幻想郷とウルトラ兄弟   作:閉密洋

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旧地獄編 6話 怪獣殿下

旧地獄、とある人影を見たと報告が入った。

 

「こいし、お願いできる?」

「任せて!」

 

その人影を探るべく、こいしが人影について調査することになった。

 

 

目撃した妖怪がかなり多く、目撃した場所や時間帯を調べれば次に現れそうな場所と時間を特定することができた。

 

「私の考えが正しければここに現れるはず………」

 

こいしがその近くで潜んでいると、案の定人影が現れた。今まで数多くの妖怪たちに見られていたのにも関わらず、人影は焦っているのか周りの警戒を怠っていた。

 

「表象「弾幕のパラノイア」!!」

「っ!!?」

 

弾幕を放って気絶させようとしたが、ギリギリで気づかれて避けられた。こいしは走って逃げていく人影を追いかけた。こいしは人影に注意するあまり、その場に置いていったカプセルに気づかなかった。

 

 

 ☆ ☆ ☆

 

 

「ああ!また見失った!」

 

以前と同じことにならないように弾幕を撃ちながら追いかけたが、また()()()()()()姿を消した。

何か手がかりがないか待っていた場所まで戻ると、手のひらサイズのカプセルがあることに気づいた。

 

「何これ?カプセル?」

 

こいしは床に置かれていたカプセルをしゃがんで観察していた。カプセルの中に何かが入っていることに気づき、ふと手を伸ばして手に取ろうとした瞬間カプセルが輝いた。

 

「まぶしっ!!?」

 

まさか光るとは思ってもみず、こいしは前が見えなくなったまま走った。幸いにも走った経路はその場から最も早く逃げることができる経路だった。

視界が戻って見えるようになったこいしが見たのは、三日月を横に倒したような角を持つ恐竜のような怪獣だった。

 

 

ギャァァアアア!!

 

 

古代怪獣

 

 

ゴモラ

 

 

現れた場所に家が多く、少なくとも十軒以上が被害に遭うことが確定した。

それでも被害を少なくするため、こいしはウルトラマンになった。

 

 

シュワ!!

 

 

ゴモラはウルトラマンを見つけるとウルトラマンに突進してきた。ウルトラマンはゴモラに真っ向から立ち向かい、何とか家の少ない方へ投げ飛ばすことができた。

 

 

ギャァァアアア!!

 

 

だが、ゴモラは図体に似合わない俊敏性を持っていた。ウルトラマンが転がせてもすぐに起き上がり、体勢を崩せばその隙を逃さずに攻撃へ転じてくる。さらには角でウルトラマンを吹っ飛ばす。ゴモラは全身を使ってウルトラマンと戦っていた。

 

 

ギャァァアアア!!

 

 

次第にウルトラマンが疲れたのか、カラータイマーが鳴ると同時に動きが鈍くなってきた。ゴモラはそんなウルトラマンを尻尾で左右に振ってから地面に掘り始めた。ウルトラマンは力を振るい、ゴモラの尻尾を掴んで引っ張り返した。

 

 

シュワ!!

 

 

だが先程の戦いの疲労もあり、徐々にゴモラが地面に隠れていった。

 

 

 ☆ ☆ ☆

 

 

ゴモラの上半身が隠れた頃、さとりは近くの避難誘導を終えた。さとりがいるところからウルトラマンとゴモラの戦闘が見えており、ウルトラマンが苦戦しているのが見えていた。

 

「こいし、待ってて!!」

 

既に避難を終えた場所でさとりはスパークレンスを掲げた。

 

 

テェア!!

 

 

さとりの身体は光に包まれ、ゴモラに衝突してティガとなった。

 

 

ギャァァアアア!!

 

 

ティガがぶつかったことでゴモラの力が一瞬緩み、ウルトラマンとティガが2人がかりでゴモラを引っこ抜いた。2対1となり、形勢は逆転したと思われたがゴモラはウルトラマン、パワータイプのティガと互角の戦いをし続けた。

 

 

シュワ!!

