次の日・・・・・。
ギリギリギリギリギリ・・・。
耳にくる嫌な音でシオンは目を覚ます。
視線だけを動かすとリムがこちらを見ながら剣先を床で引き摺らせていた。
「その起こし方はないですわ・・・」
シオンはまたスッキリしない起き方でベッドから身を起こす。
起きたのを見たリムは剣をしまって、ドアを開ける。
「このやり方が一番手っ取り早いので」
「はあ・・・」
シオンは昨日と同じように、リムの後に続いた。
(なんか嫌だな・・・)
歩き進めながら、シオンはそう思った。
視線を感じるとどうも体が硬くなってしまう。
シオンは全く気にしないでコツコツと歩いているリムに小さな声で言った。
「俺、何か悪いことでもしました・・・?」
「いえ。詳しいことはエレオノーラ様からの説明を聞いてください」
リムは前を向きながらそう言った。
歩き進めていると目的の部屋に着いたのか、立派な扉の前でリムは足を止めた。
シオンはその後ろで大きな扉を見上げる。
リムは一歩前に出るとドアをノックした。
(叩き方が一回目と二回目で違う、何か合図なんだな・・・)
後ろから様子を見ていると、リムは少し張った声で言った。
「エレオノーラ様、リムアリーシャです。シオン様をお連れしました」
リムがそう言うと直ぐに扉の置くから声がした。
「うん、入れ」
リムは扉を開け、シオンも続いて部屋に入った。
部屋の中はシオンが予想していたより狭かったが、部屋にあるもの全てが豪華だった。
(外国の高官の部屋もこんな感じなのかな・・・・)
リムの後ろでぐるっと一周見渡した後、シオンは机に座っているエレンを見た。
何かの書類に、カリカリと音を立ててペンで紙に書いていた。
「もう終わるからな、少し待ってくれ」
「何時間でも待ちます」
エレンの言ったことに、リムが硬い口調で答える。
「だいじょぶだって、本の数行だ」
そう言ってペンで書いているエレンをリムとシオンは立って待った。
その間、シオンは視線をエレンの後ろに移した。
後ろの壁には違う色の旗のようなものが大きく飾られていた。
一つはエレンが持っている長剣と同じ形が写されていた。
(あれは前護衛の一人が掛けてたな。もう一つは・・・国旗とかか?)
片方に飾られている旗を見るが、シオンには国旗なのか他の何かなのかはわからない。
(多分国旗だろうな、それ以外わからん)
シオンはもう一度視線を長剣の旗の方へ移した。
よく見ると旗の下にエレンが帯刀していた長剣が掛けてあった。
(本当立派だな、俺の刀が折れそうだわ)
シオンは苦笑いをすると、視線をエレンに戻した。