アクア「MEMちょのために高校を紹介したら彼女も着いてきた件」   作:ムテキング

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今日はクリスマスイブなのでいつも頑張っている一之瀬帆波さんへ素敵なクリスマスプレゼントをお届けするための初投稿です。
喜んでくれることを期待しましょう。


ロアナプラへようこそ

昼休み、図書館にて心との勉強会に使う参考書を探して本棚を見ていると、ふと隣にママの気配を感じた。

 

 

「ひよりか。そっちも参考書探しか」

 

「ええ、それもあります」

 

 

ひよりママは周りを気にするように声量を抑えていた。

 

 

「龍園君ですが、其方のガードが堅くて苦戦しているようです。なかなかの統率力ですね」

 

「情報漏洩やポイントでの買収に対しては気をつけてるからな」

 

 

基本的に試験の方針などについては口には出さず全てチャットで行うように注意喚起している。

カフェなどのオープンな席でもそのような話はせずに、行うなら自室か個室が借りられる場所で行うように徹底させている。

ポイントでの買収が一番恐いが、現在クラスポイントも少ないながらあるし、部活などで出費が必要な際は相談すればクラスの共有費から出せるようにしている。

それに部活で本当に必要な物なら学校側が負担すべき物であるので、真嶋先生を経由して学校側に請求もしてるしな。

金銭面で苦労はしないように配慮してある。

こんな状況で遊ぶ金が欲しくて情報を売るような馬鹿なら分かりやすいし、それ相応の対応をするまでだ。

そんなわけでホモ部には欺瞞情報以外は流れないようにしている。

あそこは馬鹿の巣窟だからな。

 

 

「だからこそ、大金を積んで漸く手に入れたテスト問題をみんなで必死にベーコンベーコン言いながら暗記していますよ」

 

「やっぱり売ったのか、あの馬鹿は。幾らだった?」

 

「50万ポイントですね。端末を持っていないようでしたので、船上試験で頂いた仮IDでのお渡しでしたが。勿論偽物だったら倍額にして返金してもらう契約になります。これで借金が返せるって喜んでましたよ、山内君」

 

「そして借金が100万に膨れ上がる訳か。綾小路の奴、可哀想に。ひよりは退学するなよ」

 

「ええ、龍園君も怪しがっていて、盲信せずに勉強会を開かせていますので、そこまで悲惨なことにはならないでしょう」

 

 

そして、ひよりはもう一度周囲をさりげなく確認してから更に声のトーンを落とす。

 

 

「あと、そちらのリーダーもどきについてですが、龍園君も少し怪しみだしています。今回の試験はまだ大丈夫でしょうが、騙せるとしても次回ぐらいが限界かと」

 

「やはりひよりには騙せないよな」

 

「これでも4月からの付き合いですからね」

 

「そのよしみで警告するが、今回の試験、退学者を出したくないなら英語はしっかり勉強させておけ、金八先生を追い込む気はまだないからな」

 

 

今回、あかねは一之瀬クラスから退学者を出すために英語に関してはかなり厳しめの内容だ。

何度も調整して漸く許可が下りたぐらいギリギリを攻めている。

もちろん他の教科も難しい内容にはなっている。

現代文と数学は坂柳と外村に頼み、二人での初めての共同作業になったので坂柳がノリノリで嫌らしく難しい内容を作り上げてくれた。

だがそれらは勉強していればなんとかボーダーは超えられるレベルだ。

だが、英語に関しては製作に200万ほど使って本気で作っている。

これで退学させられないと大赤字だな。

 

 

「ありがとうございます。龍園君にそれとなく伝えておきますね」

 

 

そういって、ひよりママは笑顔を向けてくれた。

笑ったひよりママは本当に可愛いな。ついお持ち帰りしたくなるが、ママを汚すなんてとんでもない。ママは処女受胎するのだってルビーも言ってた。『Yes!ママ、No!タッチ』の精神だ。

