幻想郷とウルトラ兄弟   作:閉密洋

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めっちゃ長くなりました。

今後もこのくらい長いのがあるかも?


人里・魔界編 3話 見よ!魔界の大変身!

「そろそろ私のマザリュースを顕現させてもいい頃合いだな。超獣2体を犠牲にはしたが、マザリュースを顕現させる鬼女に変えるヤプール様の一部ができた」

 

謎の空間の中、赤いルビーのような石を手に持った人影がいた。

 

「しかし、まさかウルトラ戦士が2人もいるとはな……」

 

この人影は超獣を通して、ジャックとエースという2人のウルトラマンがいることを知っていた。

 

「ヤツらを倒せる程強力なエネルギーを持っている者を探さねば……」

 

人間と妖怪が見えないくらい高い場所から幻想郷を見渡すと、森の中に人形を作って動かしている金髪の少女がいることに気づいた。

 

「あの女、人形を動かせるのか……マザリュースとの相性も良いかもしれん」

 

その人影がタイミングを見計らって手に持つ石をある機械に入れると、幻想郷に赤い雨が降った。

 

「あのウルトラ戦士どもを葬ってやる!!」

 

謎の空間に人影の笑い声が響いていた。

 

 

「赤い雨……」

「まさか、紅魔館の仕業じゃないだろうな?」

「赤いから何でも紅魔館と繋げるのはよしたほうが良いわよ」

 

博麗神社では、突如として幻想郷に降り注ぐ赤い雨に警戒していた。

 

「最近話題の怪獣だったらどうするの?」

「怪獣か……早苗だったらこのことわかるんじゃねーか?」

「一応これは異変だし、調査するのはありね」

 

2人は守谷神社へ行くことにした。

 

 

「森から出た途端に振られるなんて……」

 

アリスが森から出た途端、赤い雨が降り始めたのだ。

 

「忘れていたものもあったし、ちょうどよかったわ」

 

雨に降られてすぐ、アリスは上海と蓬莱を入れたかごを置いてきたことに気づいた

 

「そろそろ子どもたちが来る頃ね」

 

雨は夕立のようにすぐ止み、人形劇のために人里へ向かっていった。

 

そのアリスの体の中で、鬼女へ変えるためのヤプールが広がっていた。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「今日もありがとう。子どもたちも喜んでいたわ」

「これは私が趣味でしているので気にしなくていいですよ」

 

人形劇の後、アリスは慧音と昼食に来ていた。

 

「そういえば、明後日から魔界に行くことになったの。しばらく人形劇はできないわ」

「あら、どうして?」

「言ってなかったかしら?帰省よ。お母さんがいるのよ」

「そうなの!?」

 

いつも凛としている慧音も驚いていた。

 

「それに貴方も来ない?」

「私が?」

「ええ、まだ行ったことないでしょ?」

「私は遠慮するわ。子どもたちもいるわけだし」

「そう、残念ね」

 

お母さんである神綺に仲の良い人を連れて帰省すると言ったらしく、誰かいないか定食屋を見渡すと妖夢がいることに気づいた。

 

「……いた」

「え?確かに妖夢がいるわね」

 

アリスは妖夢の隣に座って話し始めた。

 

「久しぶり、妖夢」

「ん?アリスか」

 

妖夢は焼きサバ定食を食べていた。

 

「妖夢は魔界に行ったことある?」

「そういえばまだないかも……」

「明後日に魔界に帰省するんだけど来ない?」

「いいの?」

「うん、お母さんも喜ぶだろうし」

「じゃあ幽々子様に話しておくよ」

「わかったわ。明後日の朝、魔法の森の入口で落ち合いましょう」

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「――ということで魔界に行きたくて」

「ダメよ!」

「ダメですか……」

 

妖夢は白玉楼に帰ってから幽々子に報告をしたが、幽々子は駄々っ子のように拒否した。

 

「妖夢が行ってしまったら、私は成仏するわ!」

「ええ………」

 

あまりの横暴に絶句していると、急にスキマから紫が現れた。

 

「あら、どうしたの?」

「紫~~!妖夢が魔界に誘われたのよ~~!」

「いいじゃない。魔界は幻想郷に似ているところもあれば違うところもある不思議な場所、いい経験になると思うわ」

「う~~確かにそうだけど……」

「可愛い子には旅をさせよ、幽々子がいつもそうじゃ妖夢も弱くなっちゃうわ。戦いを経験して強くなるのも、今の妖夢には必要なことよ」

「……魔界、行ってもいいわよ」

 

