「僕さー、マリィと結婚しようと思ってるんだよね」 作:ヤンデレってよくない?
「ふふっ、ナタラシは凄かったなあ…」
ボクは配信が終わった後、部屋で彼のアーカイブを視聴していた。ボクと違って淡々とこなすその指使いがうらやましいな。
握手したときもすべすべしてたし、ナタラシはここを大切にしてるんだよね。
「ナタラシ、ナタラシ…もう少し配信者なんだから身バレには注意しないとダメなんだぞ?」
アーカイブを見る端では、ナタラシの家の位置情報が送られてくる。配信してたときから動いていなかったし、今の時間ならナタラシは寝ているはずだ。
「にしても初めてのオフ会かぁ…感慨深いなぁ…」
ナタラシ本人と会ったのは始めてで、彼と話したのは始めてだった。最近あまりナタラシがチャットを打ててないのも実はこの為だったんだろう。
今日やろうとしていた案件の配信の前に絡まれたのに、かっこよく助けてくれたナタラシ。持ってたポケモンがアーマーガアだったのは凄い驚いたし、もしかしたらとは思ってたけどね。
「ふふっ、驚くだろうな。ボクがこんなことしてるなんて知られちゃったら」
アステリオスに逐一配信をダウンロードしてから見てもらっているお陰で、彼のポケモンは誰も「切り抜き」だとは思っていないだろう。
「本当はボクの言葉もまちがってるんだからなぁ〜?」
今日生配信でコラボするなんて怖かったけど、ナタラシがチャットをあんまり見てもスルーしているので安心した。
お陰でボクが話していることを気づいてないだろう。
「う〜ん…ナタラシを炎上させるのはちょっと、ね…」
本当は回りくどくコラボとかしないで炎上させたほうがナタラシをより依存した感情で手に入れられるんだけどね。もともとナタラシはボクとの唯一のコラボ配信者として不満の種が中にあるのだ。それを踏まえて考えれば、ナタラシはもう炎上してもおかしくはない。
「う〜ん…なんでだろう?」
考えてみるとおかしなことだけど、そんなことよりナタラシ専用のASMRの反応だ。
「かわいかったなぁ…ふふ、こんな顔してたんだ…」
ボクが直接囁いたそれを聞いていた彼は体が動かなくなっていた。ふふん、ボクの最初のリスナーだったからこうかはばつぐんだっただろう?
「今度はナタラシおねーちゃんって呼んであげようかな?」
ナタラシは一応Vだからおねーちゃん呼びしてもおかしくはない。寧ろリアル3Dコラボでもすればナタラシとボクの関係が強固になるだろう。
「リスナーの皆の衆には話はついてあるからなぁ。あとはナタラシがボクに告白するだけだ」
本当はボクから告白したいけれど、それよりもナタラシから告白されたほうが嬉しいもん。
というより、配信者のリスナーだからなぁ…もしかしたらボクを汚しちゃいけないと思ってるのかもしれない。
「ナタラシが悪いんだぞ〜?」
ナタラシからのコメントは全部固定にしているし、切り抜きさんにもナタラシのコメントは必ず切り抜いてもらうようお願いしている。
アーカイブを見終わったので等身大に作ったナタラシの枕を胸にしまいつつ、ボクは眠ることにした。
「一番最初から支えてきてくれたリスナーと結婚…うん、少なくともメディアにとっては宣伝しやすい見出しになったんじゃないかな」
ナタラシは少なくともボク以外のチャンネルを登録しない筋金入りのリスナーだ。5年間、ボクのことだけを見てくれていたリスナーだ。
ボクは彼の写真だけしか集められなかった。話せることなんて1回もなかった。今日やっと話せたのも含めて嬉しかった。
本当は今日告白してもらったほうが嬉しかったけれど…推してるリスナーにファンって直接言われるのがこんなに嬉しいとは思わなかったよ。
「今度また会えたらいいなぁ…」
恋人に近い関係をいいふらしたのはいいものの結局そこからうじうじして進まなくなるナンジャモ概念
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