寝て起きたら翼が生えてた    作:レタスサラダ

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第23話です。
大変お待たせいたしました。


一触即発

【タクマside】

思いがけず飛行能力を手に入れた俺は、慣れないながらもアビドスオオスナヘビのビームやミサイル、あの巨体を使って発生させた砂の津波から飛び回りながら逃げていた。

全集中(?)に慣れていないから体中めちゃくちゃ痛い。

筋肉は今にも弾け飛びそうだし、限界以上に膨らんだ肺で無理やり押し広げられた肋骨が軋んでいる。

しかし、弱音を上げる余裕もない。

俺だって死にたくないし、この人だって死なせるつもりもない。

どうにかしてこの人をどこか安全な場所に退避させてからアイツを……

 

…ん?

アレは……

 

 

 

〈おーい! おーーい!!!〉

 

 

 

 

□□□□□□□□□

 

 

 

 

【????side】

全く…… こんなアビドスくんだりまで探索に行かせるなんてどういう神経をしているのでしょう。

いくら親交があったといったってこんな砂漠地帯に隠れ家なんてあるわけないでしょうに…

 

 

 

〈おーい! おーーい!!!〉

 

 

 

「ん?

人の声… 一体どこから…」

 

「先輩!

上見て上!

砂漠の方から誰か飛んできてる!!」

 

「飛んでくる…?

そんなヒナさんじゃあるまい…し……

えっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【タクマside】

結構距離があったから見間違えかと思ったけど…

これで大丈夫…

あっやばっあの人たちゲヘナの…

クソッ先走り過ぎたか…?

いや、今はゲヘナだなんだと文句言ってる場合じゃねえ。

せめて話の通じる人であってくれ…!

 

 

 

〈なあ、アンタらゲヘナの生徒だろ!?

今すぐこの人を病院に… オイ、なんのつもりだ…?〉

 

「…今すぐ膝を付いて、両手を挙げてください」

 

〈今そんなことしてる場合じゃないんだよ!

この人砂漠のど真ん中でぶっ倒れててかなり衰弱してるんだよ!

今すぐ病院に行かなきゃ死んじゃうかもしれないんだぞ!?〉

 

「もう一度言います。

今すぐ膝を付いて両手を挙げてください。

そして、私達がトリニティの人間の言うことなんて聞くとでも思っているのですか?」

 

〈生きるか死ぬかの瀬戸際なのにそんなクソみてえなこと気にしてんじゃねえよ!

状況わかってんのか!?

ソレにトリニティだのゲヘナだの言うならこの人は関係ないだろ!

制服見てわかんねえのか!?〉

 

「アコちゃんさすがにマズいって!

私たちを騙すならあんな傷だらけの状態でわざわざ出てこないって!!」

 

「先輩、正実の生徒が抱えてるのトリニティの人じゃないよ。

とりあえず一旦落ち着こう?」

 

「しかし…!」

 

 

 

クソッ…

やっぱり聞いてた通りだ…

ゲヘナはどこまで行ってもゲヘナかよ…!

こんな奴らに人命なんか預けられねぇ…

 

 

 

「えっと… なんだかごめんね。

ちょっと気が立っててさ。

ほら、ゲヘナとトリニティって仲悪いでしょ?

だからいつもより疑心暗鬼になっちゃってて…

本当にごめん」

 

〈……………〉

 

「…それで、その人は砂漠で倒れてたの?」

 

〈…ああ〉

 

「どのくらい倒れてたかとかわかる?」

 

〈見つけた時にはもうこんな状態だった。

一応水と非常食は飲み込ませたけど〉

 

「私達が救急医学部に連れて行くよ」

 

「貴方何を勝手に!?」

 

「アコちゃんいい加減にして。

この人も言ってたでしょ。

ゲヘナだとかトリニティだとかって人命よりも優先しなきゃいけないものなの?

それでもしこの人が助からなかったら責任取れるの?」

 

「そ、それは……」

 

「相手がトリニティだからって考え無しに否定するならもう喋らないで。

…お待たせ。

私達が責任持って連れて行くから、その人のことを渡して欲しい…

って言っても、今の見たら信用できないか…」

 

〈……………

信用は、出来ない〉

 

「…そうだよね」

 

〈出来ないが、今はそんなことを気にしてる場合じゃない。

今はそうするしか手段がない。

元々俺が頼んだことだし。

…頼んだ〉

 

「うん、任せてちょうだい」

 

「…ところで、なんで君はそんなにボロボロなの?」

 

〈それは

 

 

 

[GAHHHHHHHHHHH!!!!!!!!]

 

 

 

!?

マズい!

あんた達早くここから離れ…〉

 

 

 

結構離れたと思ったのに……!!

俺とゲヘナの人達の間を縫うようにビームを撃ってきた。

最初に銃を向けてきた人を仕方なくこちらへ引っ張り倒して回避させたはいいものの、すぐにミサイルの追撃を浴びてしまった。

幸いゲヘナの人と倒れてた人を翼でガードするのは間に合ったが、爆音と衝撃で頭がクラクラする。

 

 

 

「おい大丈夫か!?

何だ今の攻撃は!」

 

〈こっちはなんとか大丈夫だ!〉

 

「今の… 鳴き声…?

でも一体どこから…」

 

〈アンタ達は早く逃げろ!

たった2人で怪我人2人を担いで逃げるのは無理だ!

早く応援呼んできてくれ!〉

 

「怪我人が2人…?

アコちゃんは!?

アコちゃんは大丈夫なの!?」

 

〈さっきのビームで脹脛を火傷してる!

コイツらは俺が担いで逃げるからとにかく応援を!!〉

 

「担いで逃げるって言ったって一体どうやって…」

 

〈さっき俺がどこから来たのか忘れたのか!?

機動力なら俺のほうが上だ!

今重要なのはアンタ達が戦える人と医者を連れて戻ってくることだ!

頼んだぞ!〉

 

「あ、おい!」




前回の投稿から約2カ月近くほったらかしになってしまい申し訳ありません。
ここ最近ずっと人理修復にかかりっきりで触れる時間を全然とれていませんでした。
その甲斐あってか(?)リアルタイムでクリアできたのでこちらにも少しずつ戻っていけるなと思い投稿を再開しました。
今までで一番周回したかもしれませんね。

というわけでみんな大好きアコちゃんが出ました。
ゲヘナ編がまだ来てないので詳しいことは分かりませんが、この作品では情報部という扱いで行こうかと思います。


明日も続きを投稿する予定です。
それでは。
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