寝て起きたら翼が生えてた    作:レタスサラダ

2 / 35
番外編です。


番外編
元旦のシャーレ


【タクマside】

 

「あ、タクマ。 明けましておめでとう。

今年もよろしくね。」

 

〈おはようございます先生。

今年もよろしくお願いします。

今おせちの準備しますね。〉

 

「ありがとう。

あー、テーブル昨日のまんまだ。

私はこっちを片付けておくよ。

寝てる子達は… いや、女の子の寝てるところには行かない方がいいな…」

 

 

大晦日は先生と一緒に過ごした。

他にも大勢生徒がいたが、当然シャーレに泊りたいという人も出てきたが全員が全員仮眠室に入るわけもなく…

それはそれは壮絶なじゃんけん大会が行われた。

 

俺は書類上部長扱いだし男子なので普通にリビングで雑魚寝してた。

雑魚寝とは言ってもソファで寝てたのでそこまで体は痛くないけど。

 

 

「先生、お兄様!

あけましておめでとうございます!!!!」

 

〈早いねアリス。あとお兄様って言うな。

明けましておめでとう。

はいこれ、お年玉。〉

 

「パンパカパーン!

アリスは臨時収入を手に入れました!」

 

〈あと、ケイの分もね。〉

 

《…ありがとうございます。》

 

〈先生、アリスもう来ましたよ。〉

 

「本当?

明けましておめでとうアリス。

ずいぶん早起き… あれ、ミサキは?

昨日一緒に来るって言ってなかった?」

 

〈そういえばいないな…

アリス、戒野さんは?〉

 

「ミサキはエンジニア部の皆さんと一緒にミレニアムをスクランブルシティに改造しようとしたのがユウカにバレてしばき倒されてます!」

 

〈はっちゃけすぎだろ。

そんなキャラじゃなかったような気がするんだけど…〉

 

「ま、まあまあ…

やりたいことが見つかって元気になったならそれが1番だよ。」

 

〈スクランブルシティは見てみたいですけども。〉

 

「それと、顔をアバンギャルド君にする条件でリオにも協力してもらいました!」

 

〈マジで何やってんだあの人。

実は暇なのか?〉

 

「別にそういうわけではないわ。」

 

〈噂をすれば。

調月会長明けましておめでとうございます。〉

 

「明けましておめでとう。

ミサキの代わりに私が来たの。」

 

〈スケープゴートにしただけでは?〉

 

 

トンチキなことを言い出したアリスと共に来たのは調月会長だった。

学生は慣れしたスタイルと晴れ着が素晴らしい。

早瀬さん曰く普段ほとんど化粧をしてないらしいが、さすがの調月会長も年末年始は浮かれているのか、うっすらと化粧がされている。

うーん、目に悪い。

 

 

「それで…」

 

〈?〉

 

「その、どうかしら?

ヒマリには『あなたには絶対似合いません!!!!!』と言われてしまったのだけど…」

 

 

あーーーーーーー……

うーん。

これ言ったらセクハラになるよな…

先生じゃあるまいし。

 

 

「タクマ。

今なんか変なこと考えなかった?

リオ、遅くなっちゃったけど明けましておめでとう。」

 

〈キッショなんでわかんだよ。〉

 

「明けましておめでとう。」

 

「リオ、それはきっとヒマリの嫉妬です!

むnモガモガ…」

 

〈アリスはいあーん。〉

 

「美味しいです!」

 

〈あんま気にしなくていいですよ。

ちゃんと似合ってます。

綺麗ですよ。〉

 

「………………そう、ならよかったわ。」

 

 

そう言うと調月会長は後ろからトランクケースを取り出した。

…トランスケース?

こういう時って何が入るんだかよくわからないくらい小さいバッグを持ってるんじゃないのか?

 

〈あの、調月会長。

それなんです?〉

 

「あなたへのお年玉よ。

はい。」

 

 

札束がびっしり詰まってる…

闇取引?

