ある日、紅魔館に手紙が届いた。
「日没後魔法の森にあるアリスの家に来い、文字からしてもアリスではないわね」
「誰だろ?」
「いかがなさいますか?」
「アリスが人質になっている可能性もあるわ。私とフランなら何があっても対処できるはずよ」
「かしこまりました」
「誰がこんなのを送ったのかしら………宇宙人じゃないわよね?」
レミリアは誰が送ったのか気になった。アリスが人質になっている?それとも私に恨みがある?頭を巡らせたが納得する考えが思いつかず、気づけば空が橙色に染まっていた。
◇ ◇ ◇
日没して辺りが暗くなる中、レミリアとフランドールは飛んで魔法の森へ向かった。
一体誰があの手紙を送ったのか、なぜアリスの家に呼び出したのか、目的が分からないままアリスの家に着くとそこには鈴仙と早苗がいた。
「あら、貴方たちもいたのね」
「永琳が呼ばれてたんだけど、代わりに私が来たんだ。呼んだのもアリスじゃないみたいだし」
「私は指名でしたね。何で私を呼んだのかはイマイチピンと来てないんですけど………」
アリスの家の前で待っていたが、呼び出した人が来ないためアリスの家周辺を探してみることにした。すると、家の裏手の方に何かが見えた。
「あそこ、何かない?」
「え?確かにあるわね。遠くて見えないけど」
4人で少しずつ進んでいくと、4人の顔色がどんどん青くなっていった。それは目の前に5つの十字架が立てられていたからだ。さらにその1つにアリスが磔にされていた。
「「「「っ!!?」」」」
見るからにアリスはぐったりして力が抜けており、気絶していた。
「アリスさん!!」
「逃げるよ!!私たちもあんな風になりかねない!!」
鈴仙の声で逃げようとしたが、突然木の上から何かが4人に向けて噴射された。
「っ!!」
「さ、寒い………」
「身体が、動かない………」
「冷たい………」
噴射されたのは超低温ガスだった。どの生物も寒くなれば動きが鈍くなる。4人を呼び出したものはこのことを知った上で使っていた。
(やはり罠だった!!)
レミリアは警戒が間違っていなかったことを後悔しつつ、周りの温度が急激に下がっていくのを感じた。
かなり長い間ガスを受け続け、4人の身体には軽く霜が降りていた。鈴仙と早苗は既に倒れ伏していたが、レミリアとフランドールは未だ四つん這いで耐えていた。
「………フラン、力を抜きなさい」
「姉さま、でも………」
「ここで抵抗しても手段がないわ。機を伺いなさい」
レミリアはそういうと地面に倒れた。それが見えたフランドールも倒れ、霜のサクサクという音を皮切りに辺りが静かになった。
すると驚くことに、4人は何かに引っ張られるように十字架に移動された。4人がそれぞれの十字架に触れると十字架の後ろにある筒から鎖が飛び出し、2重で首・右手首・左手首・足首の4か所を拘束して磔にした。
「かなりのエネルギーを持つ者を集めることができた!!出てこい!!エースキラー!!」
謎の声が響くと、地面から謎の人型が出てきた。人の形をしているものの身体的特徴は以て異なり、緑の目に金と赤の身体を持っている。さらに右手に先端が2つに分かれた奇妙な武器を手にしていた。
異次元超人
エースキラー
「兎耳の女のエネルギーをエースキラーに移せ!!」
その言葉と共に鈴仙の身体が光り出し、胸のあたりからエースキラーの胸に黄色い何かが移った。どうやらこれには激痛が伴うらしく、痛みで意識を取り戻した鈴仙が叫んだ。
「ああああああああ!!!」
エネルギーを移しきり、鈴仙が光らなくなると鈴仙は力が完全に抜けて意識を落とした。気絶したふりをしてその様子を見ていたレミリアとフランドールは敵が油断している今、逃げることを選択した。
『フラン、能力を使いなさい』
『わかった!!』
フランが能力で全員の十字架を破壊し、フランが鈴仙を、レミリアが早苗とアリスを抱えて逃げ出した。本来なら2人は天狗が飛ぶ速度と同速で移動することができるが、超低温ガスを喰らったことで速度が格段に落ちていた。このとき、
「仕方ない、巨大化して潰せ!!」
その言葉と共にエースキラーが大きくなり、レミリアとフランドールは3人をアリスの家に入ると暖炉の火を起こして3人を寝かせた。そのうち重症っぽいアリスと鈴仙を暖炉の近くに寝かせ、早苗はベッドに寝かせた。
「やるしかないわね」
「行きましょう!姉さま!」
2人は互いの手を合わせ、ウルトラマンエースへと変身した。
◇ ◇ ◇
トオォォア!!
