アクア「MEMちょのために高校を紹介したら彼女も着いてきた件」 作:ムテキング
閑話なので前話との繋がりはないですが、見ていない方はそちらから見てください。
なんか息抜きで須藤と池の設定考えてたら一話分の分量になったので初投稿です。
須藤と池は今後利用価値が高いと判断し、中間試験と今後の定期試験を乗り越えられるように勉強に誘うことにした。
須藤にはバスケで勝負を挑み、彼の夢に共感を見せる演技で仲間意識を持たせ、更にプロ選手になった後に海外で活躍するためには語学力が必要な事を説き、また暴力事件がどれだけマイナスになるかも考えさせ、意識改革を行うことになった。
池の方はもっと単純で、須藤も一緒だと言って、また、勉強が出来ればモテると説けば簡単に釣ることができた。
お調子者で馬鹿ではあるが、根はそこまで悪い奴ではない。流されやすいのは確かだが。
そして彼らとの勉強会が始まったのだが・・・当初、その道は遙かに困難に感じられた。
何しろ、池は中学レベルで躓き、須藤に至っては分数の割り算が理解できず、そのまま勉強を投げてしまっていたのだ。
「悪ぃな星野。面倒かけちまってよ」
「いや、こういうことは何事も基礎からしっかりやっていくのが大事だ。バスケだってそうだろう。中間の事も心配だが、先ずは一つずつ着実に積み上げていこう」
「おうよ、根性だけは負けねぇつもりだ。ついていくぜ、星野」
「そういやぁ健、この前海外のバスケ雑誌取り寄せて読んでたよな。英語出来ないのに意味わかんのか?」
英語の問題を解いてた池が、思い出したとばかりに須藤に問いかけた。
「うん? いや、英語は分かんねぇけどよ、バスケのことだったらなんとなく分かるからな。ほら、ドリブルとかダンクとか用語は大体同じだからな。綴りはなんとか辞書で引いて覚えたし、後はなんとなくこういう意味だろうって想像して読んでんだよ」
「ほう。須藤、もしかしてNBAの放送とかも見てるのか?」
「ああ、DVDとかもアメリカから取り寄せてるぜ。最近は密林とかで簡単に買えるから便利だよな。昔は苦労したって先輩に聞いたことあるぜ」
「向こうのDVDとかだと、当然英語音声だろう。それについてはどうなんだ」
「んー、そうだな。確かに最初は全然何言ってるか分からなかったぜ。だけどもう何年も見てるからな、大体なら理解できるようにはなってるぜ」
試しに俺はバスケットについて英語で話してやると、意訳ではあったが理解できていることが分かった。
もしかして、こいつは自分が興味があることなら無意識に勉強出来る奴なのでは?
英語だけじゃなく数学的なことだとどうだろう?
「じゃあ須藤、今が試合中だとする。点差は22点で残り時間は3分だ。攻撃手段はレイアップシュートで、今いる選手だと成功率は2回に1回だとする。相手が点差を守るために守備的になってるから、相手が攻撃しないとしたら、1回の攻撃何秒以内で攻めれば逆転できる?」
「相手の点が増えないんだったら15秒に1回打てば半分外れるとしても勝てるだろうな」
俺の問いに須藤は瞬時に返答してきた。
「ではもう少し複雑にいくぞ。点差は20点で残り時間は3分だが、今度はその残り時間中、相手は更に10点取ってくるだろう。そのため、こちらの攻撃時間は限られている。スリーポイントなら10秒、レイアップなら15秒はかかる。スリーポイントの選手なら30%で決めれて、レイアップシュートの選手ならさっきと同じく50%の成功率だ。お前ならどっちの選手にボールを集めさせる?」
「そりゃスリーポイントだろう? でもスリーポイントでも入っても15点から18点だ。もっと気張ってくれないと逆転は難しいだろうな」
確かにスリーポイントで決まるゴール数は5回から6回。つまり15点から18点なので、後12点から15点は取れないと逆転は無理だな。
だが、定期テストについてなら逆転の芽が出てきた。
その後、須藤に関しては各教科をバスケに関連付けて覚えさせることで、学力が向上していくことになった。
「池、お前の場合はどうだろうな。中学での勉強はどこで分からなくなったか覚えているか?」
「いやー、覚えてるも何も、親父にあっちこっち連れ回されてろくに学校行かなかったからな」
「連れ回されたって・・・(そういえばこいつの親は冒険家だったか?)」
「ああ、無人島とか山の中だとか。聞いてくれよ、うちの親父、酷ぇんだぜ。低空飛行だからって飛行機からパラシュート無しで突き落としてくるんだぜ。まぁ森や海だから死ぬことはないんだけどな。地図も持ち物も何も無いから毎回苦労したんだぜ」
池が現地に放り出されたら、先ずは武器作りから始めるらしい。
適当に石を砕いたりして打製石器武器を作って狩りをして、無人島なら迎えに来るまで耐久し、そうでなきゃその国の大使館を目指して帰宅するとのことだ。
そして、地学的な知識や生物学や植物学などを実体験で習得し、また現地の人と交流するために池本人ですら何語かすら分からない言語を多数習得していた。
後でみーちゃんにも確認させたが、かなり田舎の方言混じりな中国語も習得していた。
おかげで、理科と英語は抵抗なく習得出来たので、これまた勉強時間の短縮が見込めることになった。
やはり高度育成高等学校は綿密な調査を行って、Dクラスに特殊な人間を集めているのが確認できた一件であった。
ちなみに山内は、中間試験の事などすっかり忘れて毎日自室でモンハンをしていたそうだ。
「よっしゃ、今夜も一狩り行くぜ!」
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