってそれくらい絶望的なんですわよ?」
この自慢げに語る顔がすごく腹立ちますね
「
小猫が目の前の少女に手のひらを向ける
すると少女の体は浮き上がる
「え?なんですの?」
そしてそのまま小猫の手のひらに向かって飛ぶ
正確には吸い寄せられたとでも表現しようか…
「ちょっと黙ってください」
そしてその手のひらからあらゆる物質を破壊する仙術が行使される
「
「きゃぁぁぁぁぁ!なんで、なんで熱いんですの?」
なとというわけのわからない事を発する少女
「まだ燃え尽きないんですか?なら燃え尽きるまで燃やし尽くすだけです」
そしてその火力を上げようとした時少女の体を光が包み込み転移させられる
「判定に助けられましたね」
冷たく言い放つ小猫
「次は誰ですか?」
「あなた達はライザー様にこの事を…奴は不死鳥を倒す術を持っていると!」
そう告げたのは『女王』である女だ
「
「「「「なっ!?」」」」
だがそれをみすみす逃す小猫ではない
「体が…」
「重い」
「なんだ…これは…まるで…」
「見えないなにかに全身を掴まれているみたいだ」
「最後にこれだけ言っておきます」
小猫は口を開く
「神に喧嘩を売ったのはそちらです。それ相応の報いは受けてもらいます」
そして小猫は無慈悲の一撃を放つ
「ヒートエクスプロージョン」
「一撃で…四人を…だと?」
小猫が放ったそれ
それは単純なものである
ただマイクロウェーブを相手に叩き込んだだけである
だがそれだけで全てを破壊するだけの力を有しているのがこの
「最後はあの焼き鳥ですね」
小猫が見上げた先、そこには炎の羽を羽ばたかせ空中に佇む男、ライザー・フェニックスの姿があった
「そんな所に居ないでこっちにきたらどうですか?」
「貴様に近付くと危ないということはわかっている故にここから貴様を燃やし尽くしてやる」
ライザーはそう小猫に言うや否やその炎の羽から無数の炎が小猫を襲う
「不死の炎に焼かれて消えろ!」
炎の攻撃により生じた土煙、それにより子猫の姿は捕捉できなくなる
「ふん、口ほどにもない。所詮どれだけ強かろうとこの俺、ライザー・フェニックスには勝てない」
ライザーは余裕そうに笑う
小猫sideout
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アークライトside
「どうした!早くこの『戦車』のリタイアのアナウンスをしないか!」
ライザーが大きな声で審判であるグレイフィアさんを煽る
「なにを勘違いしているんだろうなあの焼鳥は。私が小猫に火神の息吹を覚えさせたのは貴様を確実に殺すためだというのに」
試合を見てライザーを見下しながらそう告げるアークライト
その時小猫を中心に爆風により生じた土煙が風により霧散する
「あれだけの炎を操るのだ。炎に耐性がない訳無いだろう」
考えてみれば当たり前である
過去に同じアダムシリーズであるブレイドがアルカを倒した時と同じなのだ
あの時ブレイドは左天の第四波動を覚えていた
だが完璧に使えなかったがアルカの火神の息吹を食らっているうちに欠けていたピースがピタリとハマり炎に対する絶対的な耐性を手に入れた
ならばその火神の息吹をほぼ完璧にトレースしている小猫にその炎への耐性が無ければおかしいのだ
「貴様…俺の不死の炎を喰らっておきながら無傷だと?」
ライザーは驚愕する
「私に炎は通用しませんよ」
小猫はライザーに向かって答える
「だがこの俺も炎を司るフェニックスだ!更に俺には不死の力がある!お前の技は通用しない!」
ライザーは自身の勝ちが揺るがないと確信しているように吠える
理由は単純、死する事のない体。それを持つライザーを倒すには精神が折れるまで倒しまくるか神クラスの強大な力で一気に倒してしまうしかない
神クラスを楽に越えるアークライトならば余裕で倒せるが小猫は違う
いくらアークライトから万物に絶対の力を発揮する火神の息吹を扱えるとしてもだ
増してや相手は炎の体。熱には耐性がある
それを知っていてなおアークライトはあえて小猫に火神の息吹を覚えさせた
他に
「さぁ小猫、見せてやるといい。貴様が手にした力を」
アークライトが笑いながらそう告げる
それが聞こえていたかのように小猫も口元を緩める
「アークライト様見ていてください。この十日間の修行。その意味を、その成果を」
小猫はこの試合を見ているであろうアークライトに向かって祈るように囁く
そしてその手に炎が灯った