幻想郷とウルトラ兄弟   作:閉密洋

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ルナチクスを早めに出すことにしました。

あと長いです。


人里編 4話 また会おう綿月よ、月の妹よ

表の月、かつて「月の災害」ルナチクスが暴れたことで文明が滅亡した場所である。ただ、当時ここに住んでいた人たちは何もできなかったわけではなく、1体だけであったが倒していた。

そのルナチクスの5つの残骸が今、ヤプールの配下の宇宙仮面によって再生した。

 

 

ヴヴヴゥ˝ゥ˝ゥ˝ーーー!!

 

 

残骸それぞれが再生して5体となったルナチクスは地上へと向かおうとしていたが、宇宙仮面は裏の月に高い技術と資源があることに気づいた。

 

「ここを獲れば幻想郷を獲るのに有利となる!!」

 

宇宙仮面は当初の予定を変更してルナチクスを裏の月へ仕向け、その間の時間稼ぎとしてバキシムを幻想郷に投下した。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

幻想郷では、珍しく永遠亭にレミリアとフランドールが来ていた。

 

「珍しいですね」

「一応の血液検査よ。吸血鬼の血液から何かができるかもしれないじゃない」

「まあ、ないとはいえないわね」

 

対応を永琳がしている中、部屋の隅に座っていたうどんげが裏の月にルナチクスが攻めてきたことを傍受で知った。

 

「嘘でしょ!?アイツは倒されたって!?」

「うどんげ、どうかしたの?」

「お師匠様!!……いや、幻想郷には関係ないので大丈夫ですよ」

「……まさか、月で何かあったの?」

「「月の災害」が……裏の月を襲っているそうです」

「まさか!?「月の災害」は40年ほど前に滅ぼされたはずよ!?」

 

レミリアとフランドールが話についていけずにおいて行かれた時、空が割れてバキシムが落ちてきた。

 

 

一角超獣

 

 

バキシム

 

 

ギギキキーーーッ!!

 

 

「あれは!!」

「超獣!?」

 

パチュリーに教えてもらったのか、レミリアとフランドールは超獣の存在を知っていた。

 

「人里が危ないわ。行くわよ、フラン」

「はい!」

 

2人は人里へと飛び、一瞬遅れてうどんげも走った。

 

「お師匠様!私も行きます!」

「あ!ちょっ……!」

 

永琳の静止を振り切って人里へ全速力で走った。

 

「急げ!!」

 

 

 

物陰に隠れてうどんげが通り抜けたのを確認し、レミリアとフランドールは指輪が付いている手同士を重ねた。

 

「「ウルトラタッチ!!」」

 

 

 

うどんげが走る目の前、バキシムの進路を防ぐように銀色の戦士が降り立った。

 

「ウルトラマンエース!!」

 

 

トオォォア!!

 

 

エースはバキシムの炎攻撃を避け、人里から離れた方へ蹴り飛ばした。

 

 

ギギキキーーーッ!!

 

 

倒れたバキシムに追い打ちを仕掛けるが、殴られて距離を取った。

エースは突っ込んできたバキシムを投げ飛ばし、殴ったりしてバキシムを追い詰めていった。

 

 

そのとき、うどんげは迷いの竹林の入口で月の交信をさらに傍受していた。

 

「5体のうち1体を倒した!?けどその1体はどこへ!?」

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

エーススパークを放ち、バキシムにトドメを刺そうとしたときにどこからか飛んできたミサイルがエースに直撃した。

 

 

ヌウゥゥン!?

 

 

エースが吹っ飛ばされ、ミサイルを撃った何かがバキシムの隣に落ちてきた。

 

 

「そんな……嘘よ!!」

 

それを見たうどんげは絶望し、その場に座り込んでしまった。

落ちてきたものは、現在裏の月を攻めているルナチクスのうち1体だった。

 

 

満月超獣

 

 

ルナチクス

 

 

ヴヴヴゥ˝ゥ˝ゥ˝ーーー!!

