あ、あとエルデンリング4周年おめでとうございます、ナイトレインDLC第二弾も待ってるぞ
──共に優しい世界を創り上げようじゃないか。
そう、あのお方は──ミケラ様は仰った、差別は無く、争いも無い、従って憎しみや格差等生まれる筈もなく、それ故に世界は優しい物になると、そして自らがそれを成し遂げると、そう仰った。
……随分と懐かしい夢を見た物だ、早くあの方の元へ向かわなくてはならない、しかしその為に様々な手順を踏まねばならない。
行方が分かってもその位置が分からない、向かい方が分からないのでは意味がない、先ずこれを最優先とする。
ミケラ様に忠誠を誓った騎士団は今や私だけとなった、一人ではこなせる事に限りがあるのでこちらも速やかに済ませたい、とはいえ誰でも良いわけでは無い、有象無象をかき集めても烏合にしかならない、必要なのは志を一つに出来る謂わば同志だ、可能であれば強者であると尚良い。
とはいえそんな都合の良い人間がこの狭間の地にそういるわけもない。
不遜にもミケラ様と同じデミゴッドの位を設けられたゴドリックなんぞの勢力には端から期待していない、各地の褪せ人を狩りその肉を接ぐ等醜悪極まりないしそんな事に加担している奴の配下も同罪だ、とても同志になれる存在では無い。
そういう意味では冒涜極まるライカードも同罪だが、奴は自らの冒涜によってその配下の殆どが露散したと聞く、今や奴に心酔する酔狂者ばかりだ引き抜くのは難しいか……王の座に迫ったというベルナールは同志として申し分なかったのだがな。
魔術女王レナラに忠誠を誓ったカーリアの騎士も引き抜けないだろう、尤も此方は数がもう片手で数えれる程度しかいないという意味だが、カッコウは論外。
祝福王や赤獅子に忠誠を誓った騎士達も不可能だな、彼等の忠誠心は不動だから主人以外の命を聞く様な事はないだろう、これも一重に主君の人望故だ、私としても引き抜く様な真似はしたくない。
血の君主と呼ばれる者の配下はそもそも血に狂った者達の集まり且つ本拠地が不明だしマレニア様配下の騎士達は流石に申し訳なさが勝るのでこの二つの勢力は考慮しない。
そうなると何処の勢力にも所属せず、同じ志を持ちその上での実力者となる人物を探す事になるのだが……居るのか?そんな奴。
当てがあるとするなら各地に散る褪せ人だが……根気強く探すしかあるまい、先に上げたベルナールや竜槍のヴァイクの様な傑物もいるかもしれないからな。
──そういえばケイリッドの赤獅子城にてラダーン将軍を弔う為の戦祭りが開かれる噂を聞いた、最強のデミゴッドに挑む祭りだ、各地から実力者が集っても何ら不自然ではない、祭りそのものに興味はないが向かうだけ向かっても良いかもしれない。
ケイリッドに向かう道中奇妙な噂を聞いた、何でも黄金の王子が蘇ったとか生まれ変わったとか。
狭間の地に於ける黄金の王子となれば一人しか居らずそれは先ず間違いなく始まりのデミゴッド“黄金のゴッドウィン”に於いて他ならない、しかしゴッドウィンは遥か昔に死んで久しい、それが原因で破砕戦争が起きたのだから先ず本人ではないのだろう、恐らく他人の空似なのだろうが……確認しておく必要がある、可能であれば是非とも同志として迎え入れたい所だ。
ケイリッドに着いた、随分歩かされた物だが取り敢えずの目的地である赤獅子城に無事到着した事に安堵する、道すがらの焼けた教会から褪せ人喰いが現れた時は流石に驚いたがどうやら本体ではないらしく難なく追い払ってやった。
その後道に沿って歩いていくと身体の節々から腐敗が進行している飛竜が遠目から確認できた、確か名前はエグズキス──だったか?狭間の地の竜餐文化、その復讐者たる竜は大竜餐教会の道の真ん中でまるで自身の縄張りの様に、そして門番のように静かにそこに在った、生憎私は竜餐に興味がないので無視させて頂くが竜の力に心を奪われた者は果たしてミケラ様の御力で救えるのだろうか……。
話が逸れたな、赤獅子城の城主ラダーン将軍は向こうに見える砂丘を彷徨い歩いている、そんな彼を葬り弔うのが今回の戦祭りなのだが嘗て魔女狩りの異名で名を馳せたジェーレン殿が言うには黄金の褪せ人がラダーン将軍と一対一でやり合うとの事だ。
私は即座にその人物が噂の黄金の王子と確信した、よもや褪せ人だったとは、時間を潰してくると言っていたらしいのですぐに会うとはいかなかった、しかし出向いた先ですぐに当たりを引けたのは幸運だった、狭間の地は広いからな。
暫く時間が過ぎた後続々と人が集まってきた、その中には大角のトラゴスや狂血の翁と言ったこの狭間の地有数の猛者の姿が散見された、最後に赤髪で隻腕の女の姿が目に止まった、如何も歩き方が覚束なく少し小突けば倒れてしまいそうな程弱々しい雰囲気を感じ取った。