突然現れた紫のおかげで、妖夢は幽々子からの許可をもらった。

 

 

当日、妖夢は鞄をもって魔法の森の入口に向かった。

 

「あら、早かったのね」

「せっかく誘ってもらったのに待たせるのはダメだからね」

 

2人は一緒に魔界に繋がるトンネルに入った。

 

「アリスのお母さんってどんな人なの?」

「魔界を作った人よ。私が帰るといつもべったりだから年に1回にしてるの」

「親バカってやつなんだね……」

 

トンネルを抜けると、魔界が広がっていた。アリスからしたら生まれ育った見慣れた景色だが、妖夢にとっては初めて見る光景で驚いていた。

 

「見とれてるところ悪いけど、今からお母さんのところに行くわよ」

「あ、ああ」

 

魔界の中でも際立って神秘的な雰囲気を醸し出している神殿に向かうと、咲夜に似たメイドが案内してくれた。

 

「ここで働いているんですか?」

「はい、私は神綺様にお仕えするメイドですので」

「私も幽々子様に仕えているので親近感が湧きますね」

「そうなのですか?」

「来るときに幽々子様が駄々をこねたので大変でしたね」

「あらら……」

 

夢子と名乗ったメイドさんと話しているうちに、神綺さんと会った。

 

「アリスおかえり~~!!」

「ただいま」

「あら?その子は?」

「あっちで仲良くしてくれている妖夢よ」

「初めまして、この魔界を創造した神綺。よろしくね」

「魂魄妖夢です」

 

挨拶を済ませると神殿の近くの住居に案内された。

 

「神殿で寝泊まりするのはお客様が緊張するから、と神綺様がお創りになられました」

「わざわざ!?」

「1人で寂しいと思うのでアリスちゃんも、だそうです」

「でしょうね」

 

そこに荷物を置いてから、アリスが魔界を案内した。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「あの湖がなのよ」

「へぇ~!」

 

アリスに連れられて妖夢は色んな場所を見て回った。

 

「あら、アリスじゃない」

「あ、コンガラさん」

 

その中でコンガラという人に会った。

 

「あっちでは元気にしてるようだね」

「ええ、おかげさまで」

「そちらがあっちから来たという……」

「妖夢よ」

「妖夢か、よろしくな」

 

すると、アリスがコンガラに違和感を聞いた。

 

「ねえ、さっき見て回ったんだけど変よ?」

「変?」

「所々壁が新しいのよ。同じ素材で乱雑に」

「やっぱアリスはよく見てるな。それには理由があるんだ」

「理由?」

「ああ、謎の怪物だ。ここ最近2体が突然現れて暴れてる」

 

「「謎の怪物!?」」

 

「幸い謎の赤い巨人に守られているが、全てを守れる者はいない。死者がいないくらいしかいいことがないんだ」

「赤い巨人?」

「もしかして、ウルトラマン?」

「うるとらまん?夢子がウルトラセブンと名付けたが、本当はそんな名前なのか?」

「とにかく、この魔界にもウルトラマンのような存在がいるようね」

「それなら安心ですね」

 

その後、2人はアリスが小さいときによく行っていたというお店で夕飯を済ませて寝た。

このときの妖夢は明日の魔界があんなことになっているとは思いもしなかっただろう。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

魔界に来て2日目、アリスは人形の実験があるらしくどこかへ出かけていった。

 

「っていってもすることないしな~」

 

適当に街をブラブラしていると、突然青い煙と共に巨大な影が現れた。

 

 

地獄超獣 マザリュース

 

 

ウゥェェェェ!!