 

 

エースが体を起こすうちにエーススパークの効果がなくなってバキシムの拘束が解け、バキシムとルナチクスが2体がかりでエースを追い込んだ。

 

 

ピーコーピーコーピーコーピーコー

 

 

その様子を冥界で見た妖夢は冥界から人里に飛び降りた。人里の人たちが妖夢に気づく前に落下中の妖夢の体が光り、ウルトラマンジャックとなってルナチクスに流星キックをお見舞いした。

 

 

ヘェア!!

 

 

ジャックがエースの手を取って体を起こすと、ジャックがエースにエネルギーを分け与えた。

 

「ジャック兄さん!!」

「エース、ここからは2人で行くぞ!!」

「はい!!」

 

ジャックはバキシムに、エースはルナチクスに走っていった。

 

 

ギギキキーーーッ!!

 

 

ヴヴヴゥ˝ゥ˝ゥ˝ーーー!!

 

 

2人が戦っている間に人里の人たちは命蓮寺に避難を終えた。

 

「あれは!!」

「霊夢が言っていたもう1人のウルトラマン!!」

 

エースのことは知っていたが、ジャックのことはあまり知らされていなかったために驚く人が多かった。

 

 

トオォォア!!

 

 

ヘェア!!

 

 

エースがメタリウム光線を放ち、ジャックがスペシウム光線を放って2体が爆発した。

 

 

ドガアアァァァン

 

 

ジャックが変身を解こうとしたとき、エースがジャックに話しかけた。

 

「ジャック兄さん、私は今から月へ行きます」

「月?何かあったのか?」

「永遠亭にいるうどんげという少女が伝えてくれました。「月の災害」が裏の月を襲っていると」

「「月の災害」だと!?」

「ええ。おそらくですが、私が倒したルナチクスは月から落ちてきたのでしょう」

「……エース、私も行こう」

「良いのですか?」

「ああ。未だ攻撃を受けているということは、ルナチクスが複数いることを示している。2人いて損はないだろう」

 

2人が飛ぼうと上を見上げたとき、2人の目線の高さまで永琳が飛んできた。

 

「待って!!」

 

「「!?」」

 

「もし月に行くなら、この子を連れて行くといいわ!!」

 

永琳の右手には掴まれたうどんげがいた。

 

「この子は裏の月をよく知っているの。いざという時に役に立つはずよ!!」

 

エースは左手をうどんげの下に差し出した。それを返事と受け取った永琳はうどんげをエースの左手に降ろした。

 

「うどんげ、裏の月のことを頼むわね」

「はい!お師匠様!」

 

2人のウルトラマンはうどんげを連れて月へ飛んだ。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

裏の月では、ルナチクスの攻撃に何とか耐えていた。

数刻前、裏の月の武器によってルナチクス1体を倒し、もう1体を吹き飛ばした。だが、それでもまだ3体のルナチクスが残っていた。そのルナチクスたちによって対抗できる武器が壊され、劣勢となっていた。

 

「くっ!!」

 

前線で戦っていた兵士の多くが倒れ、裏の月が誇る依姫も満身創痍で膝をついた。

 

 

ヴヴヴゥ˝ゥ˝ゥ˝ーーー!!

 

 

ルナチクスが3方向から依姫を囲い、赤い目からミサイルを放った。

 

(もう終わりだ……)

 

その瞬間、謎の3つの光が飛んできてミサイルを撃ち落とした。

 

「……何?」

 

依姫が上を向くと、謎の銀色の巨人がルナチクスを投げ飛ばしていた。

 

「え……?」

 

巨人はもう1人おり、槍のような武器でルナチクス2体を押し倒していた。

 

「味方なの……?」

 

直後、誰かに背負われて都まで運ばれた。特徴的な紫髪にウサギ耳が、依姫にかつて裏の月にいた兵士を思い出させた。

 

「まさか……うどんげ?」

「依姫様、静かにしていてください」

 

うどんげは依姫を降ろすと、傷の応急手当をした。

 

 

 

 

ヴヴヴゥ˝ゥ˝ゥ˝ーーー!!