そう、弱々しい──それが私の率直な感想だ、しかしながら私は彼女から目を離せずにいた、自分でも自分がおかしいと思っているのだがあの女からマレニア様の気配がするのだ、以前に御本人とであった事があるので先ず間違いはない。
気になった私は彼女に声を掛けようとしたのだがその女の姿に近寄る丸い鎧の男……確かライオネルとか言ったか、大凡気弱な女に見えたのだろう──実際合ってるが──兎に角下賤な思惑を持って接近していると言うのは容易に見て取れた、流石に見過ごす訳にもいかないので救助に回ろうと思ったのだが私が動くより一瞬早く彼女が動いた、手持ちのシャムシールを素早く振るってあの堅牢な鎧の隙間に刃を忍ばせていた。
あまりの早業に男の方も、そして私自身も動きを止めてしまっていた、尤も私はその動きに魅入られてしまったからだが。
「すまない、身の危険を感じたのでつい刃を向けてしまった、怪我はないだろうか?」
男は気まずそうにしながら後退りして何処か行ってしまったが最早如何でも良い、私は目の前の女から目を離せないでいた、あの一瞬、剣を振るったほんの一瞬だが、確かに私は目の前の女からマレニア様と同じ気配を感じた、あの剣神とさえ謳われたあのお方と同様の気配を。
その衝動に駆られる様に私は目の前の女に声を掛けた、如何やら彼女はミリセントというらしく腐れ病に侵されていた身という、腐れ病と聞いてあの衰弱しきった立ち姿に納得がいった、同時に湧き上がるのは何故今は動けているのかという疑問、それに応える様に彼女は続け様に言った、黄金の長髪を持つ男が収める針を持ってきてくれたと。
黄金の褪せ人──またしてもその人物が挙がった、如何やらミリセントもその人物名を聞いていないらしい、先程のジェーレン殿も件の人物の名を聞いていなかったらしく彼も同様ににその人物を黄金の褪せ人と呼んでいた。
そして少しばかり時間を置いた後、遂にその人物が現れた。
「う、お、おぉ……!」
そう、声を出したのは誰だったか、その姿を見てそんな声を出したくなるのも分かる。
今回の戦祭り、狭間の地各地から歴戦の猛者が集まった、当然赤獅子軍も含めても今この場は最も戦力が整った場であると言える。
しかし、断言しても良い、この場にいる誰もが──否、誰であってもこの男には勝てない、そう認識させたのだ、誓って述べるが彼自身が特別な何かをした訳じゃない、ただそこに立って、その場に在るだけ……ただそれだけだそれだけなのに彼は自身の戦力を私達に知らしめたのだ。
後何故か赤獅子軍は彼の姿を見て若干震えていた、何かされたのだろうか。*1
兎に角私は彼の素性を探る為に一つ声を掛ける事にした。
「君が今噂になっている黄金の褪せ人か、会えて嬉しいよ、私の名はレダという、よろしく頼む」
「どう噂になってるかは興味ないがよろしく、俺の事は自由に呼べ、黄金なり褪せ人なりな」
「自由に……?君自身の名はないのか?」
「知らん、気がついたら洞窟の中だったんでな、名前も身分も知らんよ、俺の姿はゴッドウィンとかいう奴に似てるらしいが迷惑なもんだ、人違いだっていうのに」
思っていた通り彼はゴッドウィンの生まれ変わりの類ではない、ないがそれよりも聞き捨てならない事を聞いた、
そんな人間が居るのか、忌み角の子、しろがね人ですら身分と名前がある、なのにこの男はさも当然の様に自分の素性を知らないと言った、言うなればそれは自分を証明する何かを持ち得ないという他にならない、だが彼はその事について何一つ気負っていない、それが当然の様に振る舞っている、自然体のままだ。
「んじゃ、そろそろ戦の時間だ、行ってくる」
そう言って彼はジェーレン殿から説明をされた後に城壁を足場に跳躍し砂丘に向かって行った。
そこからの彼等の攻防は凄まじかった、ラダーン将軍の開幕の矢を難なく弾きそのまま第二射の雨を思わせる降射と第三射の射撃を身一つで躱してみせ返しに飛来した矢を投げ返してみせたのだ。
続いての二刀流と斧槍の攻防、正直目で追うのが精一杯な所だった、幾度の打ち合いの後ラダーン将軍が重力を発生させ黄金の褪せ人を引き寄せそれを万力の力で崖へ打ち飛ばした。
そう思わざるを得なかった、しかし飛ばされた彼は崖穴を崩落させその瓦礫で攻撃、然る後に岩の影を縫う様に接近してラダーン将軍の巨体を吹き飛ばしてみせた、小さな身体の者が自身より大きな存在を圧倒する、そんな絵に描いたような出来事が実際に目の前で起きていた。