 

 

テェア!!

 

 

ゴモラの身体もティガの身体のように赤くなり、力が強くなって2人を押し返すほど形勢が変わった。

 

「おい、やばくねえか?」

「でもどうするの?私たちなんて………」

「よく見ろ。あのデカブツは尻尾の攻撃が半分くらいだ」

「確かに………」

「そこであの尻尾を私たちで切るんだ!」

「おお~~………ん?私たち?」

「ん?やんねえのか?」

「や、やるわよ!」

 

やる気な勇儀に任せようとしていた空はしれっと入らされていることに驚きつつも、前を向いた。

2人は戦闘場所へ近づき、物陰から機会を伺った。

 

「まだ……まだ………」

 

ゴモラが前と後ろでウルトラマンたちを対応し始めると、空は勇儀を抱えながら飛んで近づいていった。かなり近づくと勇儀を放し、同時にスペルカードを唱えた。

 

「力業「大江山颪」!!」

「焔星「プラネタリーレボリューション」!!」

 

2つのスペルカードが同じ場所に直撃し、ゴモラの尻尾は千切れた。

 

 

ギャァァアアア!!

 

 

「やったぞ!!」

「さ、逃げましょ」

 

空は勇儀が落ちきる前に回収し、人里のある方へ戻ろうとした。だが、千切れた尻尾が蛇のようにのたうち回ったことで2人の頭上へ落下していた。

 

「核熱「ニュークリアフュージョン」!!」

 

咄嗟の判断で空は勇儀を落とし、スペルカードで尻尾を弾いた。

 

「おい!!何やってんだ!!」

「見りゃわかるでしょ!!尻尾を弾いたのよ!!」

 

大きな音と共に尻尾が未だ暴れる音が聞こえ、2人は顔を見合わせて静かにさせるために尻尾の元へ急いだ。

 

 

 ☆ ☆ ☆

 

 

尻尾を失くしたゴモラは一気に弱体化し、体力がなくなったところにティガが両腕を左右から上にあげて無絵の前に超高熱エネルギーを集めた。ティガがエネルギーを放出すると同時にウルトラマンも腕を縦に十字に組んだ。

 

 

ギャァァアアア!!

 

 

デラシウム光流とスペシウム光線をまともに食らい、ゴモラは爆散した。

 

 

ドガアアァァァン

 

 

 

一方、空と勇儀もようやく尻尾を落ち着かせた。

 

「な、なんなんだよこいつ………」

「動きすぎでしょ……トカゲの尻尾でもこんな長くないわよ………」

 

地面に座って息を切らす2人の横には、ピクリともしなくなった巨大な尻尾が転がっていた。

 

「………これどうするの?」

「あ?燐に運んで燃やしてもらったらいいじゃねーか?」

「ちょっと休憩させて………」

 

2人とも仰向けに転がり、勇儀も戦闘中ではないからと盃を置いた。

 

「そういや、最近こういうの多くなったよな」

「え?」

「デカいやつ。急に出てきたと思ったら毎日のように現れる。地上でもそうだ、異変はこの旧地獄だけじゃない、この幻想郷全体に起こってる」

「私のスペルカードも全く効いてないわ。効くような規模じゃ、周りへの被害も大きくなる」

「さとりも何も考えていない訳じゃない。デカいやつらが規格外すぎて、どんなに対策をしてもそれを遥かに超えてくるだけだ」

「完全に封じ込むことはできなくても、被害を少なくすることはできるはずよ」

 

2人で話していると、さとりとこいしが近づいてきた。

 

「勇儀と空?こんなところで何をしているの?」

「あれが暴れてたから沈めてたんだよ、今は休憩中だ」

 

勇儀は説明しながら尻尾を指さし、動けるようになってから空と2人で灼熱地獄跡へ運んだ。




初代ウルトラマン第26話・第27話「怪獣殿下」を原作として書かせていただきました。

2人同時に相手する描写って難しいですね。
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