 

 

「怪獣!!?」

 

怪獣の足元では、アリスが怪獣を見上げていた。

 

「アリス!!」

 

急いでアリスのところまで飛び、抱えて逃げようとすると腕をはたかれた。

 

「……え?」

「触るな」

「アリス……?」

 

謎の声を聴き、すぐにアリスから距離を取った。

 

「お前、アリスじゃないな?」

「私の使命はマザリュースを顕現させること、その邪魔をする奴は殺す」

「マザリュース?顕現?」

「貴様は邪魔だ。ここで消えてもらおう」

 

妖夢は楼観剣を抜いた。

 

「獄界剣「業風閃影陣」!!」

 

スペルカードでアリスに攻撃を仕掛けるが、アリスは対抗スペルカードを使わずに躱して拳を妖夢の鳩尾に入れた。

 

「カハッ!!」

 

一気に体の力が抜け、妖夢は近くの建物に叩きつけられた。

 

「アリ…ス……」

 

妖夢は次のスペルカードに繋げるためのスペルカード1つしか使えずに意識を失った。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「あれは……?」

「またですか!?」

 

神綺と夢子はマザリュースの姿を神殿から確認した。

マザリュースは暴れまわり、魔界の人々が逃げ回る中で家を破壊していた。

 

「夢子、例のものを使うわ。電源を入れて」

「かしこまりました」

 

夢子が何かのスイッチを入れると、神綺の声が魔界中に響いた。

 

 

「魔界のみなさん、以前伝えた扉から神殿に来てください」

 

 

数秒後、神殿内部の広間に魔界の人々が集まってきた。

 

「神綺様!助かりました!」

「ありがとうございます!」

 

これはまた怪獣が暴れた時に備え、神綺が転移魔法を利用して作った避難方法である。

 

 

ウゥェェェェ!!

 

 

「……明羅、緊急要請よ」

「神綺様、誰にでしょうか?」

「あの怪物の力は今までと比にならない。魔界と繋がるあちらに攻め込まれる可能性があるわ」

「まさか……あの少女に?」

「あの子なら何とかしてくれるわ。頼んだわよ」

「お任せください」

 

明羅は神殿を出て幻想郷へと繋がるトンネルへと向かった。

 

「神綺様、本当に大丈夫でしょうか?」

「……心掛かりは1つあるわ。あの怪物からアリスを少し感じることよ」

「避難してきた方々の中にアリス様は見当たりませんでした。まさか、あの怪物の一味に……」

「やめて!!」

 

想定できる最悪の状況を想像し、神綺は夢子を止めた。

 

「祈るしかありません、博麗の巫女に!!」

 

神綺が目の前にいることでセブンに変身できない夢子は、霊夢を信じるしかなかった。

 

 

 

「暇ね~」

「そんなのいつもだろ?アリスと妖夢は魔界に行っちまったし、一層暇を感じるな」

「仕方ない!とりあえず酒を呑もう!」

 

博麗神社に霊夢・魔理沙・萃香の3人がいた。それは偶然か、はたまた必然かはわからない。

 

 

―――アリスを救える人材がいた―――

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

魔界の神殿を出発して1時間も経たずに、明羅は博麗神社へ到着した。

 

「博麗の巫女!!」

「貴方、もしかして明羅?」

「緊急事態だ!!魔界に来てくれ!!」

 

「「「緊急事態!!?」」」

 

明羅は魔界の状況を簡単に説明した。

 

「まさか、魔界にも怪獣が現れるなんて……」

「とりあえず行こうぜ!ここにくるかもしれないしな!」

「行こう行こう!」

「ありがとうっ!!」

 

3人は明羅に連れられ、魔界へと向かった。

 

 

 

同じ頃、妖夢が意識を取り戻した。

 

「いった……」

 

何かが壊れるような音が聞こえ、神殿の方を見るとマザリュースが神殿を覆う結界を殴っていた。

 

「神綺さんたちが危ない!!」

 

妖夢は即座に右手を掲げた。

 

 

ヘェア!!

 

 

現れたウルトラマンジャックはマザリュースを後ろから羽交い締めし、神殿と逆方向に投げ飛ばした。

 

 

ウゥェェェェ!?

 

 

不意打ちを受けて反応できなかったマザリュースは、起き上がるとジャックを見つけた。

 

「マザリュース、そいつを倒せ」

 

脳内に響いた声に従い、マザリュースはジャックに向かっていった。

 

最初こそ互角と思われたが、魔界の魔力も吸って強化されたマザリュースにジャックが押されてきた。

 

「ウルトラマン……」

 

夢子は今すぐにでも加勢に行きたかったが、避難してきた人たちがいるこの場ではどうしても目立ってしまう。今も変身できずに動けない自分に怒っていると、明羅が後ろに3人を連れて来た。

 

「明羅!!」

「お待たせいたしました、博麗の巫女を連れて参りました」

「神綺、本当に怪獣が暴れてるのね」

「どこもかしこもヤバいんだな」

「あいつ行けるかな?」

「今の状況について話すわね」

 