最近はルビーや有馬に会えないせいか前世の俺の影響が濃くなって性欲を持て余してしまう。今晩も心で発散させて貰うしかないか。あかねは何時でもウエルカムとか言っていたが、あいつに手を出すと後が恐いからな。卒業した後に有馬に刺されそうで・・・。それにあかねはゴムに穴とか開けそうだしな。それでしれっと「出来ちゃった」とか言い出すタイプだ。前世はそれで酷い目にあったからな、女から差し出すゴムには要注意だ。

それにしても若いって凄いよな。まさか一晩で半ダース消費するとか。しかも翌朝にはもう元気になってるんだぜ。

男子高校生は猿だと言われるが本当のことだな。

 

 

俺は欲望まみれのままママの隣にいるのが気恥ずかしくなり、別れを告げ寮へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

そして、ペーパーシャッフル試験当日が訪れる。

 

 

 

 

 

 

 

一之瀬帆波は今日までクラスを纏め、勉強会を実施してクラス全体の学力向上に励んできた。

その甲斐もあって、黒川クラスからの難解な問題を何とか解いていけていた。

非常に嫌らしい問題が多く、一之瀬でも70点も取れれば良い方だ。

総合点での勝ちは難しいだろうが、だがこれならボーダーを割ることは無いだろう。

 

 

そう思っていたが、その期待は英語テストで無惨にも砕かれることになった。

 

 

「英語のテストを行う前に、機材の搬入がある。しばし待て」

 

 

その言葉と共に、黒板にスクリーンが張られ、プロジェクターとスピーカーが運び込まれた。

 

 

「英語のテストだが、動画を見て答えるリスニングテストの一種になる。一定時間毎に2回動画を流す。もしそれ以上見たい場合は10万ポイント支払うことで動画が収録されたタブレットを貸しだす。もちろん一人当たり10万ポイントだ」

 

(リスニングテスト!? やられた。確かに受験などではよくあるテスト形態だ)

 

 

英語検定やTOEICでも採用されているので通る可能性は高い。

一之瀬だけでなく、他の生徒達も驚き、そしてその対策を忘れていたと表情を歪める。

2回見ただけで答えられるだろうか。もしダメならタブレットを借りれるが、10万ポイントが必要になってくる。

恐らく難易度が高いための救済措置だろうが、溜め込んだクラス貯金を削られることになるだろう。

もし全員が借りた場合400万もの損失。だが退学者を出した場合は二人ペアなので4000万かかってしまう。

10分の1の損失で防げる可能性があるならやらない手は無いだろう。

そう考えた一之瀬はクラスメイトにポイントの心配はしないでいいので分からない場合は遠慮無くタブレットを借りるようにと指示を出した。

 

 

「では、開始時間になったので1回目を流す。見落としが無いようにするように」

 

 

そしてスクリーンに映像が流れ出した。

 

 

どこか、海外だろうか、汚らしい建物が映し出される。

そこにアジア系の年配の痩せた男性と、顔に斜めに疵が入ったロシア系のクマのような強面の男が現れる。

そして英語で会話を始めたのだが、その英語は非常に訛りが強い英語で聞き取るのが非常に難しかった。

しかもアジア系の男性とロシア系の男性で訛りが違う。きっと意図的なものだろう。

 

ロシア系の男が背後の建物を指さしながら「あそこを見てみろ。今から日本のみんなに花火をサプライズだ」と言ってカウントダウンを始める。

カウントが0になると、その建物の窓から爆発が起き、吹き飛ばされてきたと思わしき人体のパーツがバラバラになって地面に撒き散らされる。

少し遅れてモザイクが入るが、みんなハッキリと生々しいソレを見てしまっただろう。

 

そして爆発した建物から銃を手にした数人の男達が慌てたように出てきて、此方を見るなり何やら喚きだして銃を向けてくるが、ガタイの良い男達が二人の盾になるように画面外から現れ、手にした自動小銃AK-74を連射する。体中に弾丸を受けた男達は踊るように身体を跳ねさせながら地面へと崩れ落ちる。

