遅くなりましたが25話です。
【タクマside】
砂漠で倒れていた生徒をアコちゃんに任せてビルから飛び降りた。
戦闘糧食だから味には期待してなかったけど、なかなかどうして悪くない。
これを乗り切ったら先輩達に改善を要求するのも手だな。
残弾は心許ないが、手榴弾の補充ができただけでもありがたい。
〈…よし。
相手してやるよ蛇野郎〉
あとはコイツをぶちのめすだけだ。
□□□□□□□□□
ガァァァァァァァァァァ………
先ほどの感覚を思い出しながら肺が破裂せんばかりに息を吸う。
肺から翼にかけて焼かれているかのように熱い…というか翼の先端から炎吹いてたし本当に燃えているのかもしれない。
気管の構造がバルファルクに似たものになっているなら、もっと強く息を吸えばもっと速く飛んでもっと熱い炎を出せるのかも…
だったらもっとわかりやすく…
吸い続けて、吐き続ける…
…ジェットエンジン?
これか?
□□□□□□□□□
〈オラァ!
さっきの威勢はどこ行った!?〉
[GAHHHH!!!]
〈どこ見てやがる!?
俺はこっちだよ!!!〉
さっきから思ってたけどコイツ俺の言葉を理解してる節があるな。
煽れば煽るほど怒りを増してるように感じるし、何より攻撃に精彩を欠いている。
さっきはピンポイントでビームを撃ったり尻尾を叩きつけたりしていたのに、今は微妙に照準がズレている。
まあ、その分ビームの熱量とか叩きつけるスピードは上がっているんだけども。
赤いアイツも当たらなければなんとやらって言ってたし、正直今の方が戦いやすい。
見当違いなところに叩きつけられた尻尾に沿うように飛びながら刀を振るう。
流石は機械の体と言わんばかりに刀が通りにくい。
僅かばかりでも傷を付けられるのもきっと呼吸のおかげだろう。
もっと速く、鋭くを意識して…
武装色の覇気を纏わせた黒刀をイメージしながら呼吸で生成したエネルギーを刀と翼に流す。
体を勢いよく回転させながら体表を切り刻まんと刀と十本の翼槍を振るった。
気分はさながらリヴァイ兵長だ。
まあ表面を少し傷付けるくらいしかできなかったんだが。
[GAHHHHHHHHH!!!!!!]
〈おぉ? さすがに回転斬りは効いたか?〉
傷の付き具合的に鬱陶しいくらいにしか感じてない気がするが、まるで痛みに悶えるかのように暴れ回る。
ただ、そのでかい図体でのたうち回られると危ないんでやめて欲しいんですけど…
顔の真上まで駆け上がり、踏み込み…
は出来ないから翼にエネルギーを溜めて…、それを一気に放出し直上から抜刀居合を放つ。
…よし、さっきよりは傷も深いはず。
善逸の霹靂一閃をイメージしてやってみたせど、イメージって大事だな。
さすがに今のは多少効いたのか一瞬だけ地に伏せた。
本当に頑丈なやつだなコイツ。
GAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!!!!!!!!!!!!!!]
やば、ブチギレてそう。
先ほどよりも一際大きな咆哮を上がると、アビドスオオスナヘビの背中のモールド6つがガシャンガシャンとせり上がりそこから大量のミサイルを飛ばしてくる。
…え、ミサイル?
〈うおああああああああ!?!?!?!?〉
アイツまだ隠してる武器あったのかふざけんな!!!!
頭のほぼ真下に着地した俺は再び翼を吹かして追跡してくるミサイルを引き撃ちで迎撃する。
クソ、数が多いんだよ馬鹿野郎!!
バルファルクみたいな翼があるんだ。
そこから炎吹かしてジェット機みたいに飛び回れるなら収束ビームみたいなのも撃てるはずだ。
LMGをばら撒きながら必死に頭をこねくり回してイメージを固定化させる。
ガァァァァァァァァァァ………
炎を吹かすのをやめて翼にエネルギーを溜め込む。
推進力を失い慣性と重力に引かれて落下していく俺を追うように徐々に近づいてくるミサイルへ翼とLMGを向け、エネルギーを解放し引き金を引いた。
想像力とは意外と馬鹿にならないようで、見事翼から青い収束ビームを撃つことに成功し、ミサイルも全て迎撃できた。
できたが… これめっちゃ疲れる。
多分エネルギーの消費量が半端じゃない。
これバルファルクのビームってよりライザーソードっぽかったな… 色は青いけど。
幸い全てのミサイルを迎撃できたため、その爆風が目眩し状態になっている。
晴れる前にまたなんとか呼吸を整えて少しでも回復して、少しでも距離を取ろう。
視界を防ぐことに成功し、相変わらず追跡されてはいるもののある程度距離を取るだけの時間は稼げた。
うーんまずいな。
さっきのライザーソード擬き、ヘビ本体に当てればそこそこダメージ出せそうだけど何度もポンポン出せる気がしない。
そんなことしたらマジで動けなくなる。
うーん… もっと呼吸の強度を上げたらいいのか?
飛べるようになったのもライザーソードできたのも全部呼吸が完成してからだし…
ていうかそもそも呼吸なのかこれ。
キヴォトスの生徒に時々発現する特殊能力とかの部類じゃねえかな…
剣先先輩の異常な回復力とかみたいなやつ。
…まあどうでもいいや。
今考えたところで何かがわかるわけでもないし。
今考えなきゃいけないのはどうやってあの蛇野郎をぶちのめすかということ。
ライザーソードなんてふざけた芸当が出来たんだ。
この炎の力でもっとちゃんと戦えるだけの想像が出来れば格段に戦いやすくなるはず。
それこそ実際に炎を出せるのだから、呼吸のエフェクトのように発現させて戦うことだってできるかもしれない。
大丈夫、俺ならきっとできる。
集中するんだ。
呼吸の鍛錬だって欠かさずやってきたからそれっぽいのもできるようになった。
正実の一員として訓練してきたからそれなりに強くなれた。
さっきだって呼吸で生まれた力を刀に流すこともできた。
後は自分を信じるだけ…
こんなところでわけもわからず死ぬわけにはいかないのだ。
ガァァァァァァァァァァ………
よし、いける。
さっき黒刀をイメージした時みたいにエネルギーを流して…
ヒノカミ神楽のように。
炎の呼吸のように。
ゴォォォォォォォォォォォォォォォ……
目を開ける。
携えた刀は青い炎を纏いながら燃えている。
視界が開ける。
砂煙の向こうにはやはりあの蛇野郎がいる。
さて、第2ラウンドといこうか。
遅くなりましたが今年初投稿です。
ゲーム本編をやったりライブのアーカイブ見たりしてたらこんなタイミングになってしまいました。
鋼鉄大陸攻略戦とデカグラマトン編怒涛の情報量でめちゃめちゃ面白いです。
早くダアトをプラモにしてほしいです。
ビナー編どころか原作にすらまだ入ってないのに構想が捗ります。
VSビナー編は次の一話で終わらせようと思っているのですが、その前に一方その頃学園ではのお話を書いてからになります。
VS編の方は大体書き終わっているのですが一方その頃のお話はこれからです。
つまり何が言いたいかというとまた投稿が遅れる可能性があります。
そうならないように頑張りたいです。
今年も拙作をよろしくお願いします。