 

〈いや、あの…

こんなもらえないです。〉

 

「安心して。

横領したお金じゃなくてちゃんと私が稼いだお金だから。」

 

〈いや、そういうことではなくてですね…

金額がデカすぎるんですよ…〉

 

「ンaモガモガ…」

 

〈アリスはいあーん余計なこと言わないでねー。〉

 

「…貴方に掛けた迷惑を考えたら安いものよ。」

 

〈俺としては迷惑っていうほどのものではないんですけどね…

それに、迷惑をかけたって言うなら俺よりもアリスにあげた方がいいんじゃないですか?〉

 

「安心して。

アリスにもちゃんと用意してあるわ。」

 

〈…これと同額を?〉

 

「無論よ。」

 

〈さすがはセミナー会長…

懐が深過ぎる…

…うーん、やっぱり俺は受け取れないですよ。

アリスもそうですけど、俺よりもミレニアムのみんなのために使ってあげてください。〉

 

「なら、これだけでもいいから。

こうでもしないと私の気が済まないのよ。」

 

 

そういうと調月会長は中から一つ札束を取り出して渡してきた。

まあこれくらいなら……………

 

 

〈……もしかして、初めからこれが狙いだったりします?〉

 

「…流石に一筋縄ではいかないわね。

こっちが本命よ。」

 

 

危ねえ…

トランクいっぱいの札束で感覚バグってたけど札束でも十分やべえって…

 

「ケースごと受け取ってくれるのが1番だったけど、貴方なら絶対断るだろうと思っていたわ。

悪いけど、こっちは拒否させないわよ。」

 

 

そういうと調月会長は俺の胸ポケットに札束を捩じ込んだ。

絵面が最悪過ぎる…

 

 

「ん… 心地良い目覚め。」

 

「………zZZ」

 

〈おはよう砂狼さん、錠前さん。

もうすぐ朝ごはんだからはよ顔洗ってきな。

調月会長とアリスも手洗って待っててください。〉

 

「はーい!」

 

「洗い終わったら手伝うわ。」

 

〈ありがとうございます。

あと起きてないのは…

アリス、手洗い終わったらまだ寝てる人達を起こしてきてくれ。〉

 

「わかりました!」

 

 

 

 

□□□□□□□□□

 

 

 

 

「サオリ、目は覚めた?」

 

「…ああ、済まないシロコ。」

 

「ん、問題ない。

昨日はどうだった?」

 

「生まれて初めてだったよ。

あんなに楽しいと思ったのは。」

 

「そう?

それなら良かった。

ヒヨリも久々に会えたって喜んでた。」

 

「まだあそこに慣れてなくてな…

休みがないわけではないんだがまとまった時間を確保するのにはもう少し時間がかかりそうだ。」

 

「…そっか。

じゃあ、時間ができたらアビドスに遊びにきてね。

みんな歓迎する。」

 

「ああ、是非そうさせてもらうとしよう。」

 

 

 

 

□□□□□□□□□

 

 

 

 

「朝ですよー!!!!!!!!!!!!」

 

「んぅ… ふぁ…

おはようアリスちゃん。」

 

「はい! おはようございますアスナ!

お兄様がもうすぐ朝ごはんだから起こしてきてとのことだったので起こしにきました!」

 

「あ、もうそんな時間だった?

…よし、じゃあ着替えないと。

あれ? ヒナちゃんどこ行ったんだろう。」

 

「アリスは他の人たちを起こしてきますね!」

 

「あ、うんお願い!

ヒナちゃーーん?」

 

「私ならここよ。」

 

「あーいたー!

もーどこ行ってたの!」

 

「貴方に抱きつかれてたせいでベトベトだったからシャワーを浴びてただけよ。」

 

「だってヒナちゃんあったかいんだもん!」

 

「窒息しかけたのだけど…」

 

 

 

 

□□□□□□□□□

 

 

 

 

「あ、おはようございますアリスさん。」

 

「マリー! おはようございます!

セリカ、朝です!

起きましょう!」

 

「んん…

おきてる… おきてるから……」

 

「アリス知ってます!

それは起きてない人が言うセリフです!」

 

「おきてるおきて… zZZ」

 

「ふふ… 昨日はとっても楽しくて、みんな夜更かししちゃいましたからね。」

 

「マリーはいつも通りに見えますよ?」

 

「私はいつも早起きしていますから。

それでも今日は… ふぁ… ちょっとだけ眠いです…」

 

「セリカも連れて顔を洗いに行きましょう!

お兄様が朝ごはんの準備しているので早く行きましょう!」

 

「ん〜… タクマが…?

シロコ先輩がタクマの料理は美味しいって言ってたわね……」

 

「はい!

とっても美味しいです!」

 

「そうなのですか?