 

 

エースとジャックはルナチクスが攻撃する暇を与えないほどの猛攻で、動きが遅くなったルナチクス2体をタイマーショットとシネラマショットで撃破した。

 

「やった!!」

 

うどんげがガッツポーズして依姫が笑顔になったとき、恐怖しか感じない声が響いた。

 

「おのれウルトラ兄弟!!わざわざ復活させたルナチクスを1体にまで減らすとは!!」

 

「……この声何?」

「気味が悪い……」

 

「だが!!倒すのに貴様らも時間をかけた!!ここは月の裏、貴様らにエネルギーを与えるものはない!!ここで散るがいい!!」

 

その言葉とともに、空間が割れて新たな超獣が投下された。

 

 

ヴヴアアァァァ!!

 

 

投下された超獣は、かつてエースを苦しめたブロッケンだった。

 

 

変身超獣

 

 

ブロッケン

 

 

エースとジャックは戦いを再開したが、すぐにカラータイマーが鳴り響いた。2人が先程猛攻をしたのはルナチクスに攻撃の隙を与えないという意図があったが、持久戦と化して多くのエネルギーを消費しないためという意図もあった。

 

 

ピーコーピーコーピーコーピーコー

 

 

ピコンピコンピコンピコン

 

 

エースはブロッケンの怪光線に苦しめられ、あっという間に地面を転がった。ジャックもルナチクスが吐く400℃の息をまともに受け、動きが止まったところをボコボコにされた。

何とか力を振り絞って2人が起き上がり、ブロッケンとルナチクスに構えた。

 

「エース!!合体光線だ!!」

「はい!!」

 

エースが上半身を左に捻ってメタリウム光線を放ち、それに合わせてジャックもスペシウム光線を放った。2つの光線はエースとジャックの目の前でぶつかり、より強大な光線となってルナチクスとブロッケンへ飛んだ。

 

「まずい!!」

 

宇宙仮面はこの攻撃でブロッケンとルナチクスが倒されると判断して異次元に転送した。

 

「だが、既にウルトラ兄弟はあの攻撃で力を使い果たしたはずだ!!ブロッケンとルナチクスを向かわせてあの技術と資源を奪ってやる!!」

 

 

 

宇宙仮面の読み通り、光線を放ったエースとジャックは力を使い果たして膝をついた。

 

「何とか……退けることはできたか………」

 

エースは完全にうつ伏せに倒れ、光の粒子となって散った。一瞬遅れてジャックも膝で立ち、肩で息をした姿のまま散った。

 

「ウルトラマン……!!」

 

うどんげが初めて見るウルトラマンの敗北に呆然としていると、うどんげの数10m先に光が集まって妖夢、レミリア、フランドールが現れた。だが、現れた時点で倒れて傷だらけだった。

 

「妖夢!?レミリアとフランドールも……どうして!?」

 

うどんげは困惑しつつも、依姫も含めた4人を都まで連れて行った。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「依姫、あの者たちを救ったけど何を考えているの?」

「別に何もないわよ。ただ目の前に救える人がいれば救うだけよ」

 

豊姫は依姫にうどんげが連れて来た3人を助けた判断に少し疑問を持っていた。

 

「ましてや、そのうち2人は以前この都に攻めてきた吸血鬼よ?」

「いいじゃない。うどんげが私を助けてくれたお礼よ」

 

今、3人は裏の月が誇る科学力によりほとんど回復している。

 

「それにしても、月の災害と戦っていたあの巨人たちは一体……?」

「私を助けたから味方であることは間違いないわ」

 

豊姫と依姫が話していると、裏の月全体に謎の声が響いた。

 

 

