どうそ。
【タクマside】
あのあと、渋々ながらも先輩からの許可が降りたため早速剣先先輩に稽古つけてもらったのだがまあ強いこと強いこと。
まだ中学生なのに高等部の先輩達の上澄みに匹敵するレベルってどういうことなんだよ。
しかも先輩達曰くあれで成長途中レベルらしく、高等部に進学する頃には歴代最強と言っても過言じゃないレベルになるんじゃないかとの噂もある。
というか、剣先先輩はその世代での委員長にほぼほぼ内定が決まっている。
すげえ。
そんな先輩が相手な訳なので、普通に毎日ボコボコにされており、毎日救護騎士団の人達にお世話になっています。
剣先先輩に言われた通り予め顔合わせしておいて良かった。
世代が近いからと同い年の鷲見さんと剣先先輩羽川先輩と同世代の蒼森先輩になることが多く、なんならそのせいでクラスメイトよりも顔合わせてる時間長いかもしれない。
最初の頃は鬼気迫る表情で治療されていたが、最近は手慣れたもので俺が保健室に来る前には包帯やら消毒液やらがスタンバイしているし、なんなら1週間も経った頃には俺専用のベッドまでできていた。
そんな感じで救護騎士団の二人と言葉を交わす機会が増えてきた折に羽川先輩から呼び出され、「ミネから私について何か言われていませんか?」と問われた。
なんでも二人はルームメイトらしく、蒼森先輩から余計なことを吹き込まれていないか気になったらしい。
蒼森先輩は堅物というか真面目というか、そういう気質の人なので特に何も言われてない。
というか羽川先輩に言われなきゃ二人がルームメイトとか知る由もないし。
だが良いことを聞いた。
蒼森先輩には何も言われてないけどこっちから色々聞いてみよう。
仲正さんも誘おうかな…
…あれ?
そういえば救護騎士団てヨハネ分派だったよな?
無派閥という名の派閥の正実とヨハネ分派の生徒が同室ってそれ大丈夫なのか?
と思って聞いてみたがそこは問題ないらしい。
数こそ多くはないが、無派閥扱いの正実とティーパーティが干渉できないシスターフッドとヨハネ分派の救護騎士団の間では同室になることがあるとのこと。
ちなみに3分派と正実での組み合わせは存在しないらしい。
大変なのね組み合わせ考えるのも。
俺は一人だけ男子なので入寮せずに部屋を借りてるのでそういった話題には疎い。
寮生活かー憧れはあるけど、生活のリズムが合わない人と一緒だとしんどそう。
【ツルギside】
初めてタクマの戦い方を見たが、なんというか独特のテンポがあってやりづらい。
コレは多分タクマが戦いに慣れていないからとか、私たちよりも脆いだろう肉体を庇いながら戦う必要があるからとかじゃない。
アイツの頭の中にはあの独特なテンポの完成形がきっとあって、それに倣って動いてるから見たことのない動き方をしているのだと思う。
これから戦闘経験を着実に積んでいけばきっと正実を支えるレベルの実力に届く。
□□□□□□□□□
「タクマ」
〈ヒュー… あ、はい…… なんでしょう…?〉
「…お疲れ様。
最初に比べて、だいぶ動きは良くなってる。
この調子で続けると良い」
〈ありがとう…ございます……
ハァ………〉
「息が切れるのも前よりも遅くなったのは、体力がついてきた証拠だ。
それと…」
〈なんでしょう…?〉
「お前が戦う時にしてるあの独特なテンポのことだが… 使う武器が合ってないんじゃないのか?」
〈………気づいてたんですが?〉
「それは…どっちの話だ?
テンポの方か? 武器の方か?」
〈テンポの方です。
練習してるのは羽川先輩にバレましたけど、使ってるのを指摘されたことなかったので…〉
「私にはそれが何なのかは全く分からないし、分からないからアドバイスのしようもないが…
体に強い負担が掛かっているように思える」
〈あー… まあ、そうですね…
でも大丈夫です!
それに負けないくらいに体を鍛えてる最中ですから!〉
「そうか…
なら、頑張れ」
〈ありがとうございます。
それと、武器が合ってないっていうのは…〉
「そのまんまだ。
最近のお前はARを使っているが、何となく使いづらそうにしているように見えた」
〈あはは…そんなとこまで気づかれてたとは…〉
「一応、全武器種は揃っているはずだ。
何か使いたいものがあるなら私も一緒に先輩達に頼んでみるが」
〈全種試してみて、コレが1番違和感が無かったんですよね…
それでもやっぱりしっくり来ないですけど〉
「なら、馴染むまで好きにカスタムしてみると良い。
それだけでもだいぶ変わると思うが」
〈あー… カスタム。
考えたことなかったですね…
しばらく時間もらっても良いですか?
