アクア「MEMちょのために高校を紹介したら彼女も着いてきた件」   作:ムテキング

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夏休み突入記念で初投稿です。


狂気! 死を呼ぶ孤島

「ええ、あなたには是非ともこの機会に葛城君達の邪魔をして欲しいのです」

 

 

「・・・」

 

 

二組の人影が教室で人知れず密会をしている。

 

 

「はい、その為でしたらクラスポイントを下げて貰っても構いませんよ」

 

「・・・・・・」

 

「分かりました。報酬はそのように」

 

 

会話が終わり、夕日に照らされた教室を相対していた人影が去って行く。

 

 

「ふふ、これで葛城君も終わりですね」

 

「これで本当に良いの? 今なら引き返せるけど」

 

「ええ、これでチェックメイトです。それに安心してください。次の特別試験ではクラスポイントのマイナスは発生しませんから」

 

 

残された坂柳有栖は側近に言った。

 

 

「この坂柳有栖は4ヶ月待ったのです。葛城君達のような分別のない者共に私たちの理想を邪魔されてたまりません」

 

「それ、アニメの台詞でしょ」

 

「黙らっしゃい」

 

 

日々ガンダムに毒されていく坂柳有栖であった。

 

 

 

 

 

 

 

そして容赦なく入る場面転換&語り部変更

 

 

 

 

 

 

 

1学期が終わり、夏休み。

そしてバカンスの季節が始まった。

池もそうだが、クラスのほぼ全員が悲壮の覚悟で学校が用意した豪華客船に乗り込んでいく。

 

 

船に乗り込んで気付いたが、この船はレンタルしたわけじゃなく学校所有の船らしい。

これでも前世は医者だし、本物の豪華客船だって女を落とすために何度か乗ったことはある。

だからこそいくつか不自然な箇所が目につき、学校が購入してから豪華客船風に改造した船である事が分かった。

高額納税者として国民の血税で運営されている学校でこの散財は流石に辟易してしまう。

深掘れワンチャンで取り上げれないか今度鏑木さんに連絡取ってみるか。

とりあえず、幾つか証拠になりそうな写真は撮っておこう。

 

 

島へ着く間、つかの間の休息として過ごしたが、これから始まるサバイバルに向けての準備には余念が無かった。

会議室を借り切って篠原と池を中心に女性陣や体力自慢の男子が集まってサバイバル講義を行っていた。

7月まで定期的に時間を取って行ってきたが、最終確認という意味合いもある。

食用の野草の見分け方、キノコは絶対に取らないし触れることすらしない、イノシシが出た際の対処法、毒蛇に噛まれた際の応急処置などを再確認。

また、打製石器へと加工可能な形状の石、特に黒曜石の見つけ方や加工方法も勉強してきた。

 

 

それでもクラスの方針としては危険度が高いと判断したらリタイアも視野に入れている。

特に部活で活躍できる人は夏の大会直前にこんな所で怪我をしても損なだけだからだ。

勿論芸能部のメンバーは誰が反対しようが、リタイアさせるつもりだ。

それこそ何かあったら億単位の稼ぎが吹き飛ぶからな。

もしもの場合は学校相手の訴訟も辞さないと真嶋先生に相談したら顔面を真っ青にしていた。

 

 

『生徒の皆様にお知らせします。お時間がありましたら、是非デッキにお集まりください。間もなく島が見えて参ります。暫くの間、非常に“意義のある景色”をご覧頂けるでしょう』

 

 

艦内に流れた放送を聞いたDクラスメンバー(ただし、ホモ組と高円寺を除く)は来たかと一斉に顔を見合わせ、一斉に駆け足でデッキへと向かう。

 

 

「デッキ確保したぞ!」

 

 

須藤がいち早くデッキを確保して、持ち運んでいた三脚を展開する。

それに外村が望遠機能付きのバズーカカメラを取り付けていると、「おい邪魔だ、どけよ不良品ども」と怒声をあげ、見知らぬ男が外村を押しのけて来た。

外村は押された拍子に倒れ、そして三脚は取り付けられたカメラごとデッキから下へと転落し、海へと沈んでいった。

 

 

「テメェ何しやがる!」

 

 

倒れた外村を抱き起こしながら須藤が怒鳴りつけた。

しかしここで手を出さないだけ、須藤は成長しているな。

 

 

「お前らもこの学校の仕組みは理解しているだろう。ここは実力主義の学校だ。Dクラスに人権なんてない。不良品は不良品らしく大人しくしてろ。こっちはAクラス様なんだよ」