神綺・夢子が詳しい状況について説明した。

 

「というわけで――」

「危ない!」

「えっ?」

 

魔理沙は飛んでくる何かに気づいて神綺を突き飛ばした。直後、魔理沙の体が宙に浮いて床に叩きつけられた。

 

「アリス!?」

「アリスどうしたの!?」

 

アリスが魔理沙を殴ったことに気づくと、そこで神綺と夢子はアリスが操られてあの怪物のエネルギー源にされていることを確信した。

 

「魔理沙!!」

「神綺様、ご無事ですか?」

「私は大丈夫よ」

 

アリスは鬼の仮面のようなものを付けていた。そんなアリスの魔力に違和感を感じた霊夢と萃香はアリスを取り押さえにかかった。

 

「アリス!しっかりしなさい!」

「アリス!」

 

鬼の萃香がいるのにも関わらず、2人がかりでアリスを取り押さえることができなかった。

 

「アリスちゃん……」

 

神綺はすぐに体が本物のアリスのものであることがわかり、体に傷つくことを恐れて動くことができなかった。

そんな神綺に比例するように、マザリュースと戦っていたジャックも膝をついた。

 

 

ウゥェェェェ!!

 

 

ジャックはマザリュースの前で膝をつき、カラータイマーの音を響かせていた。

 

 

  ピコン    ピコン

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

さっきの騒ぎに乗じて神殿を抜け出した夢子は、マザリュースとジャックの戦いを遠くから見た。

 

「あのウルトラマンだけじゃあいつには勝てない。私が助太刀する!」

 

夢子はポケットから赤い眼鏡を取り出して掛けた。

 

 

「デュワ!!」

 

 

そのまま赤い光の玉、トラベルスフィアとなってマザリュースに激突した。

 

 

ウゥェェェェ!?

 

 

その後、ジャックの隣でトラベルスフィアを解除してウルトラセブンとなった。

 

「セブン兄さん!?」

「ジャック、ここまでよく頑張ったな」

 

セブンは額からジャックのカラータイマーにビームを放ち、力を分けた。

 

「これなら大丈夫だろう、行くぞ!」

「はい!」

 

 

ウゥェェェェ!!

 

 

2人はマザリュースと戦い始めた。このセブンの参戦で戦況が一変した。

そしてこれはアリスにも影響を与えていた。

 

「ぐっ……!」

「今だ!!」

 

「霊符「夢想封印」!!」

 

マザリュースを抑えるウルトラマンが増えたことで、アリスの動きも遅くなっていた。

 

「アリスは乗っ取られているわ!アリスの中から異物を取り出せば!」

「異物を?」

「任せなさい!」

 

取り押さえていたうちの1人である萃香が立候補した。

 

「大丈夫?」

「私の能力でイチコロだ!」

 

萃香はアリスのお腹を触ると、ヤプール因子のみをアリスの右手小指に密集させた。

そこに意識を取り戻した魔理沙がアリスの小指にスペルカードを放った。

 

「恋符「マスタースパーク」!!」

 

スペルカードはアリスの小指を貫通し、アリスをヤプールの支配から解放した。

 

「馬鹿なアアァァァ!?」

 

その一方で鬼女を操っていたマザロン人は、突然操れなくなったことに焦っていた。

これによってマザリュースも弱体化し、セブンとジャックに追い込まれていた。

 

「仕方あるまい!!」

 

その直後、セブンとジャックの後ろにマザロン人が現れた。

 

 

異次元人 マザロン人

 

 

「ジャック、こいつは私が相手する」

「わかりました、兄さん」

 

セブンとジャックはそれぞれマザロン人とマザリュースを相手に戦いを再開した。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「アリスちゃん!!」

「お母さん……?」

「無事でよかった!!」

 

魔理沙によって小指も治ったアリスを、神綺は優しく抱きしめた。

 

「ごめんね。私、何もできなかった」

「お母さん……」

「アリスちゃんが乗っ取られているってわかったのに、アリスちゃんが傷つくと思うと傷をつかないことを優先したっ……」

「お母さんは私のことを思って止めたんでしょ?ありがと」

「アリスちゃん……」

 

アリスが神綺の背中に手をまわしたところで、霊夢が声をかけた。

 

「あー、一応アリスさっきまで乗っ取られてたし、横にしたら?」

「確かにそうね。アリスちゃん歩ける?」

「歩けるよ」

 

神綺はアリスを布団のある部屋に連れて行った。

 

「ようやくこれでひと段落ね」

「まだ終わってないぞ?けどあっちも終わりそうだな」

 

魔理沙に言われて街の方を見た霊夢は、2人のウルトラマンが戦っているのが見えた。

 

 

    デュワ!!