今すぐやってくるので!〉
「いや、今日はもう休め。
ミネがこっち見てる」
〈え〉
□□□□□□□□□
「タクマさん」
〈はい〉
「ツルギさんと戦闘訓練をするのは100歩譲りました」
〈はい〉
「ですが、その後はすぐに救護騎士団を訪れるのが約束でしたよね?」
〈はい〉
「先ほど貴方は何をしようとしていましたか?」
〈剣先先輩から銃のカスタムを提案されてすぐやりに行こうとしました〉
「はい、よく言えました」
〈えへへ〉
「は?」
〈ごめんなさい〉
「それは何についての謝罪ですか?」
〈蒼森先輩との約束を破ろうとしたことです〉
「そうですね。
謝罪をするくらいなら最初からしないでほしいものですがまあいいでしょう」
〈ありがたき幸せ〉
「それはそれとして救護します」
〈!?〉
□□□□□□□□□
「……ミネ、もう少し優しくやってくれ。
私たちよりも脆いんだ」
「手加減はしていますよ。
元気なのは良いことですが、無理をするのはいけません。
今とて普段のタクマさんなら難なく反応できる程度のものでしたが、避けるどころか一発で気絶してしまうほどに疲弊しているのです」
「……その原因が私だからあまり強くは言えないな」
「彼が望んだことだからそこにまで何かを言うつもりはありませんが、貴方からも訓練が終わったらすぐに私たちのところを訪れるように言いつけておいてください」
「承知した」
□□□□□□□□□
「あ、起きました?」
〈あー… こんにちは鷲見さん。
今何時です?〉
「16時です。
運び込まれてからまだ30分程度しか経っていませんよ」
〈んー…… コレも成長?〉
「最初の方に比べたら、でしょうか」
〈なら良いか……〉
「いつも言ってますが無理をしないでくださいね。
ツルギさんに挑むことも十分無理してるとしか思えませんけど…」
〈そこはどうか勘弁してくださいな。
自分でも無茶苦茶だとは思いますけど強くなるには強い人と戦うに尽きますよ。
実際剣先先輩にも前より動きが良くなってるって褒められましたし、こうして気絶してる時間も短くなってますし〉
「タクマさん、起きましたか」
〈蒼森先輩、いつもお世話になります〉
「それが私たちの仕事ですから気にしないでください。
ただ、訓練の後にすぐに来ないなら中止させるとツルギさんと約束してきました。
守れますね?」
〈はい…
いや、さっきのは別に本気だったわけじゃなくてですね…〉
「言い訳は聞きません。
冗談でもそんなことを言うのはやめてください。
所属している組織は違えど貴方は私の大事な後輩です。
あまり心配をさせるようなことはしないでください」
〈………申し訳ありません〉
「二人ともその辺りにしておきましょう?
お茶を淹れたので少しリラックスしてください」
「む… セリナさんに免じてお説教はこの辺りにしておきます」
〈鷲見さん本当にありがとう。
ところで話は変わるんですけど、お二人は自分の武器ってどうやって決めました?〉
「そういえば先ほどツルギさんからも言われていましたね。
動きと武器が合ってないんじゃないかと」
〈はい。
俺、他の人よりも使う武器種が多いんで色々試したんですけどARが1番あの動きとの違和感が少なかったんですよね。
でもやっぱりしっくり来なくて〉
「まず大前提として、タクマさんは何を使っているのですか?」
〈えーと… ARとSRとLMGとSGですかね〉
「普通はそんなにいっぱい使わないですよ…
何でそんなにいっぱい使ってるんですか?」
〈え、色々使えたらかっこいいじゃないですか?〉
「「(눈_눈)…………………」」
〈ちょ、そんな顔しないでください半分くらいは冗談ですから。
色んな武器使えれば色んなポジションで戦えますし、敵から武器奪った時でも慣れない武器で戦えないなんてこともなくなるじゃないですか〉
「…………………まあ、筋は通っていますが」
〈でしょう?
俺はそういう理由で色んな武器使ってるけど他の人ってどうなのかなと思って〉
「SGも使うタクマさんならわかると思いますが私のものは…ツルギさんのもですが少し型式が古いです。
整備性などを考えたら新しいものをとも思わなくもないのですが、やはり使い慣れていて手に馴染むものの方が安心するというものです」
〈ああ、わかります。
色んな武器使ってる俺が言っても説得力ないかもしれませんけど、さっき話した普段使う武器達を握るとホッとすると言いますか…〉
「浮気症ですね」
〈み、みんなに一途なだけですから……〉震
「私は使いやすさとかバランスとか、ですかね…?
トリニティ内で普及している物だからクセがないですし、拡張性も高いので自分なりにカスタムできるのが良いなと思ってますよ」
〈アンダーバレルに注射器付いてますもんね…
何で注射器ついてるんですか?〉
「ふふ…」
〈………その注射器の中って何が入ってるんですか?〉
「教えてあげましょうか?」
〈いややっぱ遠慮しておきます〉
「ちなみに私もセリナさんの注射器に何が入っているのかは知りません」
〈怖い怖い怖い!!!〉
【タクマside】
やっぱりわかる人にはわかるもんなんだな、俺が鬼滅の呼吸みたいなのを使って動いてるの。
別に隠してるつもりはなかったけどバレるとは思わなかったし、具体的にどういうことをしていたのかまでは分からなかったみたいだけど。
それにしても、いつになったらもっと上達するんだと心配になる。
練習方法をもっと洗練させるべきなのだろうか。
とは言ったものの所詮はアニメや漫画に出てくる架空の技術だし、そもそも本編とてそこまで具体的に描写されていたわけでもなかった。
事細かに覚えてるわけではないけど大体は合ってるはず…
やっぱ所詮は架空の技術なのかねぇ…
単純に俺の技量と体力が足りてないだけならいいんだけど…
そういや本編だと炭治郎達はクソでかい瓢箪を破裂させてたな…
あれを目標にもう一度洗い出して最初からやるしかない。
寝てる時は…寝てる時の呼吸確認するアプリとか合ったしそれで確認すればいいか。
〈ふぅ……〉
「どうしました?」
〈いえ、先は長いなぁと〉
4周年おめでとうございます。
ブルアカふぇすですね。
誰が来るのか楽しみです。
私は3.5周年から始めましたが、今ではすっかりはまってしまっています。
もっと早くから始めておけば良かったなと思っています。
次の話も近いうちに投稿できると思いますのでお待ちいただけると幸いです。