ハイスペ男子のやり直し!   作:明太ご飯

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三話 高校生活の始まり

 

 

 

 

 

ㅤ遅刻さえしたものの、駅員さんから学校側に事情を説明してくれたとのことなので、怒られるおこはなく無事に入学式へと合流できた。

 

 

 

ㅤそしてあまりにも長い校長の話や生徒代表を挨拶などを無事に終え、今は教室で自己紹介の時間なのだが……

 

 

 

「花見咲です!1年間よろしくお願いします!よかったら仲良くしてください!」

 

 

 

ㅤいやなんかいるぅー!

 

 

 

ㅤな、なぜだ……まさか同じ高校を受験していたなんて。

 

ㅤもう基本的に会うことはないと思ったから逃げるようにして別れたのに……

 

 

 

ㅤそんなことを考えているうちに自分の番になっていたようで、隣の席の男に方を叩かれる。

 

 

 

「おい、次お前だぞ」

 

「あ!き、如月奏斗です!1年間よろしく!」

 

 

 

ㅤいきなりだったためか焦ってしまい若干声が裏返り、若干の笑いが起きる。

 

ㅤしかも無難すぎる自己紹介になっちまった……せっかく色々考えてきたのに!

 

 

 

「厄日か?…」

 

「何言ってんだお前」

 

 

 

ㅤそんなことを口に出すと隣の席の男がまた声をかけてくる。

 

ㅤ確か…犬神涼(イヌガミリョウ)だったか。

 

 

 

「なんだよ、なんか用か?」

 

「いや隣の席のやつがいきなり厄日か?…とか言い出したら普通気になるだろ」

 

 

 

ㅤ確かに一理あるな……だが実際に厄日かと疑いたくなるぐらいには今日の俺はついていない。

 

 

 

「いや……ただなぜ神は俺にこんな試練を与えるのかって考えてただけだよ」

 

「うわ隣の席のやつ厨二病かよ最悪だ」

 

「ちげぇよぶっとばすぞ」

 

 

 

ㅤやべ!前のくせで若干口が悪くなっちまった……。

 

ㅤ別に俺はコミニュケーションが極端に苦手な訳じゃないんだが、中学時代ろくにまともなコミニュケーション取ってこなかったからつい言葉が強くなっちゃうんだよな……。

 

 

 

「おー怖」

 

 

 

ㅤ特に気にしてないみたいだな、よかった……。

 

ㅤ隣の席のやつは友達第1号として最適だからな、仲が悪くなってしまうのは困る。

 

 

 

「でイケメンくんの名前なんだっけ?」

 

「こんだけ話して名前すら覚えてなかったのかよ……如月奏斗だよ。てかイケメンくんって呼び方二度とすんな」

 

「ごめんごめん、奏斗な」

 

「ちゃんと覚えとけよな。で、お前の名前はなんだっけ?」

 

 

 

ㅤ別に名前を覚えていない訳では無いが、俺の記憶した名前が合ってないかもしれないし、さっきのやり返しの意味も含めて覚えていないフリをする。

 

 

 

「おい!お前も覚えてないのかよ!犬神涼な、ちゃんと脳みそに刻んどけよー」

 

「わかったわかった」

 

 

 

ㅤ会話の内容こそくだらないものだが久しぶりに人とまともなコミニュケーションを取ると楽しいと感じる。

 

ㅤ思ったよりちゃんとテンポよく会話ができていると思うし、俺のやり直しは順調かもしれない……が。

 

 

 

「さっきからずっと見てきてんだよなぁ…」

 

「なんかいったか?」

 

「いや?なにも」

 

 

 

ㅤさっきからチラチラ俺の事を見ている……。

 

ㅤ俺の変わりように驚いているのだろう。

 

 

 

ㅤ花見咲。順調に進む俺のやり直しの中にいるイレギュラー……。

 

ㅤもし花見が中学時代を俺の事を高校内で吹聴すれば全てが終わってしまう。

 

ㅤだが花見で良かったと言うべきか……。彼女の性格的にそんなことはしなそうだし、今日の電車でのこともあるしな。さすがにあの花見が恩を仇で返すようなことはしないと思う、思うだけだが。

 

 

 

ㅤだが万が一の可能性もあるし、どこかで1度話をする必要があるかもな……こんな事になるならあそこでもう少し話しておくべきだったか?…

 

 

 

「はぁ……憂鬱だ……」

 

「だから何があったんだお前に」

 

「色々ありすぎたんだよ……」

 

 

 

ㅤ俺の高校生活、一体どうなってしまうのか……

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

花見咲side

 

 

 

 

ㅤ私の名前は花見咲。今年の春から高校生になったなんてことない女子高生。

 

ㅤアピールポイントは文武両道なところ、昔から努力を続けてきたし私の誇れるところだと思う……ってそんなことはどうでもよくて!!

 

 

 

ㅤ今話したいのは私の目線の先にいる男の子のことだ。

 

ㅤ如月奏斗。文武両道で顔立ちも整っているし、背も高い。

 

ㅤそれだけを聞くと完璧人間だと思うかもしれないけど、彼には致命的な欠点がある……。

 

ㅤそれはお世辞にも性格がいいとは言えないということ。

 

ㅤ中学時代同じクラスだったからわかるけど、いつも誰かを見下すような発言をしていた。

 

 

 

ㅤだからこそ驚いた。

 

ㅤ今日の朝、私は入学式に向かうために電車に乗っていたのだが、男の人におしりを触られた。

 

ㅤ最初こそ手が当たっちゃったのかな?ぐらいだったけど私が何も言わないのを見てか、途中からどんどんエスカレートしていった。

 

ㅤ大声を出そうかとも思ったけど、恐怖で声なんかでなかった。

 

ㅤこのまま電車から降りる時までこの地獄を耐え続けないといけないのかなって思ってたんだけど、運良く気づいた人が助けてくれた。

 

ㅤその人の顔を見て驚いた。だって如月君だったんだもん。

 

ㅤ人違いかとも思ったんだけど、感謝を伝えてる時に聞いてみたらやっぱり如月君だった。

 

ㅤでも何度考えてもこういう事をするような人じゃなかったから若干下心とかあるんじゃないかった疑ってた。今思い返せば助けてくれた人に思っていいことじゃなかったと思う。

 

ㅤ実際何もしてこなかったし……むしろ早く会話を切り上げたいみたいに見えた。

 

 

 

ㅤ何があったんだろうと思ったけど、特に考えないことにした。もう会うこともないと思ってたし……でもそしたらまさかの同じ高校っていうね……。

 

ㅤ向こうも知らなかったっぽい。私を見て若干表情が引き攣ってた気がするし……。

 

ㅤ朝のことはただのきまぐれってことも考えたんだけど、学校での如月君の振る舞いを見てるとそうとも思えないし…ほんとにどうしたんだろう。ㅤ

 

「まぁ……いっか!別に悪いことしてる訳じゃないんだし」

 

 

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