 

 

    ヘェア!!

 

 

セブンとジャックはマザロン人とマザリュースを追い詰め、互いに戦っていたマザロン人とマザリュースをぶつけた。

 

満身創痍でフラフラな2体に向け、セブンのアイスラッガーとジャックのウルトラスパークが投げられた。

 

大ダメージが2体に入り、セブンとジャックがワイドショットとシネラマショットでトドメを刺した。

 

 

ドガアアァァァン!!

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

セブンとジャックは変身を解かずに話し始めた。

 

「セブン兄さん、無事だったんですね」

「ああ、私はこの魔界と呼ばれる場所で侵略者と戦っていた」

「ここにもヤツが!?」

「大丈夫だ。今のところは問題はない」

「ならよかった……」

 

ジャックは幻想郷での出来事を共有した。

 

「私のいる幻想郷と呼ばれるところはかなり広く、我々がヤプールを封印した湖がありました」

「なるほど、ではヤプールの監視はジャックに任せよう」

「また、一体化した少女の目を通してエースの存在を確認しました」

「エースも無事か」

「エースはベロクロンと戦っていました。そして私はキングクラブと戦いました」

「いずれも超獣……ヤプールが封印されたということもあってヤプールの配下が注視しているようだな」

「どうやらそのようです」

 

すると、セブンはこの魔界で感じる違和感を共有した。

 

「戦っているときに初めて思ったのだが、この魔界には宇宙人が求める力がある」

「そんなものが!?」

「ここにいる人々はその力を使って生活している。だが、この力に目を付けて侵略するには遅すぎないかと考えた」

「言われてみればそうですね……」

「ヤプールの配下か、もしくは別のヤプールの復活を目論む何者かが1枚噛んでいると確信している」

「それをヤプールの配下だと信じるしかありませんね」

「ジャック、お前のいるところはお前とエースに任せたぞ」

「はい!兄さんもご武運を!」

「うむ」

 

セブンとジャックは光に包まれ、一体化した少女の姿に戻った。

 

「夢子さん……ウルトラマンだったんですね」

「妖夢さんこそ……」

 

ここで初めて、夢子と妖夢は互いに変身者であることを理解した。

 

「私ではアリス様のいるところは守れません。頼みます」

「もちろんです。もとよりそのつもりです」

 

2人で神殿に帰ろうとしたとき、妖夢は膝から崩れた。

 

「……あれ?」

「足首を捻ってますね。背負うので捕まっていてください」

「すみません……」

 

左足首を捻って歩けなくなった妖夢を、夢子が背負って神殿まで向かった。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「あれ?妖夢?あんたここで何してんの?」

「言ってなかったか?アリスと来たんだ」

「あら、珍しい組み合わせ」

 

2人が戻ると、アリスが寝ている横で宴の用意がされていた。

 

「これって宴?」

「ええ、そうよ」

「なぜ?」

「ウルトラマンが3人以上いることがわかったからよ。全てをウルトラマンに任せるわけではないけど、力を貸してくれる存在が1つ増えただけでも大きいわ」

「なるほど?」

 

夢子が妖夢の足首を氷で冷やし、座布団に座らされた。

 

 

数時間後、アリスが起きてから宴が開かれた。

 

「3人もいるとはおもわなかったわね」

「もしかしたら何だが、まだ幻想郷にいるんじゃないか?」

「その根拠は?」

「広いから」

「単純ね……」

「は!?今何て言った!?」

 

霊夢と魔理沙が揉めるのを横目に、アリスと妖夢は体を休めながら少しずつ飲んでいた。

 

 

 

 

 

ちょうどその頃の旧地獄では、グランゴンが暴れる横でこいしが気絶していた。

 

 

ギャアアァァァ!!




ということで、セブンとジャックによる幻想郷での初共闘でした!

ちなみに原作はウルトラマンエース 第24話 真夜中の大変身です!

こんな共闘は時々書こうと思いますのでお楽しみに!
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