ウルトラマンエースはエースキラーの前に現れた。
「姿を見せたな!!ウルトラマンエース!!」
エースはすぐにエースキラーに掴みかかり、アリスの家から離れるように移動させた。だが、突然エースキラーの指の先端からレーザーが出たことで飛んで回避した。
(どういうことだ!?以前はこんな技は使っていなかったはず!!)
エースは見たこともない技に困惑した。無理もない、先程エースキラーが吸収した鈴仙のエネルギーから弾幕を会得してしまったのだから。そして奇襲して捕えたアリスからも、既にエネルギーを吸収していた。
エースは弾幕が地面に当たらないように注意しながら避けるとウルトラスラッシュを放ち、念力で操ってエースキラーの背後から狙った。だが当たることはなく、不可視の弾幕がエースを撃ち落とした。
ヌウゥゥン!!
エースは魔法の森に墜落し、辺りを見渡すと4体に増えたエースキラーがいた。エースはウルトラアイを発動して本物を探ろうとしたが、4体のエースキラーは同時に弾幕を放った。弾幕の数はとても多く、エースでさえもよけることができなかった。次の弾幕は避けることができたものの、避けた先で弾幕が拡散したことで再度当たった。わずか1分に満たない戦闘にも関わらずエースのカラーダイマーは点滅して警鐘を鳴らしていた。
ピーコーピーコーピーコーピーコー
エースの動きが鈍くなったのを察したのか、どこからともなく糸が現れてエースを拘束した。4体いたエースキラーも1体に戻り、勝ち誇ったように武器を手にエースに近づいてきた。エースは転がることしかできず、転がることでエースキラーの武器を避け続けた。そして
トオォォア!!
エースはエースキラーを蹴り上げ、ウルトラギロチンを放った。エースキラーはそれに対抗して弾幕を指から放った。エースはそれを
エースキラーの動きが鈍り、エースはさらにパンチレーザーを叩き込んだ。エースキラーが数歩後ろによろめくと姿を消し、エースに2体に増えたと幻視を見せた。エースはどちらか1体に向けてウルトラネオバリヤーで弾幕を防ぎつつ、ホリゾンタルギロチンを放った。目の前のエースキラーに当てるはずだったギロチンは、エースが
さらに意識を取り戻した早苗が戦闘を目撃しており、アリスの家でエースが勝てるよう願った。それに呼応するように
ドガアアァァァン
エースキラーにスペースQが直撃し、爆音とともに爆散していった。エースから2人に戻ったが、2人はかなりの疲労を感じておりアリスの家で疲れて寝てしまった。無意識に全力以上の能力を使ってしまった早苗も寝ていた。
夜に爆音が鳴り響いたことで心配が勝ち、永琳、昨夜、諏訪子が迎えに来た。
「鈴仙!?大きな音が………」
「お嬢様!!フランドール様!!大きな音がして………」
「早苗!!大丈夫!?大きな音で起きて………」
ほぼ同じタイミングでアリスの家に着いて扉を開けると、5人が暖炉の近くで雑魚寝しているのを見た。
(鈴仙とアリスはベッドの上、レミリアとフランドールと早苗は床に毛布)
「もう、心配かけさせて………」
「無事で何よりですよ」
「心配して損したよ」
永琳が鈴仙に触れたとき、身体が過度に冷えていることに気づいた。
「っ!?」
脈も弱く、生きていることが奇跡と思える状況だった。永琳が5人を軽く触診すると、アリスと鈴仙の2人がかなり衰弱していることが分かった。他3人は過労ということもわかり、昨夜と諏訪子の手を借りながら永遠亭へ帰宅して強制入院させた。
「一体何があったの………?」
翌日、1番早く意識を取り戻した早苗によって詳細が語られた。
アリスの家の裏にアリスが磔にされていたこと
逃げようとしたら冷気を吹きかけられて気絶したこと
気づけばアリスの家におり、エースがエースキラーと戦っていたこと
エースが苦戦しており、勝利を願ったこと
その直後に自分も気絶したこと
それを聞いた永琳はアリスと鈴仙が低体温症ギリギリだった理由を察した。早苗の力が発動したならエースも勝ったはず、ならもう気負う心配はないと判断して全快まで入院をすることを告げた。
「ええーーっ!?し、信仰がぁ………」
「それぐらいで信仰はなくならないよ、早苗は安心して休みな」
「わかりました、諏訪子様………」
なおも残念がる早苗に、永琳と諏訪子は笑ってしまった。
ウルトラマンエース第27話「銀河に散った5つの星」の名前を使わせてもらいました!
調べててわかったんですが、エースキラーって声というか呻き声ないんですね。
昭和の戦いを見てみたらエースの声だけでシュールでした。
次にもご期待ください!