「僕さー、マリィと結婚しようと思ってるんだよね」 作:ヤンデレってよくない?
「はい、これで今日は大丈夫でしょう。次から着替えるときはこちらの写真を参考にやってくださいね」
「本当にごめんなさい…」
エリカさんに手伝ってもらって5分。もともとエリカさんが慣れているからなのか、もう袴を着せてもらっていた。
しかも次に一人で着替えられるように写真を撮りながら、だ。お見合い相手としてはこんなに尽くされるのは嬉しいけど、なんだかなあ。
「それで、お見合いはこの家でします?」
「別にいいですよ。エリカさんのお気に召すまま」
たぶんエリカさんはポケモンを出したときの影響まで考えているんだろうなぁ。
「それでは、この部屋でお見合いしましょう。家にポケモンは…」
「ああ、どうぞ。この家はポケモンの被害に耐えられるように設計しました。ゴーストタイプも潜入できないしバクオングを聞き取れない防犯対策をしてありますよ」
「それでは失礼します。おいで、皆」
優雅に投げられたボールから3体が出てくる。
「外で遊んできて」
『『『わーい!』』』
しっかりと意思疎通をとって3人を遊ばせているあたり、エリカさんはトレーナーとしても凄いようだ。…本当になんでお見合い相手に選ばれたのかな?
「これで2人きりで話せますね」
にっこりと笑ったエリカさん。
「あ、粗茶ですがどうぞ」
「これはどうもご丁寧に」
僕はとりあえずさっき叩き込んだ礼儀作法をもとにエリカさんをもてなす。
茶柱が立っているのはなんかいいよなあ。
「改めて…エリカと申します」
「ご丁寧にありがとうございます…ナタラシと申します。本日はよろしくお願いします」
わざわざと一礼して仕切り直すのも様式美ってのを重視するカントーらしい。
「先日は私の友人を助けていただきありがとうございます」
「いえいえ、あれは単なる偶然でした。たまたま気付いた僕がやっただけですよ」
エリカさんと出会ったときは往来に人が倒れていたからね。慌てて確認したらアナフィラキシーだったし、助かってよかったよ。
「いえいえ、そんな謙遜なさらずに…ところでご趣味はいったい何をしているのですか?」
「あ、今のところは旅行ですね。最近だとガラル地方に行ったんですけど、そこだとダイマックスやアーマーガアの配達もあって凄く移動がしやすくて」
「やっぱり旅行だと移動のしやすさは重要なんですか?」
「はい!それに、移動手段の確立がしてあるとその土地の文化や安全面の部分も知ることができるんです。それに興行も盛んなので家族で回っても楽しめたりするのでおすすめなんです…あ、すいません、夢中になりました…」
口に出してからしまったと気づく。お見合いで相手から振られただけでここまで話してしまうのは失礼ではないか、と。
そんな僕の心境とは裏腹に、エリカさんはこてんと首を傾げながらこちらに微笑みかける。
「どうしてですか?ナタラシさんの旅のお話はとっても興味深いですし、夢中になっているあなたを見れて幸せでしたよ」
うぐっ…なんか、エリカさんにこう言われると罪悪感がすごい。そんな僕を見かねてか、エリカさんも話をしてくれる。
「そうですね…私も香水の作成が趣味なんですよ。このブランドって聞いたことありますか?」
こちらに身を乗り出しながらエリカさんが挙げたのは僕でも知っている有名なブランドだった。
「ああ、知ってます。もしかしてエリカさんが立ち上げたりしたんですか…?」
「はい、そうです。私はジムリーダーとしての側面のほうがよく知られているんですけど、やっぱり好きなこともやっていたくて。そもそもジムはちょっと変わっていますし」
「そうなんですか?確かにわかりにくいところにありましたけど…」
「あそこって華道の道場なんですよ。ほら、師範代とか書いてありましたよね?」
「ええ?」
エリカさんに失礼だと思うけど、そんな資格を持っているとは思わなかった。
「凄いですね、そんな好きなことをやって仕事にできるなんて」
「褒めていただけてありがたい限りです。でも、やっぱり仕事として続けていくのは大変ですし…それにほら、いろいろとしがらみも多くなっていくんですよ。例えば今日みたいな、ね?」
「お見合い、ですか…」
「もちろん、今日は変な人ではないですから。できれば私をお嫁にもらってくれませんか?」
そう言い切ったエリカさんはこちらを見やってくる。正直、僕がマリィと会ってなかったら即座にはいと言えただろう。
しかし、答えることは決めている。
「すみません、僕はまだエリカさんのことも詳しくは知れてませんし、エリカさんも僕のことを詳しくは知らないと思います」
単に否定をすると相手を傷つけてしまうかもしれない。だからちょっと言葉を重ねる。
「だから、今日だけで決める必要はないと思います。僕以上のエリカさんにとってのいい人が見つかることがあると思いますし、僕だって心変わりがしないとは限りません」
きっぱりとは否定できないのはフィアに言われた欠点で、まだ治る様子は見られない。
「そう、ですか…ではこの場はお茶会、ということで終わりましょうか。折角なので手作りしてきました」
懐から出されたのは美味しそうなおまんじゅう。手作りなのに店のお菓子と言われても納得できる見た目だ。
「いただきます」
「はい、どうぞ」
エリカさんから手渡されたまんじゅうを一口で口の中にいれる。こしあんの控えめな甘さと柔らかな皮の相性がバツグンだ。
「ちゃんとお茶も飲んでくださいね?最近は窒息被害も多いですから」
「ありがとうございます」
ズズッとお茶を回して飲む。僅かな苦味が口の中に残り、またエリカさんのおまんじゅうが食べたくなる。が、その前に…
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めのまえが まっくらに なった。
てめえの罪(性癖)を数えろ
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マリィ(ツンデレ)
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エリカ(監禁排除)
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カトレア(崇拝依存)
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オカルトマニア(妄信狂拝)
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ナンジャモ(孤立誘導)
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その他()