それを見ながらベトナム系の男が爆笑しながら「花火だけじゃなくダンスまでサービスしてくれるなんてな。まさに愉快痛快ってヤツだ」と感想を述べ、その後も何事もなく会話を続ける。

 

Bクラスの生徒達は立て続けに起きた凄惨な光景に気を取られて会話に全く集中できずにいた。

 

 

「じょ、情報量が多すぎる・・・」

 

 

その後、大型のワンボックスカーが迎えに来て二人はそれに乗り込んだ。

カメラ役もその二人と一緒と車に乗り、車が発進する。

 

だがその車中にも血痕や自動小銃AK-74など非日常的な物が溢れ、更に車が発進してからはカメラは街並みを映し出した。それは平和な日本に暮らしている学生には刺激的すぎる光景だった。

 

壁に手をついた男達を背後から銃で撃ち殺していく黒服の男達。

その隣を物売りのおばあちゃんが気にもしないで横切っていく。

死んだ魚のような目をしたストリートチルドレン達がを持って静かに此方を見ている。

春を売っていると思わしき幼い少女の手を引いて建物に入っていく恰幅のいい観光客の男。

警察官は売春を取り仕切る男から賄賂を受け取り、それを見て無ぬふりをする。

ストリートから脇へと続く路地には漏れなく放置された死体が見え隠れしていた。

そこはまるでこの世全ての悪意を煮詰めた地獄のような街であった。

 

一之瀬クラスの生徒達は、その衝撃的な映像にテストの事なんて殆ど忘れかけていた。

中には吐き気に耐えられず嘔吐する生徒も出始める。

2回目の映像が流れた後、先生からの声がけが無ければそのままテストが終わるまで呆然としたままだっただろう。

 

結局、クラス全員がタブレットを借りることになったが、それでもテストの出来はとてもではないが安心できる出来ではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

後日、一之瀬クラスから英語テストによるボーダー割れで4人の退学が決定した。

Aクラスのペーパーシャッフルでの退学者は高度育成高等学校において初めての出来事だったらしい。

 

 

 

英語リスニング映像『楽しいロアナプラ観光名所案内ツアー』

ロケ地:ロアナプラの危険地帯

製作:熱河電影公司

製作協力:ホテル・モスクワ、イエローフラッグ

スペシャルサンクス:不幸にもお亡くなりになった方々

 

ペーパーシャッフル終了後のクラスポイント

クラス名開始前収支結果

一之瀬クラス653-100553

龍園クラス650-100550

黒川クラス450+100550

堀北クラス248+100348

 

 

一之瀬クラス、残り36人。

 

 

 

 

 

 

問1 サプライズで用意されたプレゼントは何でしょう

 

解答 花火とダンス

 

問2 サプライズを見た男性の感想は何だったでしょう

 

解答 愉快痛快

 

問3 観光用の車の中に置いていたものを以下から選びなさい

 

A:麻薬

B:死体

C:AK-74

D:RPG-7

 

解答 C:AK-74

 

問4 ストリートチルドレン達が持っていたのは何でしょう

 

解答 銃

 

問5 警察官が売春を取り締まらなかったのは何故でしょう

 

解答 賄賂を渡したから




ベトナム訛りの英語を話すバオさんとロシア訛りの英語を話すボリスさんが、普通の観光客が迷い込むとすぐ死んじゃうようなロアナプラの危険な名所を小粋なジョークを挟みつつ観光案内してくれるという素敵なムービーでした。
平和な日本で生きているだけでは分からない世界の真実を学ぶという名目でなんとか押し通し、真嶋先生の胃はまたもや悲鳴をあげました。

龍園クラスは暴力沙汰になれていたのでビックリはしましたがなんとかクリアしました。
また、千尋ちゃんはペア相手の神崎君が頑張ったのでセーフでした。
いなくなったのは名前も出てこない中間層モブ4人です。なので問題ないね。

モチベ維持の為にも感想、評価お待ちしております。

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