ゲヘナに漂うお茶の味   作:Mrふんどし

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朝宮サエの日常25 ★

今年も残りわずか、"今年の汚れは今年のうちに"という事で年に一度の大掃除をする事になりました。

 

動きやすい様に普段はあまり着ないジャージに着替え、きちんと畳の隙間や棚の裏、茶道具の隅々までいつも以上に丁寧に掃除していきます。

とはいっても茶室自体はそこまで広くなく、後から来たアサリさん達も一緒に手伝ってくれたのも相まって予想していたよりも早く終わることが出来ました。

 

ふむ....意外と呆気なく終わってしまったのもありますが、この後はどうしましょうか...。

 

....そういえば定期的に廊下などは掃除していましたが、階段など他の場所にはあまり手をつけてませんでしたね。

基本的にここの部室棟を使用しているのは私達が殆どなので、おそらく他に掃除する方はいないでしょう。

 

...まあどこでも清潔に保った方が良いでしょうし、折角なので建物の大掃除もしてしまいましょうかね。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

今日は大晦日、ついに一年が終わる時が迫っていました。

 

大晦日ということで食堂で振る舞われたフウカさんお手製の年越しそばを食べ、少しばかり荷物を持って茶室へと向かう私達。

 

何故わざわざ荷物を用意しているのかというと、実は予め寮長に許可をとり今日は日付が変わるまで茶室で過ごす事にしていたのです。

三人もいつもと違うイベントにどこか浮き足立っている様子、斯く言う私も皆さんと一緒に年越しを過ごせる事に内心では喜んでいました。

 

茶室に戻ってから暫く、いつもよりもゆったりとした空気が私達の間に流れる中、突然誰かが茶室の扉をノックする音が聞こえてきました。

 

もしかすると注意でしょうか?...いえ、でも特に煩くしていた訳ではないとは思うのですが....そんな事を考えながら扉を開けてみると、まさかの変装したシズクさんがそこに立っていました。

 

彼女曰く、是非とも一緒に年越しを経験してみたかったからとの事....相変わらずの行動力に驚いてしまいますが、私としても彼女と一緒に過ごせるのは嬉しいので快く招き入れます。

 

....年が変わるまで残り数時間、私は一人今日までの記憶を辿り始めたのでした。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

年越しの挨拶をした後、目を覚ました私は畳の上でゆっくりと身体を起こしました。

 

目を擦りながら周りを見てみると、傍には私と同様に畳の上で寝ていた四人の姿が....どうやらあれから気付かぬうちに眠ってしまっていた様です。

 

彼女達の寝顔を見ながら携帯を確認すると丁度時刻は五時半頃、そろそろ初日の出が見られる時間に近づいていました。

新年を迎えるにはピッタリのイベント、私は軽く頭を覚ますと一人一人を起こしに向かいます。

 

皆さん眠たげな様子で目を覚ましましたが、私が外に出て初日の出を見ましょうと提案すると、慌てて準備を進めていきました。

 

そうこうしている内に着々と時間が経ち、ついに迎えた初日の出。

部室棟の外に出た私達は、少しずつ空に現れ始めた眩い光に目を細めます。

 

まさに新たな年を祝うかの様な太陽を前に、私は隣に立つアサリさん、キョウカさん、ミオさん、シズクさんを見ながらこれから再び始まる"一年"へ思いを巡らせるのでした。

 

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