 

 

ご丁寧にも突き飛ばした下手人は自己紹介してくれた。

そいつの後ろにも生徒達が続いていて、その中にあかねの姿が確認できた。

彼女は端末を下手人に向けている。

うちのクラスの生徒を確認すると、やはり憤っている生徒も多いが、櫛田や松下が端末で録画しているようだ。

ならば、ここは引いて後で痛い目を見て貰う方が良いだろう。

 

 

「須藤、ここで揉めると時間の無駄だ、一旦引こう」

 

「おい、いいのかよ・・・ああ、そういうことか。分かったぜ」

 

 

須藤も櫛田達の動きで把握したのか、外村を抱き上げて(ここで佐倉がシャッターを連写)引いてくれた。

 

 

「予備のカメラを持ってきておいて良かったな。こっちはちゃんと島の様子を撮れてるぞ」

 

 

この騒ぎの中でも幸村が冷静に島の撮影と観察をしていてくれた。

 

 

この船は島の周りをかなりの速度で回っている。

見た限り、ペンションなどの宿泊施設は影も形もありはしない。

 

 

「やべぇなこの島」

 

 

池がポツリと呟いた。

確かに、島自体は小さいにも関わらず、高低差が激しいし、崖になっている箇所も存在する。

これは素人が夜間に出歩けば翌朝には死体で発見されそうだ。

俺も前世の最後を思い出させられてちょっと震えが来た。

 

 

そして何より異様なのは島に対して大きすぎる山の存在感である。

 

 

「標高200メートル以上はあるか、あの山。その割に島が小さすぎる。直径で800メートルぐらいか。何だあの坂、勾配30度以上ないか? ありゃ下手にこけたら、肉片になるまで転がり落ちるな。反対側は断崖絶壁になってるし、この俺でもこんな島見たことねーよ。人工島だろうが、作った奴頭イカれてんのか? いくらなんでも殺意高過ぎるだろう」

 

「なるべく山には近寄らない方が良いな。裾の方で安全な場所を確保した方が良いな」

 

 

池と幸村は冷静に分析しているが、その顔色は悪い。それほどに常識外れの光景が広がっている。

 

 

「凄く神秘的な光景だね・・・感動するなぁ。ねぇ、もうお腹いっぱいだから帰っていいかな? ねぇ、星野君もそう思わない?」

 

「俺も激しく同意したいが、参加自体は強制だ。これを辞退するとどんなペナルティが待ってるか分からんからな。安全には最大限配慮すると言っている以上、参加後にリタイアはさせて貰えるはずだ。試験内容次第では本気で全員速攻で船に戻るぞ」

 

 

流石の櫛田も笑顔を引き攣らせている。

 

 

『これより、当学校が所有する孤島に上陸いたします生徒達は30分後、全員ジャージに着替え、所定の鞄と荷物をしっかり確認した後、携帯を忘れず持ちデッキに集合してください。それ以外の私物は全て部屋に置いてくるようにお願いします。また暫くお手洗いに行けない可能性がありますので、きちんと済ませておいてください』

 

 

その放送を聞いた俺たちは、島の撮影を終えたカメラを回収し先ほどの会議室で一旦話し合うことにした。

その際、俺は再度Aクラスの方に視線をやるが、Aクラスのリーダーである特徴的なハゲがいるにも関わらずこちらへの謝罪はないようなので、これがAクラスの最終判断だと判断することにした。

 

 

「全員、あの島の様子を見たな。あの様子だと安全そうなのは、浜辺と山の裾にある洞窟、あと川辺でも裾野近くになるな。もしサバイバルの場合はそのどれかを拠点とする予定だ。だが、試験の内容的に危険度が高い場合、リタイアを考えている。俺たちの今のクラスポイントは中間ボーナスの48ポイントと暴力事件の100ポイントしか無い。マイナスがどれだけか次第だが、怪我をすれば程度によっては治療費で一人数万かかる場合があるからな」

 

 

相変わらずホモ部はここには来ていないので反対する者もなく、クラスの了解は得られた。そしてリタイアするときの手順などを取り決めてから、俺たちは解散し上陸準備をすることになった。




原作に載っていた標高230メートルの山に約0.5キロ平方メートルの面積って、なんか狭い割にやたら高い山で坂道ヤバくねってなりました。
ベースキャンプにしていた川辺などを平地で確保すると山が占める面積が更に狭くなってより急勾配になって殺意が感じられる島ができたのです。
どうしてこんなことに・・・筑波山だってもう少し緩やかだよ。


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