「この街の住民ども!!ここで死ぬか、大人しく明け渡すか選べ!!1時間後に返答を聞く!!それまでによく考えておけ!!」

 

 

「この声はさっきあの巨人が戦っているときに聞いたことがある……!!」

「この声は何を言ってるんだ!?」

「ただ、さっきの月の災害を超えるような怪物だと勝てる気がしない。十分考えるべきだわ」

 

この声はうどんげたちにも聞こえていた。

 

 

 

「この都を奪うつもりなのか」

「非効率ね。さっさと行けばいいのに」

「どうすれば……」

 

今、4人は牢屋に入れられている。治療を受けてある程度回復した後に、侵入者だということで入れられた。

 

「どっちにしろ、私たちが行動するのは1時間後ね」

「お姉様が言うならそうするわ!」

 

4人はとりあえず裏の月の人たちの返答を待つことにした。

 

 

 

1時間後、謎の声が再度響いた。

 

「さて、答えは出たか?」

 

「……私たちはここをどかないわ!!あなたには渡さない!!」

 

豊姫の一言に都の人たちが賛同した。

 

「そうか、ならば死ね!!」

 

その言葉と共にルナチクスとブロッケンが都の近くに落とされた。

 

「行くわよ!!」

 

「「オオーーーッ!!」」

 

 

 

依姫が指揮する軍はブロッケンの前に数分ともたなかった。

 

「これで終わりだ!!」

 

ブロッケンが手の目から光線を出そうとしたとき、何かが当たってブロッケンが吹っ飛んだ。

 

 

ヴヴアアァァァ!!

 

 

トオォォア!!

 

 

「あれは……!!」

 

ブロッケンに当たったのはエースだった。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「戦う決断をしたのか……」

「あれと戦うなんて、今の裏の月じゃ死を選ぶものよ」

「けど、ここで止めないと絶対幻想郷に来るはず」

「なら選択は1つしかないわよね?」

 

妖夢、レミリアは2人で話していた。それについていけていないうどんげとフランドールもいた。

 

「必殺「ハートブレイク」!!」

 

すると突然、レミリアが赤い槍で牢屋を破壊してフランドールを連れて牢屋から怪獣のいる方に飛んでいった。一瞬遅れて妖夢も飛んで行った。

 

「あっ……」

 

飛んでいた3人はいつの間にかジャックとエースに変わってブロッケンを吹っ飛ばした。

 

「あの3人……ウルトラマンだったんだ……」

 

呆然としていたうどんげはあることを思いついて走り始めた。うどんげの記憶の中にある、かつて自分が狙撃手だった武器のある場所を目指して……

 

 

 

エースとジャックは攻撃を避けながら着実にパンチや蹴りをしていった。だが、エースとジャックがかつて地球を守っていたときよりも強くなったようにブロッケンも強化されており、エースのウルトラギロチンを身体能力だけで避けた。

 

「何っ!?」

「エース!!交代だ!!」

「はい!!」

 

ジャックは一瞬気を取られて隙を作ってしまったエースに代わり、ブロッケンに向かっていった。

 

 

ヘェア!!

 

 

ウルトラショットをすれば怪光線に阻まれ、肉弾戦を仕掛ければ投げ飛ばされたりとかなりの苦戦を強いられた。

戦いの中、ジャックは月の都の方に現れたこちらを向く大砲のような武器に気づいた。

 

「よし、一か八かだ!」

 

ジャックはブレスレットを数えきれないほどの無数の鏡に変え、全てを同時にウルトラ念力で操るという超人ぶりを見せた。その武器からレーザーが照射されるとそのレーザーは鏡に当たって反射し、ジャックの技術によって4つに増えた。このレーザーはブロッケンの後ろの触手と手の目を的確に破壊した。

 

 

ヴヴアアァァァ!!