強い、強すぎる、彼は何処までも強すぎる、彼が同志になってくれればこれ以上の物は無い、しかし彼は褪せ人だ、いずれは王になる為にミケラ様と相対するのだろう、その場合早めに危険な芽は取り除かねばならないのだが、今の私では彼に一太刀すら浴びせるのも叶わない、砂丘に躊躇なく飛び降りた彼、この場で立ち止まっている私、それがそのまま互いの実力の開きなのだ。
そんな事を考えている合間にラダーン将軍が上空へ飛び落下による大質量攻撃を仕掛けてきた対し黄金の褪せ人は此方側に跳躍し城壁を足場にして跳ね返った。
一瞬の出来事だった、二人が交差した瞬間果ての大地も海も青空すらも切られていたのだ、その後にラダーン将軍が倒れた事から黄金の褪せ人の攻撃によるものと判別出来る、凄まじい決闘だった、まず間違いなく歴史に語られるであろう一戦だったと言える。
だからこそ──故にだからこそあの末路は如何ともし難い、倒れ伏したラダーン将軍が起き上がったと思いきや先程よりも理性の無い雄叫びを上げ、周囲を朱く腐らせていく、直後戻ってきた彼が言うには何かしらの干渉を受けたとの事だが私にはそれがすぐに腐敗の神性による物とわかった。
そこからは正しく地獄だった、殺しても殺しても湧き出てくる蟲達に流石に嫌気がさす、しかもこいつらには恐怖という物がなくまた痛みで止まる事も無い、殺し殺されを繰り返し戦場には屍の山が積み重なり屍から流れた血が河の様に流れて行く、肉を斬り、貫く、時には叩き、穿つ、そして念入りに殺す為に焼殺する、日頃から奴等の対処をしていた赤獅子軍の手際は見事と言う他ない、しかし彼等も人間で戦い続ければ疲労も蓄積する、そこを縫う様に黄金の彼が連れていた赤い髪の少女が扱う祈祷によってなんとか持ち堪えているのが現状だ。
件の彼は突如現れた女王レナラと共に暴走したラダーン将軍の最期を弔いに向かった、何やら秘策があるらしい、すぐに決めてくるとも、此方としてもすぐに終わるのはありがたい、いつ誰が限界を迎えてもおかしくはなかったからだ、そして遂にその時が来た、ラダーン将軍が登って行った崖の方から凄まじい爆音が響いたと思ったらケイリッド全体を覆っていた禍々しい空気が消え去った、同時に蟲の大群も踵を返す様に散っていく、本来この様な真似をしでかした奴等を逃す道理もなく追撃を掛けるべきなのだが皆にはその体力も無い、かなりギリギリの戦いだったという訳だ。
その後彼はラダーン将軍が持っていた剣を墓標として赤獅子軍に返納し女王レナラと共にレアルカリアへと飛んでいった。
さて、見送りも済んだし戦祭りも終えた、私達は私達の旅を始めるとしよう、結局この戦祭りでの収穫は皆無、しかし得る物は確かにあった、それはあの黄金の彼の存在と旅の同行者であるミリセントの存在だ、あの場に残り勧誘をしても良かったのだが個人的には此方側の方が良さそうだと判断した、それにミリセントは一人でも旅をすると言っていたがその……物凄く心配だったから、面倒を見るついでに旅に同伴した。
原作との違い
・ミケサーは原作と同じメンバーではない、最終的に原作からのメンバーが入るが少なくともフレイヤとアンスバッハは居ない、代わりに埋め合わせが発生する。
因みにダンはもう加入済み。
・レダが若干優しいかも
疑心暗鬼なこの女がこんなに優しくするか?と言われたら、まぁ、はい。
ただミケラの魅了時のレダが多分本当のレダ、我々が知る方は裏切りに次ぐ裏切りで疑心暗鬼を極めた先の姿。
・ミリセントとレダの組み合わせ
まず無い、顔合わせも無い、そも互いに存在を認知してたかすら怪しい、しかし作者は面の良い女達を組み合わせたくなる生態をしている、ご理解頂きたい。
・レダ
今話の主人公、同志()を集める為に狭間の地を彷徨き始める、現状収穫はミリセント(未来にてネフェリ・ルーも確定している)
しかしミケサーのメンバー決定の意思はレダにはなく決定権はミケラにある、要はかなり徒労。
ミリセントに同行したのはマレニアの気配がしたのと、疑う事を知らぬ無垢な精神故のそれ、要はミリセントが心配になったから。
・ミリセント
既にこの時から剣聖の予感がある、今はまだ腐敗デバフと片手デバフがある為に全然弱い、しかしそれらが解消されたなら……?
・デミゴッド始め破片の君主達
基本的大ルーンに選ばれる奴ってのは一般人からしたら逆立ちしても勝てない存在、一番弱いとされるゴドリックですらそんじょそこらの人間は余裕で返り討ちに出来る、つまり他の奴が強すぎるだけ
それだけに王直前までいったベルナールやヴァイクをレダは高く評価している、因みに本編でレダがゴドリックやライカードをボロクソに言ってるが真意を知らないなら割と妥当な評価、ゴドリックに関しては覚醒した事知らないし。
・黄金野郎
出番なし、一応本作の主人公なんだがなコイツ