夜になり、レミリアはフランドールを連れて散歩をしていた。長い間地下にいたフランドールに外の世界を慣れさせるためだったが、意図せずして湖で行われていることを2人で見ることになった。
「あれは一体?」
「巨人?」
湖の中心で行われていたことや、夜だったこともあって2人は黄色の目に胸に光る青い宝石ということしか巨人の全貌をつかめていなかった。
巨人の両手から放出される黄色い光が円形をなして湖上に落下して何かをしていた。レミリアは紅魔館に害になることであればそれを妨害するつもりだったが、何をしているのかがわからないのに大丈夫だと感じていた。
胸の青い宝石が赤く点滅を始めて1分もたたずに、突如として巨人たちが吹っ飛んだ。そのときに発生した風を受けて、レミリアは自分が吸血鬼であることも忘れて咄嗟にフランドールを庇ってフランドールの頭を包んだ。
「フラン!!」
「姉さま?」
直後、眩しい光がレミリアとフランドールを包んだ。
◇ ◇ ◇
気が付くと、2人は謎の空間にいた。その空間は光が漂っている空間で、目の前に巨人がいた。その巨人は、図書館の外から流れてきた本に書かれてあった光の巨人の1人「ウルトラマンエース」という光の巨人にそっくりだった。
「あなたは、ウルトラマンですか?」
「我々のことを知っているのだな。私はウルトラマンエース。君たちは先程の戦いを見ていたのか?」
「ええ、見ていました」
「あの戦いで光のエネルギーのほとんどを使ってしまった。本来ならば人間態になるべきなのだが、なる力がない。君たちの力が必要だ」
「わかりました。ただ、1つだけ条件がございます」
「君たちに私は助けてもらう立場だ。できることなら何でも呑もう」
「もしこの幻想郷に脅威が及んだ際に、力を貸してくださいますか?」
「もちろんだ。君たちがウルトラマンを信じる心がある限り、ウルトラマンは君たちの味方だ」
エースと名乗ったウルトラマンが両手から光を放出すると、レミリアの右手の中指とフランドールの左手の中指に銀色の指輪が現れた。
「………指輪?」
「私にもある!姉さまとお揃いだ!」
「そのウルトラリングが光る時、私の大いなる力を知るだろう」
その言葉と共に視界が眩しくなった。
◇ ◇ ◇
気が付くと、レミリアとフランドールは紅魔館の門の目の前にいた。門の傍には、あの風が嘘かと思うほど紅美鈴がぐっすりと居眠りをしている。
「………夢?」
夢かと疑ったが、それぞれの中指で銀色の指輪が月の光を反射していた。
2人は太陽が昇る前に紅魔館の中に戻り、特徴的な形の指輪が光らないか眺めていた。
次回、ついに1話が始まります!