 

 

「エース!畳みかけるぞ!」

「はい!兄さん!」

 

ジャックは弱体化したブロッケンを追い詰め、ウルトラスラッシュで切断した。同じタイミングでエースもバーチカルギロチンを放ってルナチクスを真っ二つにした。

 

 

ドガアアァァァン

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

豊姫はエースとジャックが戦っている間に依姫を避難させた。

 

「また助けられたわね……」

「あの巨人たちは本当に何者なんだ……?」

 

すると、起動しないはずのレーザーが起動し始めた。

 

「え?」

「あれは前の狙撃手のレイセンしか動かせないはず……」

 

そこで、勝手に裏の月に戻って来ていたうどんげが勝手に起動したのだと気づいた。

 

「これは……止めるべきではないと思う」

「私も思う」

 

2人はあのルナチクスとブロッケンをうどんげとウルトラマンに任せることにした。

するとうどんけがレーザーを照射したことで形勢が逆転し、そのままエースとジャックが2体を撃破した。その爆破の光でエースの姿がはっきりと見えた瞬間、豊姫はその容姿であることを思い出した。

 

「思い出した!!」

「あの巨人を見たことがあるのですか!?」

「少し前、表の月が騒がしいことがあったでしょう?」

「そういえばあったわね」

「そのときに見たのよ」

 

表の月で異常を検知して豊姫がすぐさま偵察に向かったことがあった。そのとき、豊姫はウルトラ兄弟とUキラーザウルスの戦闘を見ていたのだ。

 

「あの巨人たちは私たちのことは知らなかったはずよ。でも、あそこで巨人たちが戦って別の場所に行かなければここが危なかった」

「そうだったんだ……」

 

豊姫は戦闘を終えた2人の目線まで飛んだ。

 

「裏の月のために戦っていただきありがとうございます!!」

 

エースとジャックは豊姫の方を向いて頷き、エースが豊姫に言った。

 

『機会があればまた会おう』

「!?」

 

豊姫はそれに笑顔で答えた。すると、2人はそのまま光として消滅していった。

 

 

 

都の郊外、そこに妖夢、レミリア、フランドールは降り立った。

 

「改めて、ウルトラマンジャックの変身者の魂魄妖夢です」

「私はウルトラマンエースの変身者の1人のレミリア・スカーレットよ。こっちは妹で同じく変身者のフランドール・スカーレット」

 

3人は互いに変身者であることを共有した。そこにレーザーを撃ったうどんげも来た。

 

「うどんげさん!?どうしてここに!?」

「私がレーザーを撃ったのよ。それがこの塔にあるの」

 

うどんげが指をさした先には大き目の塔があった。

 

「ここにあるんだ……」

「貴方たち!」

 

「「「「!!?」」」」

 

4人の目の前に豊姫が現れた。

 

「見てたわ。貴方たちがあの巨人だったのね」

「見てた……?」

「あの光が貴方たちになるのを見たわ。だからお礼がしたいの」

「お礼?」

「貴方たちは2度もこの裏の月を助けてくれた。それ相応の恩返しをしたいの」

 

豊姫がそう言うと、レミリアがある提案を要求した。

 

「私たちをちゃんと幻想郷に送ってくれるかしら?」

「わかったわ。今すぐ送りましょうか?」

「私たち吸血鬼は以前この裏の月に攻め込んだわ。滞在しては不信感を抱く者も多いはず」

「じゃあ送るわね」

 

こうして4人は裏の月を楽しむ暇もなく幻想郷に帰った。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

幻想郷に帰ると空は暗かった。

妖夢は月からすぐに帰ってきたことを残念がっていた。

 

「楽しみたかったな……」

「なんか……ごめんな?」

「仕方ないわよ。行ったのがうどんげさんと私たちだったのが間違いよ」

 

そしてこの4人の間で妖夢、レミリア、フランドールがウルトラマンであることを秘密にすることを約束した。

 

「知られないと自由に動けるだろうし」

「あと知られたら面倒くさいのよ」

「なるほど?」

「とりあえず、朝になる前に帰りましょう」

 