楽しみですね!」

 

 

 

 

□□□□□□□□□

 

 

 

 

「ハレさん、おはようございます。

朝ですよ。」

 

「……………おはよう、ミネさん。」

 

「よく眠れましたか?」

 

「割と…」

 

「あれだけたくさんのエナジードリンクを1日日に飲むのは体に悪いです。

今すぐ辞めて欲しいですが、せめて今より1日に飲む本数を1本減らしてください。

チヒロさんが心配しています。」

 

「むぅ…

もしかしてこの組み合わせって仕組まれてる?」

 

「ただの偶然です。

それはそれとしてチヒロさんに直々に頼まれはしましたが。

救護騎士団としてもそのカフェイン摂取量は見過ごせません。」

 

「でも美味しいし…」

 

「でもも何もありません。

チヒロさんの許可はもらっています。

改善されない場合はより強い救護を受けていただくことになりますが。」

 

「仕方ない…」(強い救護って何……?)

 

 

 

 

□□□□□□□□□

 

 

 

 

〈お、全員起きてきたか。

ほれ座れ座れ。〉

 

「タクマ、さっきハスミからシャーレに来るって連絡あったよ。」

 

〈あれ…

朝起きるのしんどいって言ってたから来ないのかと…〉

 

「もしかして朝ごはん足りない?」

 

〈ああいえそういうわけではないです。

むしろまだまだありますし。

ただ準備しないといけないので手伝ってください。〉

 

「任せて。」

 

 

 

 

 

 

「ごめんください。」

 

「あ、ハスミ!

明けましておめでとうございます!」

 

「おはようございますアリス。

明けましておめでとうございます。」

 

「お兄様!

ハスミが来ました!」

 

〈お兄様って言うな。

おはようございます羽川先輩。

明けましておめでとうございます。〉

 

「はい。

今年もよろしくお願いしますね、タクマ。」

 

 

思ってたよりも早く羽川先輩がシャーレを訪れた。

羽川先輩も調月会長と同じように晴れ着を着ていた。

やっぱ晴れ着は黒髪が合うよね、うん。

黒髪以外も良いけど黒髪が最高だと思うよ、俺はね。

元々美人だとは思ってたけど特別な服を着てるのを見るとより一層映えるな…

はー。

 

 

「ふふ…、どうしましたか?

感想を聞いてあげても………」

 

 

 

いきなり黙った先輩の視線の先を辿るととそこには調月会長。

あっ、口角がうっすらと上がってる。

この二人、なんでかわからんけど顔を合わせるとバチバチしてるんだよな。

仲が悪いわけではなさそうなんだけど…

 

 

 

「明けましておめでとう、ハスミさん。」

 

「………ええ、おめでとうございます。

リオさん。

その振袖、とてもよく似合っていますよ。」

 

「……ありがとう。

貴方のソレもとても似合っているわ。」

 

「リオ? ハスミ?

どうしました?」

 

「……タクマ、あの二人どうにかしてよ。」

 

〈なんで俺に言うんですか。

あの二人の先生でしょ。〉

 

「なんでってあの二人の担当はタクマでしょ?」

 

〈ちょっと何言ってるのかわからないです。〉

 

「なんで何言ってるのかわからないのさ…」

 

 

そんなことを話していたがいつのまにかアリスが場を納めたようだ。

それに安堵しながら先生と準備を進め、他のみんなにも手伝ってもらいながら各々のテーブルに料理を配膳していく。

 

 

 

「よし、みんなー。

準備できたかな?」

 

 

ハーイ

 

 

 

「じゃあタクマ、音頭取って。」

 

〈え、俺がですか?

まあいいですけど…

 

えー、コホン。

 

じゃあ簡潔に。

明けましておめでとうございます。

去年は本当に色々あったけど、今年もどうせ色々あると思います。

その時は是非力を貸してくれるとありがたいです。

 

それでは、いただきます。〉

 

 

 

 

 

いただきます!




 明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


今回は元日ということもあり、タイトル通り元旦のシャーレの一幕を書いてみました。
人選はなんとなくです。


時折本篇とは別にイベント毎に番外編も投稿していくつもりなのでこちらも楽しんでいただけると嬉しいです。

本篇の方もまったり更新していくつもりなので、そちらの方も楽しんでいただけると嬉しいです。





それでは今年も拙作をよろしくお願いいたします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。