こうして4人は解散し、それぞれの家に帰っていった。

 

 

 

「あら、早かったのね」

「お師匠様!」

 

うどんげは本を読んでいた永琳に声をかけた。

 

「ウルトラマンエースとウルトラマンジャックと一緒に戦ったんですよ!」

「ジャック?もう1人のウルトラマンの名前かしら?」

「そうです!」

 

うどんげは妖夢、レミリア、フランドールとの約束を守りながらルナチクスとブロッケンの話をした。

 

「そう……別の怪獣が現れたのね」

「そうなんですよ!」

 

うどんげの話を聞きながら、永琳は昔のことを思い出していた。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

まだ永琳が裏の月で暮らしていた頃、永琳には親友と呼ぶべき存在がいた。表の月に住んでいた南夕子である。永琳と夕子は、永琳が地上に住むようになってもテレパシーで近況報告をするぐらい仲が良かった。

 

「そっちはどう?」

『楽しくしてるわ。私は月の技術で不老になったの』

「え?そうなの?」

『不死はいけないけど、不老ならいいらしいのよ』

「ならこれからも私と話せるわね」

『ええ』

 

互いに楽しく過ごしていた2人だが、ある日突然表の月が月の災害の襲撃を受けた。

 

『永琳、月の災害が表の月を襲ってきたの!!』

「月の災害ですって!?」

『ええ、私は地上に逃げるわ!!』

「地上は月と違って厳しいわよ。覚悟あるの?」

『あるわ!!』

 

こうして夕子は地上に逃げて来た。このやりとりをした永琳のみ、夕子が死なずに地上にいることを知っていた。

 

「地上に来てどう?」

『今は看護師をしてるの』

「看護師?」

『医者の補助をすると言えばわかりやすいかしら』

「ああ、なるほどね」

 

ウルトラマンエースに変身するようになったと夕子が永琳に告げるのはそれから数年後だった。

 

「ウルトラマンエース?」

『ええ、人には言えないの。でも永琳ならいいかなって』

「いいの?私が告げ口するかもしれないのよ?」

『永琳はそんなことしないわ!』

「お人好しにもほどがあるわよ………」

 

それから数ヶ月、月の災害が地上に現れたということを報告された。

 

「月の災害が地上に!?」

『ええ、月の災害は私たちが戦っている相手が作り出したの。だから、私たちが倒すわ』

「無理はしないようにするのよ」

『わかったわ。あと、表の月の生き残りが冥王星にいるらしいわ。月の災害との戦いが終わればそこに行くつもりよ』

「ということはもうテレパシーが届かないのね」

『そうね、地球から冥王星まで遠すぎるもの』

「無事を祈ってるわ」

『ありがとう、行ってくるわね』

 

これが永琳と夕子の最後の会話だった。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「お師匠様!!聞いてますか!?」

「ああ、ごめんなさいね」

 

うどんげの声で回想から戻った永琳はうどんげの話を聞き、エースの油絵を見せた。

 

「え!?これ……」

「これは40年くらい前に私が書いたの」

「お師匠様が書いたんですか!?」

「ええ、そうよ」

 

永琳はかつて夕子から容姿を聞いて頑張って描いた油絵を飾った。

 

「エースはすぐにどこかへ行ってしまうかもしれないけど、それまで飾って拝めるくらいはいいでしょう?」

「そうですね!」

 

2人はこれから現れるかもしれない怪獣をウルトラマンが倒してくれることを願った。




ウルトラマンエース第28話「また会おう夕子よ、月の妹よ」を元に作りました。

バキシム・ルナチクス・ブロッケンという1話で3体出すのは初めてでした!

当初はバキシムとルナチクスだけだったけど、苦戦したやつ入れてみよ!

ということでブロッケンを入れました。

ちなみにですが、こういう場所別での戦闘の後で

映画を元にしたものを投稿する予定です!

次回もお楽しみに~!
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